外資系トップの仕事力 求めるキャリア人材

コカコーラやP&G、GEマネー、マーサーコンサルティングの
人材採用担当者によるパネルディスカッション。


具体的な話。採用のポイントは何だったのか。どういう人を採ったのか。その後どうか。

アシスタントブランドマネージャーの場合(P&G)

経営の最小単位が商品ごと。経営企画室の仕事。
資金繰りがなくて非常に楽な"社長"の仕事。
川上から川下まで全て見られるのが非常に魅力的。
GMのほとんどはマーケティング
リーダーシップをとった経験は何ですかという直接的な質問をする。
どういう人が成功するのか
競合は同じデータを持っているという前提。
商品が圧倒的に優れていれば非常に簡単。
あまのじゃく。人とは違う角度で物事を見る。
負けず嫌いが非常に重要。他人のせいにしない。指をさされる。
失敗すると思うよとささやく人がたくさんいる。
マーケティングの経験は関係ない。真っ白になる勇気のある人。
損保の営業マンで日本一の売り上げだとしても、ゼロからスタート。

コカコーラは中途が基本

P&Gは人材をいただくありがたい会社
これまでdevelopしたことをどう活かすのか。
飲料のライフサイクルは非常に短くなっている。
一週間で新製品が棚落ちしてしまう。
ジョージア、アクエリアス、ソウケン美茶
あまり最初に良い会社にいないというのも利点になる
バジェットがきついので。会社全体を見ながらできる人。
一番はスキルが重要。前の会社のトレーニングがどれだけ豊富か、ではない。
レベルをもう1つあげるためには、自分の時間をどれだけ投資できるか。
インタビューの際にはそのあたりを見させてもらう
2番目はコミュニケーション
相手に通じないとコミュニケーションができているとは言えない。
3番目は人間性、カルチャーフィット
バラエティがあるといいけど、この人ならと思わせるのが大事。
ブランドマネージャーになって、アクエリアスポカリスエットに勝った。

GEは車をつくってない。32万人いる。

GEmoney 唯一のB2Cビジネス。ほのぼのレイクを買っている。7割。
ほとんどが中途採用。インフラが整ってきたとかいろいろと条件が揃い、新卒開始。
コールセンターは自社でやる。1000人くらいが電話を受けている。
申し込みは女性が多く、回収は男性が多い。コールセンターで経験がある人は手強い。
活躍している人のナンバーワンは、コールセンター経験なし。コンサル出身。
新しいアイデアをいろいろと試す。派遣の人とやり合う。生産性をどんどん高める。
前職の経験は必要だけど、ロジカル、プロセス思考、プロジェクトマネジメント
意思決定をし、めげないことが大事。プロセスチェックがしっかりしているので大丈夫。
かなり自由にやらせる。

マーサー コンサルティング

3万件以上のM&Aが一年間に行われている。アメリカで1万。ヨーロッパで1万。アジアも1万件。
社長になりたいという人はいらない。お客さんのために役立ちたいという気持ちがないとダメ。
お客さんの問題意識を解決しましょうというのは三流のコンサル。
奥にある本質的な潜在的な課題を共有し、一緒に解決していける人が重要。
現場は混乱の連続。当然生産性、モラルは下がるけど、手を打ち上昇気流にのせていくのが仕事。
この問題の本質は何か。来年でも良いことと今やらないといけないことがある。
総合的にどうやって付加価値をつけていくのか。できる人はよく働く。楽しみながら働く。
人生の一部として問題解決をすると楽しくて仕方がない。

コミュニケーション

つくっているのは最も安い国なので海外
ミーティングも英語でやらなければいけない。
途中までは英語のせいでうまくいかないと思っていた。
グローバルコミュニケーションスキル 日本人がいかに欠けているか。
どうやって話さないといけないのか。花王、ライオンに勝つにはネットワークを使うしかない。
whatが正しいのは当たり前。どう伝えるのかが重要。
多国籍が困難。コミュニケーショントレーニングだけで3日やった。
ステレオタイプ インド人にとってしゃべらないやつは石ころだ。
カルチャー、相手のことを理解することが重要。
how to communicateは英語なんてちっぽけなものじゃない。

  • logic 戦略的論理的に物事を整理する。他の国の人はフレームワークに整理している。

サマライズしたときに整理されたものが出てくる。日本人は積み上げ方式で整理が下手.

  • インタラクティブ 相手を見てコミュニケーションをする

人にざらつき感を与えること。異質であること。
これまでと同じことを踏襲すると勝てないので、新しいことをやらないといけない。
アイデアは出しても、実際に変えていくのは非常に大変。
決断をして動けることが大事。周りに多少いやがられても、押し通す。

多様性

グローバルにマーケットを持って仕事をしている企業。
人種、ジェンダー、障害条件
自分の狭い尺度で本来保たなければいけない公平な目線が歪められている。
日本の常識が通用しないところで仕事するなら、解決するのが当たり前。
人種、宗教の違いなんて日常茶飯事。その人が本当に仕事をしたいと望んでいるのか。
自分の意見があって、背景が何か伝えられる。いろいろな条件は関係ない。
本質は、仕事をしたい、仕事ができる人には公平に与えられるべき。
コカコーラにはボトラーが全国13社。地域密着でいろいろとサービスをしてくれた。
資本関係はない。一緒にビジネスをするのは日本の会社。
バックグラウンドが違うけど違いを認めること、単にそれだけ。
先入観は最大の敵。こうであるはずだというのは最悪。
違うバックグラウンドの人と話すのは非常に重要。
先入観は自分に対しても持たない。自分の人種などを武器にしない。
女性だから黒人だから日本人だからとかそういうのは、なし。

M&Aが起こったら

わからないことが起きたときの不安。意思決定の仕組みの違い等。
仕事の進め方など(ペーパーレスかどうか)
一番起こりがちな失敗は、合併などの隠れ蓑にしてごまかす。
違いを楽しめる、違いを組み合わせて面白いことを起こす。
複雑に絡み合うのはM&Aである。クロスボーダーの案件では
カルチャーの違いは当たり前。人のやり取りがなくても大変。
業務移管をするにしても、細かいシステムの違いがあるが
根本的な違いはたくさんある。総じて胃を壊している。
ずぶとく淡々と正しいことをやる。それを相手に理解してもらう。
合併されてウェルカムと言われたって、別に嬉しくない。

プログラム

リーダーシッププログラム2カ年で5年分の仕事。いつもスタートオーバーをさせる。
人事から見ても使い勝手の良いプログラム。本人にとって誰も知らないところで
いきなり仕事をまわされる。5ヶ月で給与改定。誰もやりたがらない仕事。
危なっかしく聞こえるがプロセス重視。毎週レビューをする。
あらゆるところにそういうプログラムがある。いろいろやらせる。
違った人が入ってくることによりさざ波が起こるのが良い。
停滞するところに人を入れる。失敗して消える人もいる。
初めてのやつなのにこんなことができる、という印象を与える。
座学はほとんどさせなくて、プロジェクトをやらせる。
P&G 11万人
この方法じゃないとダメという不器用な会社。1からやる。
一番の肝は、自分がそうしてもらったからそうしてあげたい、という気持ち。
部下を初めて持ったときにそういうことをしてあげる。
training is priority という言葉がある。印籠。
皮膚感覚で違うということがわかったうえで、自分の主張を通す。
違いを乗り越える、違いをまとめあげる、みんなで走っていける
そういうことがグローバルで仕事をするうえで非常に重要。
社長というのはすべてできるわけではない。組織マネジメントが下手な人
人を見るときの軸がずれていると、コアとなるリーダーシップチームの統一感がなくなる。
下の人の納得感がなくなってしまう。コンピテンシー、バリューを統一していく。
そういうことができる会社は強くなっていく。
目指すのであればロールモデルが必要。目指すのであれば、すぐれたものを持っている人を
少しでも身につけていくと、自分の力量もあがっていく。
学ぶものは身の回りにたくさんあるから、学ぶかどうかは自分次第。
上司ではなく消費者を見る。とにかく消費者の家に行く。900人くらいと話をしている。
アタックを使っているかどうかが鼻でわかる。アリエールは溶けないけど汚れが落ちる。
当たり前のようにお湯で溶かしている人がいる。主婦にありがとうという広告。