Womenomics, Lehman Sistersなら良かったのにという話

先週のThe Economistの記事で面白かったをピックアップしよう。1つめ。

Womenomics

http://www.economist.com/businessfinance/displaystory.cfm?story_id=15172746
エコ隊でやった記事。表題は、女性が経済に与える影響みたいな意味でGoldman Sacksの人が99年くらいに使い始めた言葉みたい。この記事では、女性のキャリアについて述べている。
キャリア的に成功した女性というのは、もともと男性と同じ評価基準で、ガンガン働く、賢い人だったとマーガレット・サッチャーとかヒラリー・クリントンを例に挙げながら述べている。
しかし、女性は女性らしく、女性の得意な分野をうまく活用していきましょう的な主張が最近目立つようになってきた。金融危機も男性のガツガツしたやり方が失敗を招いたわけで、Lehman BrothersもLehman Sistersだったらもうちょっとうまくやれたんじゃないの?という話。(お前、Lehman Sistersと言いたいだけだろ?とは突っ込まないでおく)社員を全員平等に見るんじゃなくて、ジェンダーに応じて考えたり、ジェンダーバイリンガルになりましょうということ。(エコ隊の話の中で、バイリンガルって男語と女語?という疑問がでて面白かった。)昔ながらの男女平等主義者も、最近の女性らしさ重視主義者もアプローチは違うけど、どっちも大手企業の女性役員をもっと増やそうというのは一致してて、後者は、なかなか増えないことにいらいらしている(たぶん前者も)。
ここからの急展開が面白かった。そもそも男女の差よりも、女性同士の個人差の方が大きいから、「女性は」という主語で一般化するのは無理じゃね?グループで見るより個人で見るべきじゃない?とか言い出して、前半の議論を全部ひっくり返した。そして、なんだかんだいっても、現在女性CEOがいる会社って、ガンガン攻めてる会社ばっかりだろ?と女性は女性らしく主義者を一刀両断。女性の得意なことを活かすのもいいけど、そんなセイレーンの声に惑わされず、昔ながらの強気でガンガン攻めることも忘れちゃいけませんよ、心配しなくても女性の未来は明るいから、というまとめ。
主張としてストレートでわかりやすいけど、まあ一生懸命やるだけだよね、となるとありきたりな気もする。大抵のことはありきたりだし、奇を衒ってばかりでもしょうがないのかな。