2013-01-01から1ヶ月間の記事一覧

文学評論(上)

カツラの話が面白いと以前書いた本。夏目漱石が大学で行った講義をまとめた本である。読み終えたので全体を通した感想を書いておこう。上巻の構成はこんな感じ。 序言 十八世紀の状況一般 アヂソン及びスチールと常識文学 やはり十八世紀の状況一般のところ…

取りやすい特許

なぜかよくわからないけれどもオーストラリアの特許出願を2、3件扱っていて、本日現地代理人からメールをもらった。4月15日に法改正があって特許が取りにくくなるから、審査請求するなら早く連絡してね!みたいな感じのメール。お前、半年前に審査官から指…

情報共有の未来

おそらく2005年頃からブログを読ませていただいているのだが、いまだに何をしている人かよくわからないyomoyomoさん。雑文書き、翻訳などがMakeの紹介文にあったと記憶しているが、とにかくいろいろな分野に対して造詣が深い(褒めてます)。そんなyomoyomo…

知る、読む、使う!オープンソースライセンス

達人出版会の本。電子書籍でさくっと買えてしまう。はじめの方は非常に基本的なことが書いてあると思ったのだが、読み進めるうちに詳しく突っ込んだ内容が説明されていることに気づいた。レッシグの言葉を引用して、大きな枠組みの中での位置づけを述べてい…

開墾して特許にするということ

土地所有と聞いていつも思い出すのは、劇場版ドラえもんの「のび太の日本誕生」である。ほとんど忘れてしまったが、タイムマシンで7万年前の日本に行って、のび太が木の枝で地面に線を引き、「ここまで僕の土地」と宣言した場面が非常に印象的だった。その後…

ノウアスフィアの開墾

伽藍とバザールに続いて書かれた論考である。前作よりも一歩進めた議論をしていて、個人的にこちらの方が得られるものが多かった気がする。知的財産を土地所有に喩えるのは今でこそありふれた手法だが、よく掘り下げられている。 プラグマティストたちにとっ…

言語学少女とバベルの塔

「――じゃあ、『走る』と『歩く』の違いは?」 「一一じゃあ、どうしてこれは『広い紙』と言えないの?」 そんなシンプルな問いかけから始まるこの物語は、なかなか引きつけられるものがあった。数学ガールの言語学版にふさわしく、非常に取っ付きやすいが奥が…

8年前に思い描いていたこと

ここの日記もそろそろ10年経つ。たまに読み返してみると当時の様子がなんとなく思い出されるので面白い。なんとなく大学の研究室に居た頃、就職活動をしてた頃のことが気になって読み返してみた。 2005年1月。当時まだはてなブックマークがなかったので、今…