さおだけ屋はなぜ潰れないのか?

今更ながら読んだ。別に敬遠してたわけではない。

さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 身近な疑問からはじめる会計学 (光文社新書)
さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 身近な疑問からはじめる会計学 (光文社新書)山田 真哉

おすすめ平均
stars会計に興味が湧きました
stars山田真哉は天才かもしれん
stars割り切りの良さ
starsわかりやすい!
stars内容がないだけに

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良くも悪くも新書という感じの読みやすさである。
字がでかいとか、説明がやや冗長とかいう印象を否定できないが、
何も考えずにスラスラ読めて、非常にわかりやすかった。

100人と薄っぺらい関係を築くのではなく、100人の人脈を持つひとりの人物と深くしっかりとした関係を築くべきなのだ。

これには非常に同意。人それぞれ好きなようにやればいいけど。

このようにクレジットカードというのは、店・客・カード会社のすべてにとって利点がある、よくできた仕組みなのである(もちろん、使い過ぎて借金漬けになりやすいという難点もあるが、それは使う側の自己管理の問題である)。

この切り捨て方がいい。自己管理、自己管理。

  • フリーキャッシュフローというのは、収入から生活費や保険といった最低限不可欠な出費をひいた残りである。
  • このフリーキャッシュフローを常にプラスにしておくことが、人生を送る上で大切になってくる。

自由に使っていいお金という概念が、いまいちピンとこなかった。
お金って使っていいから使うんじゃなくて、使う必要があるから使うと思う。
自分にとって今お金を支払うか検討した結果、払う価値があると思ったものにだけ
払うのであって、別に手持ちのお金がいくらなのかとかは関係ない。
京都にいた頃、仕送り10万もらってた(寮にいた頃はもっと少ないけど)。
でもそれは使っていいお金じゃなくて、必要なだけ使って、
残りは親に返却するものだと思ってた。(実際に返却するかどうかは別として。)
親は、苦しい生活ではなく普通の生活をしていたと思うんだけど、
自分が地元の大学に行く以上にかかる分は、必要最低限がいいと思った。


今だって、今月いくらまで使えるとかいうのは別になくて、
毎月いくら貯金するとかいうのもなくて、必要な分以外は手をつけないから
自然と残高に加算されるというか、単に使う分しかおろさないだけ。
自由に使っていいお金というのがわかんない。みんな江戸っ子なのかな。
「宵越しに金は持たねえ」ってことか。口座を空っぽにして給料待ち。男らしい。


クレジットカードを割り勘のときに使うメリットが、いまいちわかんなかった。
100人規模の飲み会の幹事がやると、無視できないくらいポイントがつくから
クレジットカードを使った方がいいのはわかる。でも数人で価値あるのかな。
たかが一ヵ月くらい、無料で数万借金できてもどうなんだろう。
仮に10%で運用できても数千円にしかならなくない気がする。
月に10回くらい飲み会に行けば、数万円くらいになって意味あるかも。
でもそれ以上に飲み代にお金が回ってるわけで、あんまり意味なさそう。

いくら手持ちの現金が増えたとしても、それは負債なのだ。そういった考えがなければ、遅かれ早かれ破綻するのは目に見えている。

ちゃんと書いてあるな。負債を使って著しいパフォーマンスを出せるんならいいけど、
出せないんなら、別にあってもなくても意味ない気がすると個人的に思う。


一年くらい前の著者のインタビューがあった。

  • 『さおだけ屋は〜』は、タイトルのマーケティングリサーチ期間に1年かけました。自分の主張を押しつけるようなものではダメ。相手は何を欲しがっているのか、それを知るのがポイントです。
  • 以前、齋藤孝さんとバッティングしそうになったときには「山田真哉の名前がいちばん大きく出せる月に出版させてください」とお願いしました。
http://www.enpitu.ne.jp/usr6/bin/day?id=60769&pg=20060924

売り方を心得ている人だな。売れるためにやるべきことを知っている。
別に批判してるわけじゃないです。わかりやすく面白い本なので、
読む機会があれば、読めばいいかと思います。