妻に借りて読んでいるこの本が面白い。
- 作者: 長谷川俊明
- 出版社/メーカー: レクシスネクシス・ジャパン
- 発売日: 2006/11/10
- メディア: 単行本
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trivialなことも多いけど、英米法と大陸法の思想の違いがわかりやすく述べられていてありがたい。シンガポールの法律についての本を読んでいていまいちピンとこなかった部分が解説されていて、非常にすっきりした。以前紹介した理系のための法学入門もそうだったが、導入に便利な本は貴重だ。
at law / in equity
まずこのequityというのが最初よくわからなかった。資産?と思ってしまうくらいわからなかった。
エクイティは、衡平法と訳されるように、利益衡量によってものごとを判断する基準と考えればよい。狭義のコモンローは、原則的で抽象的なものであって、そのまま適用しても必ずしも具体的に妥当な結論を導くとは限らない。そこで、個々のケースについて、コモンローを修正し補充する原理として発展し制度化してきたのが衡平法である。
これほど基本的な用語がわからないと何もわからないな。
狭義のコモンローの場合、物の重さを数値に照らしてはかるやり方と言える。数値は、法規範であり価値判断の基準になるものである。しかしながら、いつも一定の規範に照らして物事を判断しようとしても限界がある。
むしろ、AとBいずれの言い分が正しいかを判断するだけであれば、両方を天秤に乗せてどちらが重いかを知るだけでいいはずである。そのほうが、具体的な妥当性を得られるかもしれない。
equityという言葉を使う理由がわかった。法体系の違いというのは、根本的な思想に影響を与えている気がした。根っこからして違う環境で標準化をしてきたクリエイティブ・コモンズの偉大さを少し理解できた気がする。
remedy
これもよく出てきたがいまいちわからなかった。
remedyは、権利の侵害を防止し、あるいは、権利侵害が行われたときに、損害の填補もしくは回復をはかる手段、方法のことである。
だから被害救済というのか。
Re
レターアグリーメントなどで、"Re: Stock Purchase"「株式買取の件」のように件名を表示することがある。reはラテン語で「…に関して」を意味する。
Reってreplyじゃなかったのか。これは知らなかった。
という感じでなかなかためになっている。まだ3分の1くらいしか読んでないので、とりあえずこれを最後まで読み進めてから次に進もうと思う。日本でまともに法律の勉強をしていないけれども、いろいろな前提条件、いろいろな考え方が土台となって違った進化を遂げているのを見るのは楽しい。