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GFIP2013 初日(オープンイノベーション論議)

ビジネストラック3

オープンイノベーションに関連して、大企業の人、大学の先生、スタートアップの人が話すセッション。まず3Mの人が話していた。様々な素材を様々な用途に適用するので、自社開発以外の選択肢があるのは好ましいとのこと。ここで面白いと思ったのは、政府が資金を投入している研究機関から買うのはコストパフォーマンスが良いという話。そういう視点で考えたことはなかった。
続いてシンガポール国立大学の先生の話。このおっさんどっかで見たことあるなあと思っていたら、自分がもぐりで半年出てたMOTの先生だった。シンガポール特許庁立ち上げとか、いろいろやってた人。
大学の特許を出しているのだが、ライセンシングにつながるものは少なく、多くがDormant patent(休眠特許)になってしまうとのこと。そこで技術系の学生とビジネス系の学生でチームをつくって、大学の先生がメンターとして付き、休眠特許やその周辺の研究成果を活用して起業し、そこからライセンシングをしていこうという試みを始めたとのこと。8チームあって2チーム解散したけど、他はまだ資金調達などをしているらしい。
まだ実験段階だけど、大学内の研究成果を有効活用できるし、学生に実際にビジネスをやらせるのは学生にとって非常によいことなので、今後に期待とのこと。産み出した技術をリレーしていくという感覚はなかったので、非常に興味深いと思った。
このセッションの最後は、シンガポールで起業した人。HealthStatsという会社を興したそうだ。
http://www.healthstats.com
3Mみたいなでかい会社ばかりが世の中にあるわけではないので、小さい会社の話をするといって、リアルな話が始まった。そんな研究開発をする時間もお金もないから、技術を買ってきてショートカット。CEOというのはプロの銀行員である。なぜなら投資家を説得してお金を出してもらうのはとてもとても大変なことだから。
イノベーターというといろんなイメージがあるかもしれないが、現代のイノベーターはジグソーパズルモデルではなかろうか。すなわち、なにかしら得意なものがある人が集まってやるという感じ。"What is already there?"という視点が大事。それから初期段階からIP strategistを巻き込んで、特許に限らず商標やその他の知的財産に関して見てもらうことが重要とのこと。
今やっているのは、オープンソースのソフトウェアと、特許で保護されたアルゴリズムを使って、心房細動を検出するアプリ。スマートフォンのカメラのところに指をおいて、何秒かすると脈を診てくれて、心房細動がわかってしまうんだとか。
パネルディスカッションでは、R&DからMarketだけでなくMarketからR&Dもやりたいけれども、大学だと既にR&Dがあるケースが多いのでR&Dありきになってしまうと言っていた。それからDormant patent(休眠特許)の定義を、発明者が特許を使うことに興味をなくした状態の特許のこととしていた。シンガポール発の世界的な企業を輩出するため、T-upとかGet-upとかいろんなスキームがあるらしい。
言葉だけを聞いてわかった気になるのではなく、こういう具体例とともにいろんな意見を聞くのは非常に大切だと思った。