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シンガポールでビールを作った(製造編)

半年以上あいてしまったが、第三回。四回で終わりの予定。

シンガポールでビールをつくった(法律編) - pho's blog

シンガポールでビールをつくった(製造準備編) - pho's blog

f:id:pho:20150215173652j:plainCraft Seriesと書いてあるレトルトパウチみたいなのは前に書いた缶のものと似ている。メーカーが違うだけで、こちらの方が少し高い。この中に糖化した麦芽やホップやビール酵母が入っている。

右の白い袋はデクストロース(dextrose)1kg。砂糖の一種で、糖化した麦芽だけでは不十分と理解している。手前のキャンディのようなものは、carbonation dropといって二次発酵のときに更なる発酵と炭酸のために使う。

その下はボトル。少なくなってきたら買い足している。炭酸の圧力に耐えられ、一応光も遮っているようで、なかなか優秀なボトルだ。一番下にあるのが水。

まずは一次発酵。発酵タンクにお湯を2リットル、デクストロース1kg、そしてドロドロになった麦芽を入れてかき混ぜて溶かす。ここではまだビール酵母は入れない。お湯を使うのは砂糖や麦芽が溶けやすいからである。

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だいたい溶けたらあとはひたすら水を入れて、最後にビール酵母をふりかける。そして蓋をする。

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タンクの下についている突起物は注ぎ口で、ここをきちんと閉めておかないと液体が漏れ出てくる。上部についているのはエアロック。この後発酵してタンク内の圧力が上がって二酸化炭素がこのエアロックを経由して排出されるが、そのとき雑菌などが入り込まないように、弁のような一方通行になっている。


Air lock is allowing exit of CO2 produced in alcohol fermentation process

側面に貼ってあるのは温度計。該当する温度の部分の色が変わるので、だいたいの温度がわかる。ここまでできたら少しサンプリングする。そして浮力計なるものを使う。

f:id:pho:20150521230253j:plain発酵前と発酵後では、発酵プロセスで砂糖が二酸化炭素になるため、液体に溶け込んだ砂糖の量が違う。その違いは浮力の違いとなって現れるので、最初と最後に浮力を計っておけば、何パーセントのアルコールが生成されたかわかるのである。だいたい5パーセント前後だ。

だいたい1週間程度でこの一次発酵は終わるので、ある程度砂糖がアルコールになり次第、二次発酵を行う。

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空のボトルをせっせと洗って消毒して、carbonation dropを一つのボトルに二粒入れて、ビールを注ぐ。それぞれのボトルにビールを注ぐのはコツが必要で、最初はビールまみれになった。注ぎ口の仕組みはなかなか考えられていて慣れてくるととても便利。

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構造上最後の2リットルくらいは注ぎにくいし、沈殿したビール酵母ばかりになるけど、それも注いでいる。

きちんと蓋をして2週間保存する。蓋が緩いと炭酸が抜けていってしまうので要注意。よく聞かれるが、ここで冷蔵庫に入れたりする必要はない。冷蔵庫に入れると発酵が進まないので、常温で保存すれば良い。

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ちなみに我が家ではこんな風に保存している。

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このラベルや作った銘柄については次回書こう。

法律編
http://pho.hatenablog.com/entry/2015/06/13/014204
製造準備編
http://pho.hatenablog.com/entry/2015/06/14/223627
製造編 (この記事)
http://pho.hatenablog.com/entry/2016/01/20/013335
ラベル編
http://pho.hatenablog.com/entry/2016/01/21/014145