ルアンパバーン初日

よく話には聞いていたがまだ行ったことがなかったラオスルアンパバーンシンガポールからは比較的行きやすいが他の地域からは行きにくいようだったので、scootで安い航空券が見つかったこともあり今回行くことにした。どこでも普通にインターネットが使えるようなので、シンガポールに居るのと同様にメールの返信をしたりできるだろうと見込んで出発(実際に特に問題なかった)。

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当日にLonely Planetの該当する章だけをPDFで購入したが、あとは軽くネットで見たくらいで全然調べてなかった。宿はBooking.comでそこそこ中心に近いらしい所に一週間分予約している。まずアライバルのビザが必要なのかがわからない。同じ飛行機に乗っていた大量のフランス人とおぼしき集団がアライバルビザのところに列をなしていて、そこにJapanese USD30と書いてあったのでなんか必要っぽいと思って並んでみたけど、結局不要だった。15日以内の滞在には要らないそうだ。

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両替所より手前にsimカードの販売所がいくつかあって、USドルとタイバーツの支払いを受け付けているのだが、両替所まで行ってしまうとそこまで戻って来れないという謎システム。両替所のそばにもう一つsimカードの販売所があったのでそこで購入した。有効日数とデータ量から選べて、ラオスの通貨キープでも払える。モバイルルーターを出して、マイクロsimを入れたら特に設定などしなくても使えた。910日間10GBというのを買ったけど、パッケージとかはくれなくて、使えればいいでしょみたいな感じだったのでいろいろと謎である。これは他のところでもそうで、チケットとかレシートとか言わないと渡してくれないケースが何度か見られた。あまりそういう管理をしていないのだろう。

市内に行くには定額の乗り合いタクシーがあった。小さいゲストハウスの名前を言ったら知っていたらしくちゃんと連れて行ってくれた。午前中だったが問題なくチェックインできたので、荷物を置いて昼食を食べに出た。ちなみにラオスは中国、ベトナムミャンマーカンボジア、タイと国境を接しているが、中でもタイの影響を強く受けている。パッタイ美味しかった。

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またSaffron Coffeeがいいらしいという情報を入手したので行ってみた。

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その後も何軒かカフェに行っているけれどもここのが一番美味しい。ルアンパバーンの豆を使って、ここで焙煎している。淹れ方も選べるのも良い。

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ルアンパバーンに来たらとりあえず丘に登るらしいので登ってみた

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なんかいろいろ居る

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そこそこ見晴らしが良い

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中心部にあるのでとてもお手軽な丘だった

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夜はビアラオ飲んだり、ラープというローカル料理を食べたりした

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半日くらい歩き回ってみて、案外広いという印象を受けた。レイキャビクくらい小さいのを想像していたがその何倍も広さがある。歩けないこともないけど端から端まで歩くとちょっと距離がある感じ。時々ofoで走り回っている観光客を見かけたが、ofo生きているんだろうか。

トゥクトゥクと呼ばれる原付きに人を乗せる荷台が付いたものが走っているが、荷台のサイズが明らかに他の国のものと違って6人くらい乗れそう。見た感じそれがスタンダードみたいで、場所が変わるとニーズが変わるので物の形も変わるのだなと勝手に理解した。

道路は舗装されているし、エアコンのある店はたくさんあるし、ATMもたくさんあって、4Gの通信も整備されているし、カフェのトイレではトイレットペーパー流せるのに、ハノイみたいな社会主義的な雰囲気あって全体的に貧しく見えるのが非常に興味深い。別にチェーン店とか大規模商業施設とかなくていいんだけど、店とかスカスカであんまり働いてなさそうで、ちゃんと回っているのかなという気分になった。

初日の出費(単位1000LAK)

simカード 90

乗り合いタクシー 50

パッタイ 30

コーヒー 40

入場料 20

ラープ  45

ビアラオ 13

シャンプー 10

2018年に買ったもの(1万円以上)

スマートフォンもPCもタブレットも買ってないけど、今年買ったもの(1万円以上)何かあったかなと思って考えてみたら7つあったので、それについて書いてみる。

1. Oculus Go

一人で映画館に行く習慣のある人とか、PCやタブレットでドラマやアニメを並行作業ではなくちゃんと見ている人とかが買うととても幸せになれるもの。VRとか360°動画とかはわりとどうでも良くて、周りの環境を遮断して目の前に巨大なスクリーンを持ってくることができる動画再生デバイスとしてとても優秀。人をダメにするソファとかベッドとかで、スクリーンの位置を調整してダラダラ動画を見るのに最適だし、そのまま寝てしまっても良い。

2. ノイズキャンセリングヘッドホン

飛行機や電車やバスの中でとても活躍した。spotifyの音楽をiPhoneにダウンロードしておいて、これでじっくり聞くのがとても良い体験だった。もう有線の煩わしさに戻れないし、もうノイズ聞いているんだか音楽聴いているんだかよくわからない環境には戻れそうにない。スマホを充電するみたいにUSBで充電できるので、とてもお手軽。畳むと見た目よりはけっこうコンパクトになる。

3. モバイルルーター

このモバイルルーターにStarhubのプリペイドsimを入れておけば、香港でも中国でも日本でもアメリカでもタイでも手軽に手持ちのデバイスからWiFiでつないでインターネットを使える。さすがに32台同時接続可能なら足りないことはないし、TD-LTE対応なので中国移動も問題なく使える。バッテリも25時間大丈夫なのでよほど充電し忘れない限りは安定して使える。

 4. Tello

【国内正規品】 Ryze トイドローン Tello Powered by DJI
 

これは買ってすぐに天井ぶつけてモーター一つ死んだのであまり使ってない。交換用のモーターを買ったので修理すれば使えるけど、もうちょっと安い小米MITUのミニドローンの方が少しセンサー少なくてなんとなく思ったように飛ぶのでTelloは放置気味。

 5. DIYスピーカーとヘッドホン

 USのApp Storeアカウント必須の自作スピーカーと自作ヘッドホン。今ならどちらも30ドルオフ。これで遊ぶのは楽しかったし、一通りアプリのチュートリアルにしたがって作って試して満足したけど、その後使っているかというと使ってないな。別に損したとかは全然思ってなくて、もう元は取れたと思っている。

6. マイク

ZOOM ズーム リニアPCM/ICハンディレコーダー  H2n

ZOOM ズーム リニアPCM/ICハンディレコーダー H2n

 

360°カメラと組み合わせて立体音響を録音するには良いらしいと評判を聞いてちょっと前に買ってみたものの、まだ使えてない。どこで何を録音したら楽しいかなと考えたりしている。

 7. CrowPi

厳密に言えばkickstarterでバックしたので買ったわけじゃないけど、自分がバックしたときは既に成立していて、きちんと出荷が見込まれるものだったしちゃんと届いたので買ったものと言ってもよいだろう。RapsberryPiにディスプレイと各種センサーが付いていてこれだけでいろいろ遊べるというもの。セットアップしていくつか遊んだきりであんまり使ってないな。

旅行でいつも持ち歩くくらい活用しているのは1から3の3つ。やっぱり無線は良い。2019年はOculus Questは買うとして、あとはどうなるか。読書端末として使っている初代iPad miniがそろそろきつい感じなくらい。Galaxy S7もiPhone 7Macbook Pro(Early 2015)もまだなんとかなりそう。

揖斐川の町・大垣

関市駅から岐阜駅までバスが出ているので、多少時間はかかるがそれほど不便ではない。岐阜といえば織田信長

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岐阜を見て回ろうかとちょっと思ったが、何も調べてないし大垣に行ってしまおうということで電車で大垣に行った。飲み物の自販機でチップスターとか蒟蒻ゼリーとか売ってて、なんかここは違うぞという軽い牽制を食らう。

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どうせ暇だからと歩いて駅からソフトピアジャパンまで行ったらやたら遠いし、道は全然楽しくなかった。ここにも信長像。

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まだ空っぽな大垣ミニメイカーフェア会場。

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ソフトピアジャパンに泊まるのでチェックインできるかなと思ったら19時に来てくださいと書いてあったことに気づく。荷物を預けられないかなと思ったが、コインロッカーも預ける場所もなくて、諦めて大垣駅に戻る。バスだとらくちんだった。当たり前である。

駅のコインロッカーに荷物を預け、バスターミナルの反対側の出口に出ると巨大ショッピングモールがあった。大垣は郡上八幡や関とは全然規模が違う都市だということを思い知らされた。あと車ない人には住めない場所なのもわかる。サンマテオとかマウンテンビューとかそういうカリフォルニアのだだっ広さを感じた。

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ショッピングモールのリンガーハットで牡蠣ちゃんぽんを食べてウロウロしていると、とてもインパクトあるキャラメルの自販機を見つけた。

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それから、上流の方の揖斐川を見に行こうみたいな適当な理由で養老鉄道に乗った。

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岐阜県の酒蔵を検索したときに、郡上八幡・美濃・関・岐阜のような長良川沿いでは全然見つからなかったのに、大垣のような揖斐川沿いでは見つかったので、上流に行けばシンガポールでは見られない田園風景が広がっているのだろうと勝手に期待した。

それにしても揖斐駅前の店、営業時間短すぎ。

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空が広いっていいなと思ったりした。

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水の流れが見たかったけど、揖斐川の支流はカラカラに乾いていた。

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そんな感じで満足して大垣駅に戻った。少し歩くと大垣城があった。数段階段を上がっただけで、すぐ天守閣みたいなコンパクトゆえのショートカットというかお得感のある城である。

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更に歩くと奥の細道むすびの地なんて場所があった。案外観光スポットあるじゃないか、大垣。

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こういうベタな観光地は一周回って好きになった。現地の人の目線でとかもうどうでもいい。観光客には観光客の楽しみ方がある。

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そしてこの近くに老舗の酒造があった。

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白川郷というお酒をここで作っているらしい。新酒も飲みたいと言ったら試飲させてくれた。

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飲んだ中で新酒の白川郷の濁り酒が気に入ったので4合瓶を一本買った。続いて行ったのは武内酒造。

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試飲したいというと次から次へと出てきて、どれも違ったベクトルに美味しい。

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美味しい酒がどれもこれも安くて驚いた。最終的に買った大垣城ひやおろしなんて1080円。でも他の地域の酒と遜色ないくらい美味しい。

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どちらも大垣駅から歩いていける距離にあるので便利でおすすめである。近頃は別に酒を作っているところを見せてもらわなくても、酒造の直売所みたいなところでかなり満足できるようになった。酒屋や居酒屋とは全然違う体験ができる場所である。

関の刃物を見てきた

何年か前に関出身の大学時代の友人が刀鍛冶の写真を公開していて、一度は関の刀鍛冶を訪れたいと思っていた。

古式日本刀鍛錬 | 関市役所公式ホームページ

今回残念ながらタイミングが合わず古式日本刀鍛錬は見られなかったが、他の施設を見学することができた。長良川鉄道の刃物会館前駅で降りると便利である。

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当たり前であるがぐいぐいと刃物を推してくる

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包丁やはさみやナイフなど様々な会社の様々な形の刃物が集結している。ちょっと古びた雰囲気だけど展示してあるものは楽しめた。

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次にやってきたのは関鍛冶伝承館。刃物会館からそれほど離れていない。

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700年前に九州からやってきた人が関での刀鍛冶を始めたそうだ。

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原材料を見てもつながりが全然ピンとこない。安来の和鋼博物館のたたら製鉄のところで見ているかもしれない。

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鉄は熱いうちに打てみたいな感じで絵面的にはとても馴染みあるものだが、実際にここで非常に高い温度で叩きながら何をやっているのかはここで解説文を読むまで知らなかった。成型だけしているのかと思ったら、薄く伸ばして何度も折りたたんでいるのか。

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造り込みの種類もいくつか書いてあって非常にわかりやすい。

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最終的にあの切れ味を出すのは研師の仕事なんだろうと思う。全然知らないと全部おなじに見えるけど、一つ一つけっこう違うと今回見学して思った。

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 神棚があって、工業ではなく神事なのだと感じた

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やっぱりかっこいいなと、修学旅行で木刀を買ってしまう中学生のような感想を抱いてしまう。

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刀匠にも当然いろいろあって、これはいくらでも沼になる分野だなと正直思った。

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刀の重さは約1000gなのでそんなに重くなかったが、振り回すには重い。

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建物のすぐ外にこんな宣言があった。50Hzと60Hzの分岐は富士川だし、フォッサマグナにしてももっと東であるが、不破関や関が原はもっと西であり、細かいことはどうでもいいかという気分になる。ちなみに現在の日本の人口重心地は関市内にあるらしい。

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関が関東と関西の境目かどうかは別として、関が刀の町であることは間違いなさそうだ。

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美濃の和紙とうだつの上がる町並み

実際に岐阜に行こうと思うまで意識したことはなかったが、美濃と言ったときに示す範囲にはばらつきがある。具体的には美濃市美濃国は全然違う。美濃焼で知られる地域は美濃国の東濃であり、ミニメイカーフェアの大垣は美濃国の西濃にあたる。カンガルーの西濃運輸ってここだったのかと今回軽く衝撃を受けた。そして美濃市というのはかつて美濃国だった地域の一部に過ぎず、美濃紙の和紙で知られるのもこの地域である。

そんなわけで郡上八幡からバスで美濃インターチェンジまで行き、そしてタクシーで美濃市の中心部へ向かった。

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ここに来るまで「うだつが上がらない」のうだつについて考えたこともなかったけど、卯建という物理的なものが存在するのだとここで知った。

最初に訪問したのは、美濃和紙あかりアート館である。和紙を使った照明が展示されている。どれもコンテストの入賞作品だとか。

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小学生から大人まで様々な作品があって、とても器用でクリエイティブだなと思った。NeoPixelと組み合わせたらもっと面白くなるんじゃないかなとも思った。

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アクリル樹脂と和紙の組み合わせは面白い試みだと思う。

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このところギラギラLEDばかり見ていたので、こういう奥ゆかしいのはそれだけで新鮮味を感じる。

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次に訪れたのは旧今井家住宅・美濃史料館。かつて和紙問屋だった屋敷である。

旧今井家住宅・美濃史料館:建築:観光情報:美濃市観光情報

縦の線が入るのは美濃和紙を使った障子という豆知識を手に入れた。

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とにかく和紙問屋で儲かってしょうがなかったらしく、とにかく金をかけた屋敷なんだなーという印象が残った。近頃はシンガポールから来たとかいうと説明が面倒くさいので東京から来たというようにしているが、東京からやって来る個人客すらあまりいないらしく驚かれた。

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水琴窟のある庭園は久しぶり。毎日水を補充しているとは知らなかった。

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話を聞いていて思ったのは、天皇が来たとか、表彰されたとか、迎賓館で使われているとか、そういう権威についてベラベラ言われても薄っぺらすぎてうんざりするだけだな。美濃和紙自体の凄さを自慢してほしかったんだけど、ここは問屋であって別に和紙を作っているわけじゃないから無理なのか。

最後に和紙を売っている店に行った。

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この店の品揃えはよく、見ているだけでも非常に楽しかった。扇子を買ったのだが、とても軽くて丈夫で驚いた。

ここから徒歩で美濃市駅に行き、電車で関に向かった。

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切符の日付を手で書くなんて初めて見た。長良川鉄道おそるべし。

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食品サンプルの街・郡上八幡

海外旅行に行くときはなるべく国境を越えないように、日本国内を旅行するときはなるべく県境を越えないようにという謎ルールを課している。そんな厳格なものではないのだが、なるべく一つの国や一つの場所をじっくり見たいから自然とそうなっている。元々はガイドブックを何冊も持ち歩くのが面倒だからそうやっていただけだが、なんとなくそういうスタイルに落ち着いてしまった。県境に大した意味なんてないのかもしれないけれども、一応行政の区切りなので今回は岐阜県縛りである。名古屋経由だけど。

名古屋駅から高速バスで郡上八幡まで行く。高速バスは市内まで連れて行ってくれるわけではなく、高速道路沿いのところで降ろされるので通常はタクシーで市内に行くが、郡上八幡ではデマンドバスを利用することができる。

利用客が少なすぎていつもバスを走らせておくわけにも行かず、予約が入ったときだけ走るバスというわけなのだろう。実際にはバスではなくもっと小さい車だったが。

郡上八幡は郡上おどりで有名なところらしい。祭りの時期には混雑するのだろう。

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それから宗祇水という湧き水でも知られているそうだ。

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それから長良川の支流があったり山があったりして、シンガポールにはないものがあるというありきたりな感想を抱いた。

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しかし、一番楽しんだのは食品サンプルである。さんぷる工房がとても良かった。

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奥の部屋に行くと工房で食品サンプルを作製している様子が見学できる。

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それほど食品サンプルを見ているわけではないので細かい手法や材料の違いなどはわからないが、それでも完成度の高い作品を作る現場を見学できて非常に楽しかった。

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今回とても目についたのはこぼしちゃった系の食品サンプルである。ちなみにこぼれたコーンスープの上にスマホをセットするスマホ台になっている。

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やはりこういうものは完成度が高まれば高まるほど普通の食品になってしまうという難しさがあるのかもしれない。VRも完成度が高まれば高まるほど肉眼で見た普通の景色になってしまうという難点があるわけで、こういう一捻りが大切なのかもしれない。

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通常の食品にはできないことをすることで、友人をちょっと驚かせようみたいなジョークアイテムという次のレイヤーに進んでいるのが興味深かった。

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そんな様々な商品がオンラインショップで販売されている。

これはさんぷる工房ではなく周りの別の店だが、さんぷるキットも売っている。当然ながら物によって製作する難易度が異なるので初級、中級、上級に分けて売っている。

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ちなみに郡上八幡藍染でも知られている。

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さくらももこにより創作されたキャラクターもいる。

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岐阜に何もないって郡上八幡だけでもこんなにたくさんあるじゃないかと正直思った。シンガポールに引っ越してから日本の地方都市を旅するのが異様に楽しくなったが、メンタリティが完全にインバウンドの外国人観光客になっているからだと思う。

海外に出る前にほとんどの都道府県に足を踏み入れているはずなんだけど、外から訪問すると全然見えてくる世界が違って、いろいろと変わりゆく自分の目は面白いものだなと思う。

初音ミクシンフォニー2018-2019東京公演

ネタバレが含まれているので、大阪公演のみを前提知識なしで楽しもうと思っている人は見ないほうがいいと思うけれど、知ったところでこの公演の価値がなんら減るものではないとは思う。

ちなみにこの記事は前振りの2つの記事とつながっていて、要するにボカロ耳になって現代ならではの体験をしたいと思って、シンガポールから11月24日の東京公演に行ったわけである。みなとみらいなんて久々だ。

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東京フィルハーモニー交響楽団によるフルオーケストラで、ボーカロイドの曲というのが面白い。そもそもボーカルパートを生成するソフトウェアなのに、所々オーケストラのinstrumentalのみでボーカルなしだったりするわけである。

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たぶんギャップがいいんだと思う。昔の作品って歌詞も曲も個人の思い入れがたっぷり入ったいい意味でとても泥臭いものだったりするけれども、それがフルオーケストラで演奏されるのは当時誰も想像していなかったはずで、そのギャップがいい。

例えばダブルラリアットとか一見ものすごくふざけた作品だけど、よく聴いたらすごく良い歌詞だし、曲は中毒性が出てくるし、それがフルオーケストラになって壮大になる意外性がすごく楽しい。

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巡音ルカ10周年アニバーサリー曲のメモリがとても良かったがあれは大阪公演が終わるまで発売されないのかな。あの曲をまた聴きたいなんて思ったらどんどん沼に入ることになる。

この公演で初めて重音テトの曲を聴いたけど、おちゃめ機能のピコピコ感が中毒性があって良かった。後からいろいろと見てみたけど、これ2008年のエイプリルフール前にVIP板で設定が作られたキャラクターだったのか。ツインドリルにフランスパンが入るとか悪ふざけ全開な設定がそのまま採用されて10年間生き残って、ステージ上で動き、話し、10周年メドレーがフルオーケストラで演奏なんて、このストーリーそのものがすごく良いし今更ながら感慨深い。

サブカルチャーが独自の発展を遂げた感があって、自由と懐深さを強く感じられる。

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メルティランドナイトメアのイントロがかっこいいとか、あれが噂のミクダヨーさんかとか、SNOW MIKU 10周年メドレーが良かったので2月の札幌行きを決めてしまったとか、すごく聴きたかった未来序曲がなくて残念だったけどMitchie M氏の新曲ガールズフレンドシップが良かったしまた聴きたいとか、よく聴いていたrayのフルオーケストラ版が聴けてとても贅沢な気分になったとか、テーマ曲はやはり良いとか大変満足した。


【初音ミクシンフォニー2018-2019】たいせつなこと【オールキャスト曲】

2年弱しかこの界隈の曲を聴いてない自分でも、instrumentalでボーカルが脳内補完されるし、ステージの上で歌っている姿が脳内補完されて視えたりするわけなので、10年間ずっと応援している人ならもっとずっと感慨深い体験をしているんだろうと思う。積み重ねることで思い入れが深まり、体験の質が上がっていくのはとても尊いことだと自分自身が体験を重ねるたびに思う。