バリクパパン初日

インドネシアカリマンタン島にあるバリクパパンに皆既日食を見るために行くことにした。カリマンタン島は日本の本州よりも大きな島で、一つの島に三つの国が入っていることで知られている。ちなみにボルネオは英語読みで、カリマンタンインドネシア語読みである。

これまでにこの島には三回来ている。ブルネイと、キナバル山のあるマレーシア・サバ州、ムル洞窟やクチンのあるマレーシア・サラワク州。一番石油が採れる所がブルネイで、他のめぼしいものはマレーシアで、残り何もないのがインドネシアみたいな説明を誰かに受けたか、なんとなくそんな印象を抱いていた。今回やってきたバリクパパンは、この島のインドネシア側で唯一国際空港がある都市であり、インドネシア側で最も栄えている場所である。石油精製が行われており、その昔旧日本軍がそれを手に入れようとやってきたんだそうな。

シンガポールからはシルクエアの直行便が出ているのだが、ライオンエアだと半額よりちょっと高いくらいで乗れてしまうのでジャカルタ経由のライオンエアにした。マナドの空港での遅れを経験した後だったらライオンエアを選ばなかったかもしれない。

ライオンエアのいいところは、シンガポールチャンギ空港でターミナル3を使っているところだ。ターミナル3を使う航空会社は少なく、チェックインカウンターはほとんど混雑しておらず、とても快適だ。わりとすんなりジャカルタ到着。トランジットの道すがらにあるカウンターが外国人用で、突き当たりのカウンターはインドネシア人用だと学んだ。やはりビザ代がかからないのはありがたい。

シンガポールジャカルタの時差は1時間。ジャカルタとバリクパパンの時差も1時間。シンガポールとバリクパパンに時差はない。なんか面倒だったのでジャカルタで時計を調整せずにそのままバリクパパンまで行った。

機内で読んだロンリープラネット情報によると、バリクパパンはボルネオジャングルの入り口という位置付けのようだ。ボルネオは世界有数の生態系を誇るジャングルということで知られているようで、そういう旅行をしてみるのも面白そうと思った。

着いてみるとバリクパパン空港は非常に新しく、チャンギ並に綺麗でインドネシアとは思えない水準に達していた。しかも荷物のターンテーブルの所には数人のポーターが控えていて石油パワーを思い知る。タクシーもチケット制で料金が固定なので安心して乗れる。タクシー自体もボロボロのを想定していたが、シンガポールのタクシーより中が広くて新しいくらいだ。

今回はこのルグランデュアに2泊した。 

高評価で割と安く、しかもプライベートビーチがあるので日食の撮影に良さそうと思ったから。夜にホテルの周りを散歩したが近くにはこれといって何もなかった。あと6台のカメラをリグにはめ込むのに必要なドライバーがないことに気づいて、探し回っていたが結局この日は見つからなかった。とりあえず機材の充電をしながら寝た。