未来を変える80人

未来を変える80人 僕らが出会った社会起業家
未来を変える80人 僕らが出会った社会起業家シルヴァン・ダルニル マチュー・ルルー

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この本は、今年の自分の心境の変化を象徴している気がした。
これからもバイブルとしてちょくちょく読んで確認するだろう。
2月に読んだ、はてなの近藤さんの本の
Lazy Suits - 「へんな会社」のつくり方 後編
http://d.hatena.ne.jp/pho/20060320/1142849442

本人が儲かるかどうかじゃなくって社会に対してプラスを提供したのとマイナスを取った差が利益だと思うんですよ。手元のキャッシュを最大化したって別に百年後に何の評価もされないですよね

この部分がずっと気になって、いろいろ模索していた気がする。
その具体例が大量に紹介されているのが、「未来を変える80人」。

虫を退治することに固執せず、虫を利用する。やがて、彼は、害虫を食べて作物の成長を助けてくれる益虫を育てるために専門的な研究を始めた。こうして彼は、どんな虫が益虫であり、どの程度の量の虫が必要なのかを調べ、これまでにない貴重な方法論を確立した。

利益を上げながら、環境に負荷をかけない。全てはアイデア次第。

  • 手術の質を落とさずに、一日に手術を受けられる患者の数を増やす。そうすれば、アメリカでは眼内レズ代を含めて1700ドルかかる手術を、マドゥライでは10ドルで実現できる
  • 顧客は溶剤の量に対して金を払うのではなく、その機能、つまりは金属への洗浄効果に対して金を払う。末端の顧客が必要としているのは大量の塩化溶剤ではなく、自社製品の衛生状態を維持することなのだ。
  • 工場の廃棄物をすぐ隣の工場でリサイクルする
  • アショカ財団のやり方のどこが斬新かというと、この財団は人に対して、つまりは、その人の夢を実現させる能力に対して投資するということだ。いうなれば、その人の発案したレシピや方法論ではなく、その天職に賭ける情熱を支えるのだ。
  • エネルギーの消費量を最小限におさえ、温暖化に加担する有害ガスはほとんど排出されない。それでも排出されるガスに関しては、「カーボンニュートラル」すなわち、それを補うだけの植林を行うことで埋め合わせている。
  • 何よりも大事なのは、若者たちが学校に関心を持ち、そこに自分たちの居場所を見つけることだ。スラム街で教育を行うなんて趣味でできるものではない。たとえば、ロドリゴはコンピュータを窓際に置かないように指示している。銃撃に巻き込まれ、受講生とともに床に伏せて危険をしのいだ経験からだ。だが、暴力があふれ、治安の悪いスラム街でも、教室のコンピュータが盗まれたことは一度もない。何しろ、学校は、子供たちにとって、話し合い、勉強し、行動を起こす準備をすることができる唯一の場所なのだ。

他にもたくさん心に突き刺さった箇所はあるけど、このくらいにしておこう。
ここに出てくる人たちが未来を変えるのかどうかわからない。
でも、少なくとも読んだ私の未来を変えた気がする。単純な性格なので。