発展途上国に投資する際に重要となるデータとその使い方

google UKがやっているThink Quarterlyに発展途上国に絡んだデータが取り上げられていた。
http://thinkquarterly.co.uk/01-data/data-for-change/
背景として、発展途上国への投資がビジネスにおいて重要になってきており、アンゴラなどのアフリカの国々が注目されていることを挙げている。企業がこういう国々に投資する際、金になるかどうかだけでなく、社会的責任という面からも考えようとのこと。なぜなら変化させる力というのは諸刃の剣であり、投資額が大きくなるとグローバルな問題になり得るからだそうだ。そしてこの非常に複雑な状況下でなんとかできるとしたら、それはデータをきちんと見ることだという。

political risk

チュニジアやエジプトのように安定していたのに急に変化する国があったり、東コンゴやアンゴラミャンマースーダンのように、危険と言われながらも儲かる場所があったりする。とりあえず投資リスクに関する指標を見る。

これらの指標は、政権の安定性とマクロ政策の確実性という2つの政治的リスクにフォーカスしている。今最も危険な10カ国というのは、10年後における最も危険な10カ国とは全然違う。民主主義のないところでは、ひとたび大きな変化が起きると全てのビジネスが失われてしまうかもしれない。また政治機関の質を考慮する必要がある。政治機関がどのように反応するかを知ることによって、政治的にリスキーなイベント(すなわち大規模抗議や政権交代)がよりよく理解できるからである。急速な変化に対応できるところもあれば、そうでないところもある。以下に政治機関を評価した指標の例を示す。

development data

175を超える政府がデータをIMFや世界銀行に送っている。これらのデータが投資リスク分析によって使用されている。

により発展途上国の現状を俯瞰することができるが、どのように使えば良いかは明らかではない。World Development Indicatorsの中学校の入学率からより生産的な労働力の良い兆しを見ることはできるけど。
データを使うことによって、定量的で証拠に基づいた議論ができる。これにより透明性高く、責任ある取り組みができるのである。企業が社会に貢献するためのデータの使い方としてDevelopment Finance Institutionから考える。

はDFI投資のインパクトを測るシステムである。CDCグループNorfundが出資しているAureos CapitalによるHIV啓発プログラムでHIVの拡大が防げているのは、世界銀行のDevelopment Indicatorsからわかる。
開発指標をうまく使うことで企業の社会的貢献を明らかにし、顧客に対して印象を良くすることができる。

情報は既に公表されているので、ノイズを除去し、自分たちに取って重要な事実にどうフォーカスするかが第一歩であろう。それからより大きな問題に取り組む。データの意味するところは何か。その答えはシンプルで、ビジュアライズすればよい。それについては以下の4つの組織が取り組んでいる。

感想

自分たちが行ったアクションが一定の成果を上げているかどうか知るために、指標が大切だということがよくわかった。現段階で既に様々なデータが利用可能であり、それをどう使うかは自分たちにゆだねられているのだなと改めて感じた。ありきたりだが、ミクロな視点とマクロな視点の両方から物事を判断していくことが重要なんだろう。自分の扱う物の数字を把握する、それが第一歩なのかなと思った。そして次のステップとして、その数字を使いこなすことが挙げられそうだ。