Mount Kinabaluに行ってきた

妻から日々運動しなさいというプレッシャーを受け、海抜4000mってどんな世界なんだろうと興味を持ち、写真を見てなんとなく面白そうと思ったというのが動機かもしれない。知り合いがツアーを企画していたのでそれに乗っかって、去年の8月に飛行機のチケットを予約した。運動不足な30歳、4000メートルに挑む。

木曜日

朝6時に家を出て、集合場所のKranji駅にタクシーで向かう。15人くらいだったと思う。後は現地で合流。陸路で国境を越えて、ジョホールバルのSenai空港からコタキナバルに向かう。昼頃にコタキナバルに到着して、他の人と合流して総勢20名でキナバル自然公園に移動。なんかみんななんとかマラソン完走とかなんとか自転車レース完走とか書いてある服装で、前日に妻からジャージを借りた自分とはぜんぜん違うことに気付かされる。あとで知ったが自分が最年少だった模様。30代前半から50代後半までいた。登山ルートは左のTimpohon Gateからと右のMasilauからの2通り。

Timpohonは階段が多く、Masilauは2kmくらい長い。今回はMasilauスタートでゴールがTimpohon。この日はMasilauのリゾート(標高2000m)に泊まった。晩ごはんはこんな感じ。

金曜日

前の日よりは良い天気。朝ごはんを食べて出発。

4人のガイドの他に荷物を運ぶポーターがいるはずだったのだが、何の手違いかポーターなしで4人がガイド兼ポーターとなった。山頂の方は寒いけど下の方は寒くないので防寒具や着替えを詰めて2.5kgの荷物を持ってもらった。置いていけばいいのに1人で10kgの荷物を渡す奴もいてなんだかなあという気分になる。標高2000mからスタートして上がったり下がったりして8kmくらい進み、この日は標高3200mの所に泊まる。朝9時くらいにスタート。

前の月のGunung Nuangと比べると道は整備されてるし橋もちゃんとあるし木の根をよじ登る必要もないし非常に歩きやすかった。0.5kmごとに看板が立っているのでモチベーションも維持しやすい。天気はそんなにいいとは言えず雨が降ったり止んだりだが、山の天気としては頑張ってる方だと思う。

体調は万全とは言えず、2週間くらい咳が続いていて喉に痰が詰まって呼吸困難で死にそうなこともあったのだが、山を登ってみると周りの人の方がぜーはーしてて呼吸が苦しそうだった。昼ごはんはこんな感じ。

最初はガイドが一緒にいたのだが、淡々と登っているうちに途中で抜かしてしまったので最初に宿に着いてしまった。後で知ったがガイドはポーターと違って普段そんな大量に荷物を運ばないので、今回はきつくて遅くなってしまったとのこと。15時に宿に到着したが着替えもなく、チェックインもできなかったので紅茶を飲んでまったり暖を取る。ここで飲んだサバ地方の紅茶がけっこう美味しかったので、その後も好んで飲んでいる。

外は霧がかかっていたけれど、ほんのわずかな間だけ霧が晴れて山頂が見えた。食事の所(受付もある)と自分が寝るところは数百m離れていて、しかも部屋のドアの鍵穴に鍵を差し込んだら鍵が合わなくて受付に戻って交換してもらう羽目になった。なんか古い鍵を渡されたっぽい。19時頃に就寝。

土曜日

1時半起床。防寒具やヘッドランプを装着して午前3時頃に出発。外は真っ暗だけどみんなのヘッドランプで少し明るい。幸い雨は降ってなかった。空一面に大量の星が見えた。こんなにたくさんの星が見えたのはマチュピチュの帰り道以来な気がする。これを見るだけでも来る甲斐があると思う。この日も前にガイドがいたはずなんだけど、気がつけば抜かしていてグループの先頭になっていた模様。といっても他のグループがたくさん前にいるし、山頂まで途中からずっとロープが続いているので道に迷うことはない。途中で植物が生育できる限界高度を超えるとひたすら岩盤の上を歩いた。傾斜がゆるいところは普通に歩き、急なところはロープを頼りに登る。筋肉の使い方がスキーでV字で斜面を登るときとそっくりだと気づけば、安全に効率よく登るのは楽。ロープを使って登るのはロッククライミングより簡単。なんというか山って総合格闘技だなと思ったりした。

日が昇る前に到着したかったが、途中で空が白んできた。午前6時登頂。やや明るくなっていたがなんとか日の出に間に合った模様。他のグループの人と一緒に写真を撮ったりしていたら自分のグループの人たちが来た。一番高いところは狭くて人がたくさん来て風が強くて寒いので、そのちょっと下のところでふらふら歩きながら景色を眺める。

雲海がすごい。

そうそうこれが、こんな景色が見たかったんだということを思い出した。この2ヶ月間かなり集中して仕事をしてたので良い気分転換になった。スキューバダイビングで水深30mまで潜ったのは7年前。ここで海抜4000mも体験し、肉体的、精神的に少しずつ成長を遂げていくのかなと思った。

一通り山頂を満喫したら下山。もうヘッドランプは要らないのでらくちん。でも雄大な景色に圧倒された。ロープを使って斜面を降りるところはけっこう個人差が出る。自分は会社の新人研修で命綱を付けてホテルの屋上から壁を蹴りながら下まで降りたことがあるし、ボルダリングで10mくらいロープで降りるのは普通なので楽だが、腰が引けたままおっかなびっくり一歩ずつ降りる人を見るといろんな人がいるなあと感じた。

2時間くらいで宿まで戻り、朝9時から10時くらいまでのんびり朝食。その後4時間くらいかけて下山。2時間半くらいで駆け下りていく人もいたけど、自分にはまだ無理な感じ。走って下りた方がひざへの負荷が大きそうだけど、流れるように駆け下りて行ったらそんなに負荷はかからないかもしれない。次の機会があれば駆け下りるのを試してみたいところ。最後の上り坂がきつかった。夕食は市内に戻ってがっつり中華。みんな食べること食べること。

日曜日

朝5時40分ホテルのロビー集合。それから車で2時間くらい移動して列車に乗る。

率直に言ってこんなとこに列車が走ってるんだなと思った。1日1往復らしいけど。10時頃に目的地到着。

目的地はこの川。荷物をみんなここに置いてまた列車に乗り込み、更に上流へ。ヘルメットとライフジャケットを身につけて簡単にレクチャーを受けて川下りを楽しんだ。7人乗って、その後ろにインストラクターが2人乗って、他のボートが近づいたらアタックという掛け声とともに水をかけたり、フォワードという掛け声とともにみんなで前に漕ぐというもの。波はけっこう激しいし、所々渦を巻いているし、岩が飛び出ているところもあるので、アドベンチャーとして楽しめる。日焼け止めを鼻に塗り忘れたので鼻が真っ赤になってしまったが、快晴で荒波で楽しかった。その後市内に戻ってマーケットを見て歩いた。

晩ごはんのエビが美味しかった。

その後ワインを飲んだりビールを飲んだりして宿に戻る。

月曜日

朝5時頃ルームメイトが懐中電灯をつけたりドアを開けたりフロントに電話したりしてて目が覚めた。停電らしい。コタキナバルの町全体が。ホテルにはバックアップの電源があるらしくエレベーターや鍵など最低限のものは動いていたが部屋は真っ暗。特に出来ることないんでまた寝るかとしばし寝る。荷造りがやりにくくて不便。外が明るくなってきた頃に一階に降りてみたら、なんか普通に朝食を用意してた。停電だけどbusiness as usualみたいな感じ。外は明るいし車は普通に走ってるし、町は普通に機能してた。飛行機も遅れることなく普通に帰れそうな感じ。飛行機の時間までけっこうあったので市内を歩いてみたら、信号機がついてない。あとでガイドの人に聞いたが、そのせいで渋滞が起きるので警察は交通整理に大忙しらしい。町を歩いて感じたのは、バックアップ電力があるかないかはけっこうまちまちでエアコン全開で普通に営業してるところもあれば、真っ暗で完全に死んでる建物もあってなかなか興味深い。でも全体的な印象としてはみんな慣れた感じ。宿に戻っても部屋の電力は回復してないので、山で使ったヘッドランプを使って荷造りをした。なにが当たり前ってのはけっこう違うと改めて実感。

散歩をしていたら海岸に出た。山や川と違って海のにおいは強烈だと改めて思った。

そんな感じでなかなか充実した休暇だった。たまにはこういう旅行もいいものだ。

使ったお金

  • 飛行機代
    • 往路 SGD70
    • 復路 SGD100
  • ツアー代(宿、交通費込み)
    • SGD 656
  • その他(食事など)
    • SGD 150
  • 合計 約 SGD1000

というわけで今回トータル約65000円で済んだ。企画、運営者に感謝。
Hiking, Trekking and Travelling Buddies(HTTB)
http://www.meetup.com/Trailblazers-SG/