第7回ニコ技深圳観察会(TencentとVR倶楽部)

今回のニコ技深圳観察会の最終目的地は、Tencent(テンセント)という今や株式時価総額で世界第10位(アジア1位)の会社である。

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ゲーム売上高世界一の会社ではあるが、中国のインフラとなったQQやwechatもやっているし、他にも様々な分野を扱っているので、もはやゲーム会社ではなくコングロマリットという認識の方が良さそうだ。

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中での撮影はご遠慮くださいとのことだったので、写真はここまで。今回はクレス・バオさんというテンセントVRのbussiness development担当者に、テンセントのことや中国のVR事情について説明していただいた。 

それからGOROmanさんによる日本のVR開発者に関するプレゼンを聞くことができた。insta360では英語だったが、バオさんは英語よりも日本語の方が得意というくらい日本語が堪能だったのでこちらは日本語で。

ここでのやりとりの結果、バオさんに日本のVRを見てもらおう、トークイベントで話してもらおう、ということがこの場で深圳スピードで決まって先日のイベントが実現した。

テンセントの話を聞いていて、とにかく桁違いのスケールに圧倒された。そんなテンセントが、動き出してVRの世界に本腰を入れていくというのだから期待は高まるばかり。しかも、とても地に足がついている。最初の主戦場は簡易的なローエンドVRながら割と良いものができていて、その後はハイエンドに行くとのこと。

テンセントがVRのプラットフォームとしてやっていくときにやはり目玉となる高品質なコンテンツが大事という話の流れになって、GOROmanさんが日本のVR開発者、コンテンツホルダー紹介しますよと言って、なんか歴史が動いた感があった。

GOROmanさんのプレゼンは、オンラインで見たことはあったけど、その現場で聞いたほうが断然面白い。今回のプレゼンで言えば、その前後で直接話しているし、twitterも見ているし、紹介するVRコンテンツは大体やったことがあったので、ある程度背景はわかっていてもぼんやりした理解だったものが一気にクリアになる爽快感があった。

その後、売店で何故かみんな爆買い。なんかうまく説明できないけど、そんな気分になるんだと思う。テンセント本社という観光地に来たんだから、記念にというものあるし、ありがとう的な気持ちもあるし、お祭り感覚なところもある。

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その後、各々宿に帰ろうとしたらHTC VIVEのVR俱乐部(倶楽部)が開いていた。(体験可能な時間は過ぎていたが)

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この施設は半年前に複数のニュースサイトで取り上げられたのを見て以来気になっていた。

自動翻訳しながら中国語で検索しても結局公式サイトは見つからなかったが、住所を含んだ中国語記事はなんとか見つかった。

開店当時の記事しかないので正直まだ生きてるかわからず、ツアーが始まる前に高須さんと2人で住所にある場所に行ってみたのだが、祝日で閉まっているのか潰れているのか区別不能な状態だったので、このテンセントからの帰り道にまだ生きていることが確認できてよかった。

次の日もやってるとのことなので、翌朝高須さんとGOROmanさんと3人でそこへ向かった。

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実に閑散としたカフェだった。

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アイアンマンはけっこう目立ってた。

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こういう椅子が揺れる系はよくある感じ。

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で、これ見たことない、なんだろう!!ってことで試してみた。 

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料金は、飲み物+10元の体験券みたいになっていた。

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3人のVR体験動画はプレゼン動画まとめのページに上がってる。

ちなみにGOROmanさんがこれを使っている様子は、twitterで配信されていた。配信のカメラマンを担当していたのだが、どんどんviewerが増えてコメントが来てVRコンテンツは別として楽しかった。香港SIMを使ってローミングでガンガンリアルタイム配信していて、通信料が大変なことになっていたそうだが、これはこれで面白い時代になったもんだと思った。

こういうアーケードっぽいVRはBirdlyくらいしかやったことないのでうまく比較できないけど、前に体重をかけて前傾姿勢になって進めるのはなかなか楽しい。土台の部分が傾いたり上がってくると、まあ臨場感ある。どちらもけっこう頑丈にできていた。自分がやったコンテンツは、ファンタジーで魔女を倒しにいく感じだったけど、最後の崖で落ちてしまってクリアできず。悪くはないけど、普段家で遊んでるOculus Riftのコンテンツと比べると正直いまひとつなのは否定できない。日本のVRコンテンツがこういうところに導入されたら、圧倒的に良くなると思った。

でもそもそも客は全然入ってなくて、一応アテンドする人が来て人件費も発生するので、全然儲かってなさそう。正直いつ潰れてもおかしくない店なので、今回来て遊ぶことができてよかった。

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長々と書いてきた第7回ニコ技深圳観察会の感想はここまで。スケジュールや他の人の感想、twitterまとめ、写真などはこちらのページにまとまっている。

あとは深圳の動物園とクラフトビール事情を書く予定。