二日目はTroublemakerが提携している工場に連れて行ってくれるということで、バスに乗ってその工場まで行った。イタリア系の工場で、10年以上深圳で活動しているとのこと。
一階ではプラスチックの成形をやっていた。金型もたくさん置いてある。
上の階に行くと、電子部品の表面実装を済ませた基板も見かけた。この工場ではまだ表面実装をやってなかったけれども、チップマウンタ自体は置いてあって、遅かれ早かれその段階からやるそうである。
一階の金型で射出成形したプラスチックはこんな感じでカバーになるんだなということがよくわかる。
ここでは携帯電話の充電器のパッケージもやっていた。
これも射出成形
ケーブルの先端部分をプラスチックで補強している。
Huawei P10 liteのカバーとケーブルをヨーロッパ向けに準備中。
内容物を箱の中で固定するプラスチックもここでガシャガシャ作っている。
そんな感じで工程を一つ一つ見ることができたので、コアなパーツに外装が加わってパッケージができていく様子がよくわかった。Troublemakerの出張所のようなものもここに入るということで、量産段階の人はより近くで見ることができそう。
見ていて意識したのは、The Hardware Hackerという本に出ていた工場の話。
The Hardware Hacker: Adventures in Making and Breaking Hardware
- 作者: Andrew Huang
- 出版社/メーカー: No Starch Pr
- 発売日: 2017/03/30
- メディア: ハードカバー
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あのChumbyの量産のためにAndrew Bunnie Huangが深圳の工場を見て回った話である。実際にラインに入ってみるとか、工場の従業員と一緒に昼ごはんを食べるとか、そんな話がたくさん載っているこの本はとても面白いのだが、それと似た世界がここにあるんだなと思いながら見学した。
翌日Ash Cloudという狂気じみた工場に行ったので、正直ここの印象は霞んでしまった。でも複数の工場を見学することによって対比することができたのはありがたい。それからプラスチック射出成形をこれほど近くで見る機会はほとんどなかったので、そんなプロセスを一つ一つみることができてとても楽しめた。