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マネーボールとその後

雑誌

二日続けて野球ネタ。マネーボールという作品が映画化されたようだ。

非常に大雑把に言ってしまえば、出塁率を重視して掘り出し物の選手を獲得して金持ち球団に立ち向かうという話である。でもこの原作は2003年に出ており、現状は既にけっこう変わってきているんだろうなと思ったらエコノミストに記事があった。
http://www.economist.com/blogs/gametheory/2011/09/statistical-research-baseball
他の球団がこの手法をマネし始めて出塁率の高い選手の年俸が高騰し、掘り出し物が見つけにくくなったそうだ。でも話はそこで終わらなくて、今度は捕手に注目し始めたとのこと。球審は人間なのでストライクをボールと言ったり、その逆を言ったりするけど、それって捕手に関係しているのか?これを実際に確かめた人がいて、一番すごい人で

Mr Fast finds that Mr Molina has managed to transform balls into strikes on a massive 3% of pitches caught. If accurate, that would mean that his framing has saved his teams 47 runs per 162-game season.

Statistical research in baseball: Freeze frame | The Economist

投球の3%をボールからストライクに換えるんだとか。162試合だと47得点に相当する。実際にどういう捕球なら良いかが動画で紹介されている。
比較その1(捕手のミットの動きに注目)

比較その2(捕手の視線に注目)

結論を言ってしまうと、同じところに来たボールでもミットを動かさずに取ればストライクになって、ミットを動かすとボールになり易いんだとか。視線についても同様。言われてみればそんな気がする。こうして捕手に対する評価の見直しが始まって、数年後どこかに収束するんだろう。
この捕手がどうのこうのというのは一例に過ぎず、重要なのは評価のミスマッチを見つけ出すことにある。スポーツに限った話ではない。

さて企業における人材評価に話を戻せば、「価値ある選手とは何かについてのビジョンを定め、そのビジョンに基づいたデータ分析をする」に相当することができるためには、「価値ある人材とは何かについてのビジョン」「個々の人材についてどういうデータが必要か」という二点が重要となる。

大リーグ的人材活用のパラダイムシフトは日本企業にも起きるか:梅田望夫・英語で読むITトレンド - CNET Japan

人材に限った話でもない。

わかんないかな、ディック。われわれは市場のちょっとした不完全性を見つけることで儲けるんだ。通常、そういうのは小さいし、滅多にないし、すぐに市場の効率性で埋められてしまう。でもこういうのを見つけてそういう機会に大金を投入できたら、珍しくて小さいものだって、市場の効率性に潰されるまでに大金のもとになるんだぜ。

その数学が戦略を決める(改めて) - technophobia

そもそも生き方にも関わってくるかもしれない。

だから、なんでもいいから仕組みをトコトン理解して、その仕組みが想定してるモデルってのに思いをはせる。モデルが特定できたら、あとは、そのモデルから意識的にずれ出て行くだけ。いたって、シンプル。

simpleA記

やみくもに他人と違うことをするんじゃなくて、何が起きているのかを自分の頭で理解した上でアクションにつなげていくのが大切なんだと思う。