ウェブ時代をゆく ロールモデルの宝庫

そろそろ梅田さんにブログを読んでもらいたくなったので、
ウェブ時代をゆく」に言及しようかと思う。なんか召喚魔法みたい。
ロールモデル思考法は、いつ頃やり始めたか覚えてないけど、
ロールモデル」の検索結果一覧 - technophobia
http://d.hatena.ne.jp/pho/archive?word=%a5%ed%a1%bc%a5%eb%a5%e2%a5%c7%a5%eb
遅くとも2005年8月からは、やっていたようである。
では、これまで自分が何をロールモデルとしてきたか書いていこう。
すべては書ききれないので、一冊の本から。

この本、今読み返してみても、ロールモデルの宝庫だと思う。
自分のアンテナ感度を高めて、この本を読むと、
何に魅かれて何に魅かれないのか非常に良くわかる。

「クッ、クッ、クッ、この製品を使うとね、デジタルカメラで撮った写真から、ほら、こんな風にアルバムが作れるんだよ。クッ、クッ、クッ。それでね・・・」
こみあげてくる嬉しさが押さえきれず、自社製品のデモンストレーションをしながら自分で笑ってしまうウェイ・ティン博士。

シリコンバレーベンチャーだとかそんなのはどうでもよくて、こうやって楽しむことにすごく魅かれた。

シリコンバレーに居て、ベンチャー企業に入ろうと考えたことはないんですか」
ヒューレット・パッカードでソフトウェアの研究をしている彼の能力は、彼さえ望むなら、ベンチャー企業から引っ張りだこに違いない。
「考えたこともないな。人生のギアが全然違うからね。たとえばこんな風に気持ちよく歩くことなど絶対できない」

この部分で非常に考えさせられた。当時ベンチャーに行こうとしてた自分にとって
非常に大切なことだと思ったから。ギアをどう選ぶか。今のギアには満足している。

情報と流動性が完全に近づけば近づくほどリスクが減って、長期的には「ローリスク・ミドルリターン」くらいの割のいい投資になっていくという。

これはすごいって思った。これ以来、何事も「ローリスク・ミドルリターン」を目指してる。

昨年末、私がグリーンカードを取得した時、「これで会社を辞めて一人でやっていく権利ができたよ」と何げなく彼に話した。その時、ゴードンの表情が大きく変わった。「そうなんだ。何でもかんでも、すべては個人の中から生まれるんだ。会社からじゃないんだ。価値を生み出すのは会社ではなくて個人なんだ。日本人でそういう考え方をする奴に初めて会ったよ」彼は急にまくしたてるように話した。

価値を生み出すのは個人。この考え方は非常に新鮮で、心に突き刺さった。

日本式に「アーサー・D・リトルの」と会社の話から入っても、誰も全く興味を示さない。相手は「お前は何をやっているのか」「お前のアイデアは何だ」「お前の価値は何だ」「お前は今まで何をしてきて、これから何をするのか」、先を急ぐように、私という「個人」を引っ張りだそうとするからであった。
ああそうか、ここで生きていくためには、私「個人」の「個人としてのストーリー」が必要なのか。私の中で眠っていた何かが目を覚ましたような感覚があった。

個人で何かをするというのは、非常に衝撃的だった。その第一歩として
自分は1000日以上ブログを書き続けているのかもしれない。
コモディティ化しないために頑張ろうという意識は、常にある。

仲間の一人は、勤めていた企業をつい数ヶ月前に退社した。競合企業から年俸40万ドルのオファー(複数年契約)を受けたが、オールド・エコノミーの世界に今後何年も縛り付けられるのは困る、とその誘いを断り、その代わり、週に二日はコンサルタントとして日給を稼ぎ(オールド・エコノミー)、週に二日は「生まれたばかりのベンチャー」の暫定(インタリム)副社長として働いている(ニュー・エコノミー)。
オールド・エコノミーの世界での日当は約二千ドルであるが、ニュー・エコノミーの世界では、週二日六ヵ月の労働に対して、現金収入は零、代償に、そのベンチャーの株式全体の1%を受け取る契約を結んだ。
40過ぎたらポートフォリオ

これを読んでいてわくわくしたのを覚えている。
自分の仕事でポートフォリオを組むという考え方が新鮮だった。
一つの会社に縛り付けられずに、自由にできるのが素晴らしい。
新卒だけどポートフォリオを組みたいって、シリコンバレーツアーのときに
梅田さんに言ったら、若いくせに思考が老化してる、みたいなこと言われた。
40過ぎてないのにポートフォリオとか言ってはいけないか。なるほど。
若いんだから、もっとリスクとってもいいよなあ、とは感じている。
でも意気地なしだからか、全然リスクを取ってない。困ったもんだ。
5年後に、海外に住もう。そうしよう。場所は考えてあるけど、書かない。
そのためには、一つ一つ段階を踏んでいかないといけないな。
あと、「ウェブ時代をゆく」からいくつか。

ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書)

ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書)

「新しい職業」の世界は、過去の実績や業績より、情熱のようなわけのわからない要素も、未来志向でポジティブに受け止められやすい。

なんか前向きになれる一言である。この気持ちを大事にしたい。

ある「力の芽」が眼前に現れても、傍観者ではなく主体的参加者である「自分の問題」として、何かの「力の芽」に賭けて勝負するという経験を持っていなかった。

これは、いろいろと考えさせられる。今、特許という代理人的な仕事をしているのだが、
研究者のように主体的に参加していないという気持ちは、けっこうあった。
でもよく考えてみると、主体的参加者の側面も見えてきた。
変化する時代と言うのは、やっぱり面白い。

波長の合う信号をキャッチできたら、「時間の使い方」の優先順位を変えてコミットして、行動する。

わかっているけど、決断ができない。もっとばっさり捨てないとな。
Your time is limited. 捨てることから、物事が始まる。