美濃の和紙とうだつの上がる町並み

実際に岐阜に行こうと思うまで意識したことはなかったが、美濃と言ったときに示す範囲にはばらつきがある。具体的には美濃市美濃国は全然違う。美濃焼で知られる地域は美濃国の東濃であり、ミニメイカーフェアの大垣は美濃国の西濃にあたる。カンガルーの西濃運輸ってここだったのかと今回軽く衝撃を受けた。そして美濃市というのはかつて美濃国だった地域の一部に過ぎず、美濃紙の和紙で知られるのもこの地域である。

そんなわけで郡上八幡からバスで美濃インターチェンジまで行き、そしてタクシーで美濃市の中心部へ向かった。

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ここに来るまで「うだつが上がらない」のうだつについて考えたこともなかったけど、卯建という物理的なものが存在するのだとここで知った。

最初に訪問したのは、美濃和紙あかりアート館である。和紙を使った照明が展示されている。どれもコンテストの入賞作品だとか。

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小学生から大人まで様々な作品があって、とても器用でクリエイティブだなと思った。NeoPixelと組み合わせたらもっと面白くなるんじゃないかなとも思った。

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アクリル樹脂と和紙の組み合わせは面白い試みだと思う。

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このところギラギラLEDばかり見ていたので、こういう奥ゆかしいのはそれだけで新鮮味を感じる。

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次に訪れたのは旧今井家住宅・美濃史料館。かつて和紙問屋だった屋敷である。

旧今井家住宅・美濃史料館:建築:観光情報:美濃市観光情報

縦の線が入るのは美濃和紙を使った障子という豆知識を手に入れた。

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とにかく和紙問屋で儲かってしょうがなかったらしく、とにかく金をかけた屋敷なんだなーという印象が残った。近頃はシンガポールから来たとかいうと説明が面倒くさいので東京から来たというようにしているが、東京からやって来る個人客すらあまりいないらしく驚かれた。

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水琴窟のある庭園は久しぶり。毎日水を補充しているとは知らなかった。

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話を聞いていて思ったのは、天皇が来たとか、表彰されたとか、迎賓館で使われているとか、そういう権威についてベラベラ言われても薄っぺらすぎてうんざりするだけだな。美濃和紙自体の凄さを自慢してほしかったんだけど、ここは問屋であって別に和紙を作っているわけじゃないから無理なのか。

最後に和紙を売っている店に行った。

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この店の品揃えはよく、見ているだけでも非常に楽しかった。扇子を買ったのだが、とても軽くて丈夫で驚いた。

ここから徒歩で美濃市駅に行き、電車で関に向かった。

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切符の日付を手で書くなんて初めて見た。長良川鉄道おそるべし。

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