インテリジェンス 武器なき戦争

インテリジェンス 武器なき戦争
インテリジェンス 武器なき戦争手嶋 龍一 佐藤 優

おすすめ平均
stars情報戦の底深さ
stars並みのスパイ小説なんかより100倍面白い!
starsさすがにプロフェッショナル
stars外交や事件の裏が分かる本
stars「インテリジェンス」入門

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見ての通り趣味でいろいろと(偏った)情報を集めているわけだけど、
そういう仕事をしようかと考えたこともある。けっこう真剣に。
スパイちっくな仕事をしたいなと思ったことも多々ある。
そんな自分にこの本が面白くないわけがない。

ちなみにリビアの実質的な元首を務めるムアンマル・カダフィ大佐もここの卒業生です。私はカダフィ大佐と同窓なんです。

同期ってわけじゃないか。ちょっと勘違いしてた。でもすごいな。

  • 意外な、と思われるでしょうが、ヴァチカン市国は、隠れた情報大国です。
  • 軍事力は皆無に等しいのですが、彼らが全世界に張り巡らしている聖職者のネットワークは実に整ったものです。そのインテリジェンス能力には今も侮りがたいものがある。
  • ヴァチカンは怖いですよ。正式の外交関係がないにもかかわらず、モスクワでもすごい仕事をしていますし。

意外な話が満載で楽しい。こういう本を待っていた。

それから、インテリジェンス・オフィサーになる人間には、現地で怪しまれずに情報収集するために偽装(カヴァー)の訓練を受けさせなければいけないのですが、その際、インテリジェンスの仕事を辞めても食べていけるような専門技術を研修で身につけさせることが重要です。
組織にしがみつくしかない人間は、生き残りや復讐のためにメチャクチャなことをやるんです。別の職業で生きていける道が担保されていれば、その被害を最小限に出来ます。

ポートフォリオワーカーなのかな。
ヒューマンドキュメントではない「命のビザ」の物語も面白い。
ラスプーチンラスプーチンって言い方がくどいけど、楽しめる一冊。