ストレスフリーの仕事術

4576060732ストレスフリーの仕事術―仕事と人生をコントロールする52の法則
デビッド アレン David Allen 田口 元
二見書房 2006-05

by G-Tools

GTDを提唱したデビッド・アレン氏の本。監訳者は、百式の田口さんである。
普段からGTD関連のブログを読んでたりして、こういう考え方が普通に
しみ込んでいる人にとっては、目から鱗というほどでもない。
でも非常にいい言葉が詰まっているし、すぐに実行に移せる良書。
いくつかとりあげてみる。

知識社会で生き残りたいなら、作業や時間を管理するだけの手法は役に立たない.必要なのはアイディアとエネルギーを管理する手法である.

そもそもの考え方を変える必要があるということ。

あなたが「忘れないことを忘れることができるように」システムが稼働しているだろうか。

これは最初に知ったときかなり画期的だと思った。前に誰かに言ったと思うけど
基本的に自分の頭は信じてなくて、自分のPCもいつデータがとんでしまうか
わかんないから信じてなくて、よくわかんないけどはてなのサーバーは
良く止まるけど信じているから、データは全部はてなに書き込んでいる。
書き込めば忘れていいってことなので、非常に頭がすっきりする。

ではどうしたら心のメモリ空間を解放できるだろうか。簡単だ。それを書き出してみることだ。

頭はハードディスクじゃなくてCPUとメモリであるという考え方。
これからは単純にたくさん記憶していることには全く何も価値はなくて
CPUとメモリを連携させながら、自分の頭で何かを考えて生み出すことが
きっと重要なんだろう。そういう世の中になっているはず。

毎週かならず「やるべきこと」をレビューする機会があるとわかっていれば、次の機会までまる一週間の間、『やるべきこと』について全く考えなくてよい、という贅沢を味わうことができるのだ。

自分が何かを考えるってことだって非常に大きなコストなんだから
余計なことは考えないってポリシーを貫けばいいと思うんだけど
身の回りでそういう人はいないな。割り切りが重要だと思うけど。
ゴシップ好きな人とかくだらないニュースに突っ込む人ってコスト感覚
ないのかな。エンターテイメントとしてやってるならいいんだけど。

最近、自分の中に、はっきりと異なる2つの役割ーー夢想家と実行家ーーがいることに気づいた。

これは何ヶ月か前に感じ始めた。人間誰しも多重人格じゃなかろうかと。
自分の中の人格同士が責任をなすり付け合ってたらひどいことに
なっているんだけど、ちゃんとコラボレーションができていればいい。
自分の中の夢想家から実行家への及び実行家から夢想家への指示書として
きっちり信頼できる媒体に記録しておくのは効果的だろう。

人間関係、あるいは仕事上での付き合いでのストレスの大半は、お互いの価値観がずれていることに気づかないことから生じる。

自分はどういう価値観って公言してしまったら、ストレスの大半は
消えるんじゃない楽観的に思ってる。チームとしての価値観を
しっかりと共有できてればたいていうまく行くんじゃないだろうか。

悲観主義者は、風向きが悪いと愚痴をこぼす。楽観主義者は、そのうち風向きが変わるさと言う。現実主義者は、帆を調整する。ーーウィリアム・アーサー・ウォード

この言葉は非常に気に入った。口じゃなくて手を動かせ。
無益な議論している暇があったらなんかつくっちゃえ、ってことかな。

GTDの良い点は、それが「うまく行く考え方』であって、「ツールは何でもいい』という点である。

これは非常に良いポイントじゃないだろうか。何でもいいってことは
非常に取っ付きやすいし、自由度があると楽しいからいいと思う。