マナド・二日目

ブナケン行きのガイドには現金で支払う必要があると言われたので、ATMに行ってお金をおろした。カードでキャッシングというやつである。どこかの団体ツアーに組み込んでくれたのかと思ったら、そんなことは全然なくてガイドが普通に来た。ホテルには2人来たけど、その後同行したのは一人だけなので口利きか何かなんだろう。謎は深まるばかり。港までタクシーで行って、当たり前のようにタクシー代を払わされた。

港で船の手配をするのだが、ガイドが英語を話せなくて意思疎通不能。全くもって使えない。ガイドの知り合いみたいな別のガイドが通訳になって、ブナケン行きに関することを教えてくれた。逆に言えば何も詳細を知らされずに港まで来たわけである。基本的にボートをチャーターしていくわけだけど、その英語を話せるガイドの場合はお客さん何人かでボートをシェアして一人当たり安く行くけど、自分のガイドには他に客がいないので全額こちらが負担となる。こいつ英語話せないからキャンセルして、そっちのボートに乗っていいかと聞いたら、さすがに客を奪うようなこと無理と言われてしまった。まあ他に手段もなさそうだし、しょうがないかということで一人でボートを借りることにした。ブナケン自然公園入園料みたいな環境保護関連のお金もこのときに一緒に払った。英語話せる方のガイドが通訳料みたいなのを天引きしてるように見えたけど、まあ見なかったことにしよう。英語を話せないとつらい世界だ。

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ガイドとボートの人と自分の3人でブナケンに向かう。この船は自分の指示で動いているんだなあと思うと無駄に偉そうな気分になる。現地で飽きたら帰るぞって言えるし、この上なく自由なのは確かだ。持ってきたカメラで誰にも気兼ねなく撮影できるし、まあこれはこれでいいかという気分になった。ガイドが船室の外に出て寝っ転がっていたので、真似をしたらとても気持ち良かった。30分くらいでブナケンに到着。

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ハーフパンツとビーチサンダルでここまで来たが、膝くらいまで深さがあるところで船を降りるので、少し裾を上げる必要がある。やはり靴をホテルに置いてきて正解だった。ガイドにシュノーケリングかダイビングかと聞かれてダイビングと答えると英語を話せるダイバーのところに連れて行ってくれた。ダイバーに一応資格持ってるけど10年くらい潜ってないからベーシックなことをしたいと話すと、基本的なところ復習するコースは機材レンタル料込みでこのくらいと言われ、ちょっと高いなあと思いつつ今更ながら朝ごはんを食べることにした。

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麺かご飯かと聞かれたが、麺がカップラーメンでご飯が黄色いローカルご飯。ローカルご飯を食べたが正直あまり美味しくなかった。起きたの遅くてホテルで食べる暇なかったけど、一人でチャーターするのならホテルで食べてくれば良かった。その後ぐるっと散歩しつつ、他のダイビングの会社に料金を聞いてみた。インストラクターが今ダイブ中だから戻ってきたらいいよということだったが、料金は機材レンタル別で最初の見積もりと同じくらいだったので、最初のところの方が安い。しかも最初の人は暇そうだったのでいつでもスタートできる。マンツーマンでちゃんと教えてくれるなら最初のところでいいかと思ったので、最初のところに戻ってやるよーと伝えた。

ウェットスーツの前後すらも忘れるほど潜ってない。マスクとフィンは自分のものと比べるとちょっとくたびれているけれども、だいたいサイズが合っているので良いだろう。何やらさっき乗ってきたボートの人がウェイトとタンクとジャケットを運ぶのを手伝っている。自分がチャーターしてる船でダイビングスポットまで行くらしい。こういう謎の連携は妙に手際が良い。ジャケットへの空気の出し入れ、ハンドサインの確認をして、マスクに水が入ったときどうするかとか、耳抜きのやり方とか一通り基本的なことを説明してもらう。半分くらい忘れていたので非常にためになった。そして潜る。

これまではオーストラリアのグレートバリアリーフで体験ダイビングをして、その後福井県で資格を取って、それから伊豆で2、3回潜った程度の経験しかないのでサンプル数が少なく評価できないのだが、空いてるし、透明度高いし、何よりダイナミックな地形と、色とりどりの数多くの生きものは見ていて全然飽きなかった。今回は特に鼻づまりもなかったので、すんなり耳抜きもできて実に快適だった。勢いがつくとなかなか止まれないというのは前もそうだったと思う。ガスを結構早く消費してしまうのもそうだが、インストラクターにそれが普通だよと言われた。全体的にスムーズだったので、水深15m辺りを40分くらい潜っていたようだ。マンツーマンだと全然無駄がなくて素晴らしい。

引き続きシュノーケリングを少しやってから陸に上がった。その後カメラのセットアップ。ドライバーでリグのネジを外してカメラを6台はめ込んでいく。少しきつくネジを留めるとピキっと音がしてリグにヒビが入ったので慎重に。その後一つ一つに電源を入れていったのだが、一つだけバッテリーが死んでいて電源が入らない。2日前に全部充電したのだが、これだけ放電してしまったらしい。仕方ないので5台だけで動画を撮る。三脚をいろんなところに運んで撮り、Theta Sでも同じ場所の写真と動画を撮る。



Bunaken island #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA

周りは寝っ転がっていたり、トランプをやっていたり、とてものんびりしている。この人たちはきっと一日中そんなふうに過ごしているんだろうな。なんか少し働く意欲がそがれる。また自分が払ったお金でここにいる人たちの何日分もの生活費になるんだろうかと考えたりした。

インストラクターに毎日潜るのと聞いたら、ハイシーズンはそういうこともあるけど基本的にそんなことはないと言われた。日本で潜ったときはなんかダイビングが好きで好きで仕方がなくていつもダイビングのことばかり考えている人がたくさんいて、自分がダイビングから離れた原因の一つになっているのだが、ここの人たちはなんというかもっとのんびりしていた。10年も潜らなかったら忘れちゃうから、せいぜい半年に一回くらいはやるといいよと言われて、そのくらいなら自分のペースに合っていると思ったりした。

一通り写真を撮ったり動画を撮ったりして満足したので、予定より少し早いけど戻ることにした。せっかく自分でボートをチャーターしたんだから、自分のペースでやっていいんだなと改めて認識した。三脚の上にXiaomiカメラ6台セットして、ボートで少し撮影したが、ボートが揺れてカメラが海に落ちそうであまり心臓に良くなかった。



Manado #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA

その後Thetaでも同様に撮影して、あとはまったり宿に戻る。ダイビング代の現金が少し足りなかったので、マナドに戻ってからATMでまたお金をおろして払って、ホテルに戻った。

シャワーを浴びたり、水着をざぶざぶ洗ったり、少しまったりしてから散歩したが、これといって宿のそばで見るようなところはなく、ローカルのレストランで食事をしたがこれもいまいちだったりして、地元民の行く店が自分の口に合うとは限らないと言う例を見た気分になった。