愉しい非電化

なんか誤解されそうなのであらかじめ言っておくと、
別にエコとかリサイクルとかロハスとか、興味ないし、自己満足?って思う。
地球温暖化とか、二酸化炭素削減とか、煽り上手だなという感じ。
自動車より自転車が好きなのは、シンプルに人間の力を向上させるから。
コンビニ使わないのは、あまり好きじゃないし、別に必要としていないから。
買い物あんまりしないのは、お金を払うに値するものが少なく感じるから。
Reduce,Reuse,Recycleとかいうけど、Reduce,Reduce,Reduceで良いと思う。
ゴミになるものを買わなければいいし、そもそも売らなければいい。
まあ別に環境の事なんて考えてなくて、単にやりたいようにやってるだけ。
基本スタンスはそんな感じだけど、この本はなかなか面白かった。

愉しい非電化—エコライフ&スローライフのための
愉しい非電化—エコライフ&スローライフのための藤村 靖之

おすすめ平均
stars試算はどの程度正確なのか?
stars掃除機はムダ
stars楽しめます
stars日本中の人に読んで欲しい本です
starsとにかく オモシロイっ!!

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本書を通じて非電化製品を紹介することにしました。電化製品を否定するのではなくて(私も電化製品の愛用者です)、「電気でなくても、ほどほどならできる」という発明例をお見せするだけです。愉しい選択肢に小さく加えていただければ、発明家として大きな幸せです。

こういうスタンスに非常に共感する。愉しいことが大事。

北海道の方とお話をする機会が多いのですが、冷蔵庫の話になると、みなさん複雑な顔をされます。外は雪なのに、家の中で電力を使って氷を作っている、何か変だなとは思っているのだけど……と異口同音におっしゃいます。北海道と沖縄では気候風土がまるで違います。だから、着るものも、食べるものも、住む家もまったく異なるのですが、電化製品だけは共通です。なんだか愉快な話だと思いませんか?

冷蔵庫というのはそういうものだ、というのではなく、ゼロベースで考えて
そもそもどうすることが必要なのかを一つ一つ考えるところに好感が持てる。
そして、一人の発明家として実際に解決するものを作ってるのがすごい。

人が作ったものに感心しているばかりでは発明家の名が廃るので、私も温度差時計を発明してみました。私の発明品は1日3℃くらいの温度差がないと2日間は動き続けませんが、「アバウトの極み」だから、3〜4万円くらいで提供できそうです。

ぐだぐだ口ばかりの人ではなく、自分で動くものを作る人。
何かを思いつく人はたくさんいても、形にする人はそう多くない。

ナイジェリアの子どもたちのために作ったのが、次のページの写真の飲料水殺菌装置です。放物線に湾曲した発泡スチロールの湾曲面に太陽の光を良く反射するアルミ板が張られています。中央のスペーサーの上に水を入れた500ミリリットルのペットボトルを寝かせます。ペットボトルの縦の方向が太陽のほうに向くようにして地面に置きます。太陽光はアルミで反射されてペットボトルに集まります。スペーサの上面に貼られた液晶のシールの色が変わったら殺菌完了(70℃以上)。ナイジェリアの太陽の強さでしたら20分程度で完了します。

ナイジェリアやモンゴルで実際に非電化の製品のノウハウを広めているのがすごい。
省エネとかじゃなくて、非電化まで行ってしまうと、一気に幅が広がる。
有線が無線になって携帯電話が一気に普及するみたいな感じかと思う。
自分で作れる、自分で修理できる、インフラフリー、合理的
この辺りで、Make、セルカン、ソーシャルアントレプレナー等のキーワードが
つながりあって、一生遊べるテーマがあるんじゃないかと思ってる。
自分のアイデアを形にする。ちゃんとアウトプットする。

毎日一時間を(例外なくだ)何か特定のアウトプットを生み出す時間にあてるんだ。
それが詩だろうが彫刻、絵画、小説、ハック、組織づくりや本のメインポイントのモデル化でも構わない。
Just do it, monkeys。

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例外なくだ。明日飲み会だけど、早く帰ってこよう。

発明家の仕事は、新しい選択肢の提供とわきまえています。貧しい昔に戻るのではなく、新しい豊かさを実現するための愉しい選択肢に小さく加えていただければ、発明家として大きな幸せです。

やっぱりかっこいいなあ、と読み返して再び思った。