手抜き(使いまわし)

日記を書く気力はないんだけど、ある程度まともな文章を公開したい。
こういうときは過去の日記の使いまわしという手法に走ってしまう。
就活のトモというSNSに3月13日に書いたものを使おうと思う。
長いけど土日は更新しないので三日分ということで。

ヒューマンインタラクションラボ


小さいころからの願望として、今でも継続して
いるのですが、「魔法使いになりたい」と思ってます。
いろいろと考えた結果、科学技術を突き進めていくと
それっぽいことができるんじゃないかと思って
今の大学、そして大学院を選びました、


がちゃがちゃと手で組み立てたり、半田ごてで修理するなど
いろいろな電化製品をつくれるようになるんだろうと思って
いましたが必ずしもそうではなかったです。
単純なものであればできますが、多くのものは複雑すぎて
細かすぎて人の手には負えないです。物を作る機械をつくったり
モジュール化して分担作業など一人では不可能です。
ここをつきつめても「魔法使いにはなれない」と感じました。


技術ばかりやっていても世の中に疎かったらおもしろくないとか
もっと経営的視点を持って物事に取り組んでおかないと
将来自分が使い物にならなくなると思いました。
技術者がこつこつとがんばって稼いだものがマネーゲーム
もっていかれてしまうのは嫌だと思い、技術と経営の
間に立とうと思って、戦略系のコンサルタントを目指しました。


でもケースやグループディスカッションに慣れたころには
終了していました。あらかじめ次の一手を早く打てるように
時期を早めていたことも原因の一つなのかもしれません。
しかし、もっとおもしろそうなものが見つかりました。
日立ヒューマンインタラクションラボです。
ここに行けば「魔法使いになれそう」な気がしました。
日立製作所の基礎研究所とデザイン本部が共同で設立した
組織で、デザイン先行の試作品をつくってます。
息を吹きかけると消える水晶型ディスプレイ
キーボードもボタンもない受動型ディスプレイ
製品化はされてないですが興味深い試みがされています。
コンサルタントにはない突き抜けた斬新さがここにはありました。


先日このラボにメールを出しました。
採用に関してということで見学希望です。
採用の予定はないということで断られましたが、
日立の他のところに所属していても一緒に仕事をする機会は
ありますし、とにかく日立の技術を見て欲しいと言われました。


リクルータ経由で見学に行きました。
この会社は売上高はありますが、利益率はあまりよくなく
給料も業界内でやや低いほうです。土地は無駄に広いですし
従業員も非常に多いですから経営的に良い数値はでないと思います。
博士号保持者が妙に多く、技術力はあります。
みたところ大学の研究室とほぼ同様でまったりとしてますし
社員の日立に対する忠誠心は並大抵のものではないです。
これだけ競争にさらされて、多くの企業がアメリカ的経営手法を
取り入れたにもかかわらず、日本的経営でそれなりに結果を
残してきたこの企業のすさまじさを感じました。
マイクロソフトやGEに買収されなければ、ますます強くなりそうです。
他のメーカーとの差別化も多少はできていると思います。
PCではサッカーの試合を10分で見るという知能型にはしってますし、
ミューチップと呼ばれる小さなチップでレジの簡略化
トレーサビリティという追跡システムもがんばってます。
ハードディスクはやはり強いみたいです。


他の研究所を見たわけではないので比較はできませんが、
ここの研究所では横のつながりというか他の研究員への信頼というか
そういうものが強く感じました。別に全体の研究を把握していないですが
ある研究をしていて、必要となった技術があるときに彼らはとにかく
探せば日立の中にその研究をしている人がいるはずだと思ってます。
これだけ優れた研究者が集積しているわけですから
組み合わせてベクトルをうまくあわせるとありえない破壊力をもちそうです。
そのプロジェクトはすでに始まってました。
センサネット戦略プロジェクトです。
デバイス作りからミドルウェア、システムまで多くの分野の
専門家が集まってセンサネットという新しいものへ取り組みはじめてました。