一つのプラットフォームは全てを統べ、

Face ValueにvodafoneのCEOが取り上げられていたので、近頃モバイル関連で
感じたことをいくつか書いてみようかと思う。そんなに詳しくないけど。
Face value: Call the carabiniere | The Economist
http://www.economist.com/people/displaystory.cfm?story_id=13642641
AppleApp Storeみたいな感じで、いろんなところが独自のコンテンツ課金の
プラットフォームを構築してるけど、それじゃあみんながハッピーになれないから
標準化しましょうとボーダフォンが今月言ったらしい。収益ベースで世界最大の
ボーダフォンと加入者ベースで世界最大のチャイナテレコム、その他いくつかの企業が
その新たなプラットフォームに賛同しているんだとか。
これに対するコメントもなかなか面白かった。

I think what Mr. Colao is forgetting is a) he is late to the party b) he forgot to bring the wine c) now in haste he is entering the wrong party. What it means is in the world of digg and widgets, why would somebody pay for content unless it is from WSJ or Economist or FT or some specialized info.

Face value: Call the carabiniere | The Economist

参入するの遅いし、魅力的なネタを持ってないし、そもそも来る場所違うだろ?
ということらしい。Economistみたいな専門的なものじゃない限り、いまどき
コンテンツに金払うなんて意味わかんねーよ、ってのは個人的に同意。


でもそれは先進国の視点であって、emerging marketでは話が違いそうだ。

"Leapfrogging" is the notion that areas which have poorly-developed technology or economic bases can move themselves forward rapidly through the adoption of modern systems without going through intermediary steps.

Worldchanging | Evaluation + Tools + Best Practices: Leapfrog 101

このLeapfroggingというのが前から面白いと思っていた。
別に固定電話のインフラを整えずにいきなり携帯電話を導入すればいいわけで
いま発展途上国と呼ばれる国が、規制ガチガチで身動きの取れない
先進国と呼ばれる国を一気に抜き去っていくと非常に面白くなりそう。
そこで有力そうなのが、医療と金融じゃないのかな。

  • ケニアでは、携帯電話に電子カルテや意思決定支援システムソフトを組み込んで、200万人の患者の電子カルテを構築中。
  • ルワンダでは、医療従事者が、起こりうる病気の急発生、薬の不足などの情報をリアルタイムで見られる携帯電話を持ち、薬を注文したり、公衆衛生の警告を送ったり、医療ガイドラインをダウンロードしたりしている。
A doctor in your pocket - phoの日記 - The Economist読む隊

mHealthという分野がかなり面白そうだ。voxivaという会社が頑張っている。
http://www.voxiva.net/Videos/videoPopup.html?theFile=mhealth_video.swf&wW=352&wH=255
それから、携帯電話を使って手軽にお金を払うシステムもあるみたい。

携帯電話が完全にインフラになっているという前提が必要かもしれない。

Gartner の調べでは、第1四半期のスマートフォンの売上が際立っており、全世界の販売台数は前年同期比12.7%増の3600万台となった。しかし携帯電話全体でみると記録的な低迷を示しており、販売台数は前年同期比9.4%減の2億6900万台だった。

携帯電話市場低迷の中、スマートフォンの売れ行きが光る - インターネットコム

これからますますスマートフォンにシフトしていくんだろうな。
第4世代携帯、OFDMとか言い始めた頃に、iphoneレベルの端末がアフリカやインドで
急激に普及していくことを考えたとき、医療、金融をはじめとする生活に密着した
サービスに関するアプリケーションの充実度合いが、今後のプラットフォーム争いの
キーになってくるんじゃないかと何となく思った。


というわけで何が言いたいかというと、携帯電話が唯一の通信手段であるような
地域では根本的に考え方を変える必要がありそうだということである。
そっちのインフラに不可欠なプラットフォームになることができれば、非常に
大きな規模となり、いろいろと変化が起こって楽しくなりそうだ。