週報 vol. 2 (8-14 Jan 2018)

AS

ついにCorpPassをゲットしたので、EP onlineに登録して手続きできるようにしているけど、EP onlineに入れず。確認してもらってるけど、ダメなようなら外注しよう。

お酒のライセンスと言っても、お酒を作るライセンスとお酒を売るライセンスは別で、作る方は税関、売る方は警察が担当していると知る。税関の方はお酒を輸入するライセンスも絡んでいて、要は倉庫に対象となる物品をどれだけ持っているかをきちんと管理することが求められる。金額としては、酒を作ったり輸入したりするライセンスは年間2500ドル。月60本作って、年間720本作るとなると、一本あたり4ドル近くかかるか。なんか発想が技適に近い。

販売の方は、その場で消費しないものだと年間110ドル。わりとリーズナブル。

Mocha VRの使ってみて、After effectsとかPremiere Proよりもこっちを先にした方がいいという印象を受けた。

とあるオンラインマーケティングのお話があるので、どんな感じで関われるかを考えたほうが良さそう。

今年の物欲リスト

DJIの技術とインテルのプロセッサを使ったプログラム可能な小型ドローンが出てきた。この値段でこんな完成度なものが出てしまうと、また市場から退場せざるを得なくなるもののリストが長くなりそうだ。2,3日後にまたDJIが何か発表を控えているらしいが、ともかくこのドローンは非常に気になるところ。

この会社は次から次へと製品を出しているのもすごいが、そこに新たなライフスタイルの提案が含まれているところに並々ならぬ物をいつも感じる。このInsta360 nano Sはnanoから進化したものだが、形こそnanoと同じだけれども完全に別物という印象を受けた。画質の向上は当然のこととして(これだって十分すごいのだが)Insta360 oneのFreecapture機能、それに加えてiPhoneのジャイロを活用したスタビライザー、マルチビューである。テレビ電話で顔だけじゃなくてその周囲の360度映像を見せるというシンプルながらエレガントなライフスタイルの提案に末恐ろしい物を感じる。

 ハイエンドなものが高解像度化し、しかも無線になるとのこと。これは買わない理由がない。時期は未定だがきっと年内には出ることだろう。

漫画

ドレッドノット

気になった漫画はとりあえず検索して試し読みしているのだが、これは面白かった。一気に引き込まれてすぐに購入した。

気になった記事

 これは非常におすすめ。まあここにわざわざ書かなくても興味ある人のアンテナには既に引っかかっていることと思う。

Insta360、未来のテクノロジーをCESで公開。8レンズのVRカメラと6DOF(3次元)ライトフィールドカメラ

https://hacosco.com/2018/01/insta360_ces2018/

9月に見学に行ったときに見かけたライトフィールドカメラがCESで公開されたようだ。動ける360というのは今後の進む方向になっていくのかななんてことを考えた。

コピーレフトと無政府共産主義が近いみたいな話とか、近頃の中国のシェア前提なサービスがモバイル決済に後押しされた新しい時代の共産主義に見えてならないとか、そのあたりの話として、このへんは非常に興味深いと感じている。自分にはそのあたりを理解する教養がいまいち足りてない。

週報 vol. 1 (1-7 Jan 2018)

いつまで続くかわからないけどやってみる。月報にしようかと思ったけど記憶が一ヶ月も持続しそうにないし、週に一回これ書くくらいの時間と心にゆとりがほしいなという願いを込めて。

お酒

年末に仕込んでいたどぶろくのボトル詰めをして数日置いて飲んだ。水みたいにスルスル飲めたのでちょっと薄かったのかも。

年末に仕込んだビールも飲んだ。IPAが一次発酵したところでホップを入れたものはちゃんとクラフトビール屋で飲むIPAになっていて我ながら驚いた。家で作るビールはわりとフルーティーになりすぎてしまってあまりガツンと来るものがないんだけど、今回のIPAにはそれがあって、もう少しいろんなホップを試してみる必要があると感じた。

買ったもの

 insta360 oneにスタビライザーがあるのはわかるけど、やっぱりソフトウェアだけでは物足りない気がしたのでハードウェアのスタビライザー(ジンバル)を買うことにした。このジンバルはスマートホン用なだけあってスマートホンならほぼ完璧に安定して制御できる。スマートホンにInsta360 oneを取り付けた場合は、横にするとバランスを崩すので、スマートホンを縦にしてあまり無茶な動きをさせなければ安定していた。階段の昇り降りやバスの中で撮影していても極めて安定していたので素晴らしい。

漫画

虚構推理(1) (月刊少年マガジンコミックス)

虚構推理(1) (月刊少年マガジンコミックス)

 

妖怪物をロジックで詰めるのは巷説百物語に通じるものがある。でもこの作品はもうひとひねりあって、妖怪をまず受け入れて、そこから虚構のロジックを積み上げていく。そこがとても新鮮で面白い。謎を解くのではなく、その先の説得のための論理構築ともいえる。そう考えると他人の記憶が視える榎木津礼二郎が何かを見て、中禅寺秋彦が憑き物を落とすのとそれほど遠くないのかもしれない。

星を継ぐもの 1 (ビッグコミックススペシャル)

星を継ぐもの 1 (ビッグコミックススペシャル)

 

原作を読んで知っていたけれども、漫画になるとそれはそれですごく迫力あるし面白い。壮大な話がとても良い。

ハルロックとか好きな人に良さそう。Makeってこういうものだよねというのを思い出させてくれる。5話まで公開中。

設定が斬新で面白い。3話まで公開中。

AS

Adobe After Effects360度動画を安定化させようとしているけれども、そもそもこのソフトウェアを使い慣れてないのでまずはそこからという状態。Mocha VRでやりたいことが全部できるならそっちのほうがいいかなあと思ったり。

気になった記事

ねこますさんをはじめとしてVRChat勢を見ていると、アバターとかVR内の3Dモデルとかを買うのはわりと普通のことになっていくのではないかと感じた。VRの世界でやりたいことがあるから何かを買うとしたら、それは必需品と言えそうだ。いつそうなるかはさっぱりわからないけれども、何が当たり前かという常識が少しずつ変わっていくことは意識したほうが良さそうだ。

これは非常に役に立つ。大陸SIMを買おうと思っていたので、非常に参考になった。

会社見学ではわからないことが非常に具体的に書いてあって素晴らしい。自分は本当に表面しか見ていなかったんだなあと薄々感じていたことを痛感させられた。やはりこうして自分で手足を動かしながらきちんと自分の頭を使うことから見えてくる世界があるんだなと考えさせられる。

http://history.arch.kyushu-u.ac.jp./potree/workspace/Hakozaki2017.html

なくなっていくものをアーカイブしていくのは、自分が360度撮影をしている理由でもあるので、こうして3Dモデルのアーカイブをすることには非常に関心がある。後から使えるものが手軽にアーカイブできたら良いなと思う。

リストバンドにお金が入っているのと、人体にお金が埋め込まれるのってそんなに大差ないのかもしれないなあとなんとなく思った。レーシックくらいの感覚で普及しそうな気がする。

予定

2月の東京行きの航空券を買った。

2017年買ってよかったもの

2017年も大量にものを買ったのでまとめておこう。遅かれ早かれ忘れてしまうのでこういう記録は大事。

Oculus Riftは既に持っていたけれども、Oculus Touchを買ったのが2017年。VRの世界に自分の両手を持ち込める体験というのはなかなか得難いものだ。チュートリアルでディスクを掴んで差し込むというシンプルで懐かしい操作にいろいろとこみ上げてくるものがあった。この環境に慣れるとOculus touchのないVRがもう想像できない。割と自分は単純で暗示にかかりやすいのでVRの世界にすぐに没入できてしまうわけだけど、手があると格段に没入しやすくて素晴らしい。これは間違いなく人間を大きく一歩現実から遠ざけるものの一つだと思う。

Gear VR用のハンドルコントローラも発売されたので買ってみた。これまでいちいちHMDの側面をタップして操作していたのでページめくり系はうんざりしていたが、このハンドルコントローラがあるとそれがなくて済むのでとても便利。やはりハンドルコントローラ重要。

カメラ6台いちいち充電していちいちデータ取り出してタイミング合わせてスティッチして360動画作るのめんどいよーって思ったのでとりあえず買った。圧倒的に手間が軽減されて素晴らしい。去年結局3回もこの会社を訪問しているけど、やっぱり若くて活気があって圧倒的に勢いがある会社だなといつも思った。

カメラを買って終わりではなくて、まず128GBSDカードを買い、その後イベントで動画を撮影するために容量が足りなくなって500GBSSDを買い、バッテリが1個では不便なので予備バッテリ2つと充電器のセットを買い、Google Streetviewをやろうと思ってGPSモジュールを買ったり、三脚を買ったりしている。

それからアクションカメラのInsta360 oneを買い、防水プロテクター、ドローンアタッチメント、iPhone7も買ったりしていて、我ながらよく買うなあと思う。

これはなんというかそっち側の世界の入場券みたいな気分で買った。自分の家のWiFi環境で、各部屋にディスプレイを配置したり、オブジェクトを配置したりして、日常として使ってみることで見えてくるものがあると思ったから。視野角狭いって思ったけど、長時間装着していると案外脳内補完されて視野が広がる。人間が進化して最適化していく必要があるのかもしれない。良くも悪くも機械と人間の歩み寄りみたいなことになりそう。スマホと連動して魔法陣を表示させて、何か召喚するのは楽しいし、まだまだ色々遊べそう。無線キーボードは必須。個人的にスマホかざしてARみたいなのは好きじゃないので、HMDを通して世界が見たい。

 今年3回深圳に行って、8回くらい小米之家に行っている。シンガポールXiaomiショップにも何度か行った。安くて実用的なものがたくさんあるので、かなり色々買っている。その中でも一番良かったのは、20000mAhのモバイルバッテリー。毎日持ち歩いてる。スマホの電池が切れるといろいろと死亡するライフスタイルになったので、モバイルバッテリーは極めて重要なのだが、これ自分の使い方だと一週間くらい普通に保つのでとても便利。充電するスピードも早いしとても重宝している。

Mi Bandをシャワー浴びるとき以外はずっと装着していて歩数と睡眠時間と自動的にロギングしてるし、Mi Smart Scaleで体重も手軽にロギングしてる。通勤バッグはXiaomiのサブバッグだし、Macbook Proを持ち歩くときはXiaomiのバックパックだ。XiaomiBedside Lamp日常的に使っているし、最も使用頻度の高いものはXiaomi製品かもしれない。 

モノクロレーザープリンタがかなり安くなっていたので買ってみたけれど、これに慣れるとインクジェットとか見るに堪えなくなってしまうので、慣れとは恐ろしいものだと実感している。そういえばサムスンのプリンタ事業部はHPに買収されたんだな。先日トナーを交換したけれども、今後の消耗品の調達はよくわからない。

全部足すと100万円くらいかな。だから去年全然貯金できなかったわけだ。でもおかげで色んな体験ができたし、これらがきっかけで色んな人に会うことができて、圧倒的に世界が広がったので全く何も後悔していない。

VR×マンガ「夢の相談所」

VRがやりたいからGear VRとSamsung Galaxy S7を買ったものの、Oculus Rift CV1でルームスケールで遊べるようになったため、Gear VRを使う頻度が激減した。スマートフォンという容量が限られた中に、VRコンテンツのような巨大なものを入れておくのは躊躇われるというのも使わなくなる一因かもしれない。

しかしながら、PCを使わずにお手軽にVRとなるとGear VRは便利である。ハンドルコントローラで操作できるようになって操作性が大きく改善された。以前VRノベルをハンドルコントローラなしで体験したときはページめくりのたびに腕を上げなければならずとても疲れた。

そんなGear VRに今月VR×マンガというコンテンツがやってきた。どんな体験になるかいまいち想像できなかったのでとりあえずやってみた。VR自体いろいろと未知なのでとりあえずやってみることが多い。没入感を高めるためにヘッドホンは必須。

巨大なマンガが流れてくるといえばいいんだろうか。音声もあるし、ところどころ映像もあるけれども、基本的に馴染みマンガというフォーマットの1コマ1コマが流れてくる感じである。マンガである必然性があるかはよくわからないけど、AllumetteやDear AngelicaやProject LUXのようなVR作品と一味違った体験がここにある。

三人称視点から急に一人称視点に切り替わると戸惑うし、ハンドルコントローラでカーソル意識せずに進むと戻るのボタン2つ割り当てた方が便利だと思うわけだけど、全体的な体験としてとても没入感があり、非常にのんびりと楽しめる作品だった。

ちなみに原作シナリオの一部が公開されている。

プロフェッショナルが集まって作り上げた新しい試みなので、一度体験してみたらいいと思う。

クアラルンプール二日目

特に何も予定はなかったのでのんびり起きて、ホテルの一階に入っていたWhite Coffeeで朝食。

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Ipoh Hor Funも美味しかった。

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とりあえずクアラルンプールのビアバーでビールでも飲もうかということで、軽く場所を確認して行ってみた。

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12時まで開店しないとのことなのでその周辺を見て歩く。

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こういう古い建物と新しい建物が混在した様子がとても都市らしくて良い。

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oBike発見。初回は普通に使えたけど、2回目以降はbluetoothの接続がうまくいかないのか解錠できず断念。

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とりあえず最初は乗れたので、どこか行こうと思って自転車に乗っていたらタワーに着いた。

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上まで上がると景色がすばらしい。360度撮影して満足。

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丁度よい時間になったので、ビール屋さんへ。ベルギーの蜂蜜ビール。

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ナシゴレン

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ビールをもう一杯。

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最後に店内に入ったら、なかなか雰囲気良い感じ。

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Grabでホテルまで戻り、バスターミナルへ。

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無駄にとてもきれい

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往路と似たようなインターチェンジっぽいところで晩御飯

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またしても国境越えで3時間位かかり、やっぱりこのルートはないなあという思いを新たにした。そんなわけで、週末クアラルンプールの旅終了。Miku Expo Malaysiaに行けて満足。

クアラルンプール初日・Miku Expo Malaysia

初音ミクのイベントがマレーシアであると知り、週末ならちょっと行って来れそうだなと思ってチケットを購入した。今年で10周年を迎えるボーカロイド初音ミクについては、自分の出身地である札幌のクリプトン・フューチャー・メディアが手がけているということもあって名前は知っていたが、ほとんど聞いたことがなかったし、あまり関心もなかった。1年前までは。

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7時ゴールデンマイルコンプレックス発のバスに乗る。バスは3列シートでまあまあ広いけど電源やWiFiはない。この辺は会社によりけりなんだと思う。Causewayの国境ではなくSecond linkの国境から出国した。土曜の朝ということもありわりと渋滞していて、出入国でも待たされたので、マレーシアに入国したときは既に10時近かった。Yong Pengというパーキングエリアっぽいところで30分休憩したのち、再度出発。

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シンガポールローミングSIMを使おうと思っていたのだが、バスで移動中とか人混みとかネットにつながらないことが多かった。中国や日本からシンガポールローミングしたときは快適だったので、何か条件が違うのかも。いまいち原因が特定できてないけれども、ローミングの際に使用されるMycellって会社のインフラの問題か、自分の環境に何らかの通信制限があるのか、そのへんのところを要調査。そんなわけで、今回のバスをWiFi使えるバスにしたら良かったかもと思っている。

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クアラルンプールに到着した時間は既に15時近かった。もう物販がはじまって、その他いくつかイベントも開催されているようだった。その前にホテルにチェックイン。ホテルはバスターミナルから徒歩圏内の場所に取ったので、距離的には全然遠くないのだが、クアラルンプールは極めて車社会で道路が広く、道路を渡る手段が限られていて、歩道橋と歩道橋をつないでいくゲームみたいになる。でも最初はそんなこと知らなくて、地図見て最短距離を突っ切ろうとして阻まれてしまうのだった。こういう経験はよくある。だいたいいつも初めていく都市でも頭に方位磁針のようなベクトルが思い浮かんでいて、最終的にそっちの方向なんだから直進みたいに地図を見なくても正しい方向に進めるんだけど、川とか工事現場とか巨大施設とか道路とかに阻まれる。一度行けば脳内地図が更新されて大丈夫になるんだけど、こういう人が歩ける道が限定されている所を初見でクリアするのはなかなか大変。

宿にチェックインして、Grab予約して、現地に向かった。シンガポールアカウントでも問題なく使えるけど、Grab payという決済手段が使えなくなっているので、現金で払った。ちなみにどこでも同じだけど、ピックアップポイントがわかりやすい方がタクシーがつかまりやすい。

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現地では既に店がいくつか出ていたが、許可を取らずに勝手に販売していたものと思われる。マレーシア商売やる気ないかと思ったけど、案外商魂たくましい。そして会場の正規のものを扱っているところに着いた。Tシャツはいくつか売り切れていたが、キンブレ(キングブレード)はあったので購入。

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いまいち色の規則性がよくわからない。でも今回コンサートで実際に使ってみて、徐々に手際よく色を変えられるようになった。慣れって大事だな。

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ちなみにVRゲームが展示してあったり、等身大のドールが置いてあったり、小さいながらもいろいろ頑張っているのが感じられた。

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行列に並んで、会場入りして、コンサートである。19時から前座のようなマレーシアの人たちのステージがあって、20時から初音ミクコンサート。最初のラップの人たちはよくわかんなかったけど、2番目の女性ボーカルの方はなかなか良い感じ。その間で場をつなぐ人はなかなかプロフェッショナルな感じだった。

そしてMikuExpoである。自分が座ったのは正面の後方のカテゴリ1なのだが、正直言って驚いた。ステージの上でミクさん(やはりここはさん付けすべきだろう)が走り回っているわけで。前の2組の人たちと同様に、ステージを上で自在に動き回っていて、ああここにも21世紀がやってきていると感じた。当日の映像が公開されていた。


Hatsune Miku Expo 2017 in Malaysia【Full Live Concert】in Kuala Lumpur at Axiata Arena【720pHD】

千本桜から始まるこのコンサート、バックバンドも当然プロフェッショナルでとにかくかっこいい。マレーシアでみんなそんなに訓練されていないからかキンブレの色や動きは日本と比べてバラバラなんだろうけど、それでもそれなりの一体感があって、とても貴重な体験ができた。ミクカラーというと、髪の毛のような薄い黄緑なのか、ネギみたいなやや濃い黄緑なのか、けっこうバラけるのだが、それはそれで見ていて面白い。クリプトンの他のボカロキャラクターも出てくるのだが、鏡音リン・レンで異様に盛り上がって、現地での人気が伝わってきた。

個人的に感慨深かったのはJust be friends by 巡音ルカ。元々この曲のコンサートをYoutube動画を見て、なんでこの人達投影映像にこんなに盛り上がっているんだろうと疑問に思ったのだが、実際にコンサートを体験するとそんな疑問は一瞬で氷解する。ピンクは一色しかないのでみんな同じピンクにしてキンブレを振る。下からすくい上げるように振ったり、上から前後に振ったり、左右に振ったり。ステージには人がいるし、ぎこちなさとは無縁の軽やかな足取りで完璧な歌と振り付けを披露する。バックバンドもかっこいいし、とにかく完成度が高い。ここに来るまでにどれほど多くの人が関わったのか、曲を作り、調教をし、3Dモデルをつくり、振り付けをし、そして会場で最高な状態で見せるようにする。想像しただけで感謝の念が禁じ得ない。

www.youtube.com

もう一曲選ぶとすれば、アンコールでかかった「歌に形はないけれど」が良かった。この1年間、元々はVRMikulusを始めて、twitterでミク廃の方々をfollowし始めて、ああなんてこの人達は幸せそうなんだろうと日々感じていた。Mikulusの中で大画面でボカロ曲を聞くと妙なシンクロ感があって最高なので病みつきになったりして、最初は抵抗のあったボカロ曲に耳が慣れていった。少しずつ少しずつ耳がボカロ耳になっていったので楽しめたのかもしれない。

初めて参加したコンサートだが、作り手のこだわりが非常に感じられるとても良いものだった。投影映像なので、一瞬で服が変わったり人が入れ替わったりするのもとても面白い。それに合わせて訓練された人々が色を切り替えて棒を振るわけである。人間のコンサートではできない表現や体験がここにはあった。

帰りはなかなかタクシーがつかまらなかったが、駅まで歩いて電車で2駅だったのでわりとすんなり帰ってこれた。ちなみに日本から来ている大量のミク廃の方々は2次会で街に繰り出していたようである。

ともかく、このMiku Expo Malaysiaとても満足したので、またコンサートに行きたい。Youtubeの映像で見るのと全くの別物なので、これは行かなきゃわかんないと正直思う。

ジョン・ハンケ 世界をめぐる冒険

初めてGoogle Earthを体験したとき、夢中になって色んな場所を見に行ったことを覚えている。そんなGoogle Earth(買収前の名称はKeyhole)を開発し、その後Ingressを作った人の本なので、是非読みたいと思って買った。序文からして既に期待させるものがある。

この本が、新しい目で世界を見る、ちいさなインスピレーションになりますように。そして、それがあなたに、外に出て、近所やおとずれた土地の隠された街かどを探索したり、旅路での新たな出会いをもたらしてくれたらと願っています。

Ingressはまさにゲームの力で引きこもりが外で楽しく遊べるものだったりするので、その思想の一端をこの本から垣間見ることができてよかった。

このまま将来どうなるのかわからないゲーム会社で働くか、高額の報酬を求めて転職するか。

言いかえるなら、好きなことをするか、いい暮らしをするために好きでもない仕事を選ぶか、です。

よく言われる言葉だけど、誰しもどこかでこういう岐路に立つのかもしれない。

彼らはKeyholeの技術がもたらしうるものについて思案し、興味深く思ってくれました。

わたしたちは「世界中の情報を整理する」ことをミッションとするグーグルとのミーティング、そしてKeyhole社内での議論をかさねていきました。

こうしてみるとGoogleのミッションにとても良くマッチしている。

それにしてもgoogle mapよりもgoogle earthの方が先だったのはすっかり忘れていた。

そののち、1年ほど経ったころ、グーグルは、デンマーク人のラスムッセン兄弟が開発したマッピング技術を買収します。

のちのグーグルマップにつながるテクノロジーです。

あのぬるぬる動くインターフェースがなかったらスマートフォンはこんなに普及していなかったかもしれない。

道路標識や信号が破壊されたあとで、ヘリコプターによる救助活動をおこなっていたレスキュー隊からは「グーグルアースが救助を待つひとびとの正確な位置を示してくれたおかげで、彼らを救うことができました。ありがとう」というメッセージをもらいました。

綺麗事に聞こえるかもしれないけど、自分もこういう形で直接貢献できることをしたいと感じた。

この経験をとおして「わたしたちの仕事はたんなるお金儲けではなく、世界に貢献できるものなのだ」と考えるようになったのです。

ハリケーンカトリーナをめぐるGeoチームの行動は、フィル・ジャクソンの行っていたcontinuous pull 高い目標を掲げることがチームを結束させ、パフォーマンスを最大化する―の重要性を強く思い起こさせるものでした。

pushではなく絶えずpullなのだというのは、並行して読んでいる9プリンシプルズという本の内容にも通じるものがある。

序文の話にも通じるが、人々が外に出て動き回るという点で一貫している。

つまり、この世界をよくするためには、ひとびとがもっと外に出て動きまわり、人間同士がつながり、そしてひとびとがそれぞれ、身のまわりにどんなものがあるのかをよく知ればいいのです。

このモバイルならではのアプリという視点は大事だなと思った。

スマートフォンが登場してしばらくのあいだは、ブラウザやメールをはじめ、PC用のアプリケーションをスマホに載せただけのようなものが大半でした。

はじめからあたらしいモバイル端末向けに作られたものであり、「モバイルならでは」「そのデバイスならでは」と感じさせるアプリでなくてはならないのです。

やはり位置情報だったり、決済がその場で完結することだったりするのだろう。今あるものを前提として、次のステップがあるように思えてならない。

MMO体験、すなわちソーシャルなチームをつくり、協力してゲームをプレイすることを、現実世界に持ち出したのです。

The World Is The Game 世界がゲームの舞台である

Move to Play 動いて遊ぶ

Social 現実世界の友情をつくる

Urban Exploration 新たな視点から街を見る

「新しい目で、新しい世界を見る」

なんとなく思っていたものがきちんと言語化されていてすばらしい。ジオキャッシングとか代替現実ゲームとか昔からいろいろあるけど、これだけスマホの性能が上がり通信インフラが整いバッテリ稼働時間が伸びると一気に可能性が広がるわけで、今後もいろいろなアプローチができそうな気がする。技術的に次のステップはゴーグル型のARMRになんだろうな。

エージェントたちには、バーチャルに遠隔地の情報を知るだけでなく、実際に足を使って、身のまわりのことを感じてもらいたいのです。

その認知や行動に、変化をもたらしたい。

バーチャルな空間を変化させるのではなく、現実をもっと心惹かれるものに、もっとミステリアスに変化させたいのです。

 

実際のところゲームと現実の境界は既に溶け合っている気がしなくもない。Ingressでポータルを素早く見つけることに慣れると、現実の世界でもシェア自転車があっさり見つけられるようになる。この2つの行為にそれほど大きな差異はないように思う。

『イングレス』の根本にあるフィロソフィーは、忘れられた空間に人を呼びこみ、そのことによってわすれられた空間がまた栄えるように、というものです。

わたしたちが考えたアイデアは、スーパーマーケットや映画館などのポータルには、震災でうしなわれてしまったもともとの光景の写真を載せ、来訪したエージェントがありし日の石巻追体験できるようにすることでした。

「キオク(記憶)のポータル」です。

このへんは自分が360度写真や動画を撮る理由に通じるものがある。アーカイブという視点はなかなか理解されにくいけど長期的に考えてとても大事だと思っていて、その応用の見せ方をこうして提示するのはすごく良いと思った。

石巻のイベントは、日本の詩人である松尾芭蕉がやはり東北の平泉において「夏草や兵どもが夢の跡」と詠んだときに、眼下の現実と過去の栄華とを重ねあわせて見ていた体験のようなものを、テクノロジーを使ってだれにでもできるようにしたのではないかと、ある日本人に言われました。

実際に見せてしまうのがいいかどうかはなんとも言えないけど、思いを馳せるという行為に対するバリエーションはいくつかあっても良さそう。

『イングレス』は、ほんのわずかながら、一つの直線の上からことなる空間へと移動できるように、あなたを刺激する存在なのです。

いままで生きてきた日常と違うところにも、日常はあります。

過去を再発見し、未来へのヒントを、見つけることができるのです。

そしてそのことが、現在の自分を、それまでとはことなるまたあらたな視点でとらえなおすことを可能にし、いまこの瞬間への集中をうながしてくれるのです。

空間を旅するだけでなく時間を旅することがテクノロジーによって可能になったと考えると興味深い。思いを馳せるのその先から、新しい視点を手に入れる。

ポケモンGOはやったことがないのでよくわからないが、その背景となる話も出ていて興味深い。

ポケモンカンパニーの石原さんが『イングレス』の高レベルエージェントだったこともあって、話はおどろくほど早く進みました。

ファミリー向けで、だれもがたのしめる、物理的に身体を動かせるゲームが理想なのです。

ポケモンGO』はまちがいなく「ゲームには人間の行動を左右する力がある」ことを証明しました。

結論はいつも同じところに落ち着く。

follow your bliss

自分はなにによって満足するのかを心に問いかけ、自分にとってのしあわせを理解し、それにしたがいなさい、と。

あなたの頭にうかんだアイデアがすばらしいものなのかどうかをたしかめるたにには、この世の中に具現化するしかありません。

この本全体を通じて、この人は本当にユーザーが外に出て、色んな人と交流しながら楽しむ世界を求めて、そんなサービスを送り出しているのだなということが非常に伝わってきた。これってある種のオフ会に通じるところがある。普段はオンラインでkeep in touchしながら、ときどき海外のMaker Faireに遊びに行ったり、IVRPAに参加したり、時々日本に遊びに行ったりして、一緒に何かのプロジェクトをやったり、何かを企画したりして、ゲーム感覚で現実を遊ぶ。濃度は濃いほど楽しいみたいな話ではなかろうか。オンラインのゲームは一例に過ぎず、オンラインとオフラインで相乗効果が出る遊びならいいし、世界が遊び倒しがいのある楽しい場所であるということがわかればそれでいい。

そんな感じで、google earthingressの背景にあるものを垣間見るにはとても良い本だった。自分がこれらのどんなところに惹かれたのかもなんとなくわかった。ナイアンティックの今後にも期待している。

ジョン・ハンケ 世界をめぐる冒険 グーグルアースからイングレス、そしてポケモンGOへ

ジョン・ハンケ 世界をめぐる冒険 グーグルアースからイングレス、そしてポケモンGOへ