ガリレオの指

読むのに二ヶ月くらいかかってしまった。
こんなに重たい本を読んだのは初めてかもしれない。 ISBN:4152086122
2800円だけど10000円以上の価値はありそうだ。難しすぎるけど。
けっこう前に橋本氏が書評を書いていた。
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/002797.html
全部理解しているんだとしたらすごい。尊敬する。


序章でなぜガリレオの指なのかという説明が入る。
アリストテレスのように頭で考えるだけではなく、実証主義というスタイルを
導入したガリレオを称えている。科学とは完璧な理解を目指し、
最終目標を見据え、生半可な理解では終わらせないみたいな言葉が印象的。


第一章「進化」で進化論の歴史的背景から入り、二章「DNA」で
有名なダブルへリックス、(アニリン、グアニン、シトシン、チミン)
の説明がある。専門ではないので大変だがなんとか理解できる。
三章、「エネルギー」一応理系の院生なので大丈夫。
四章「エントロピー」目から鱗が落ちた。学部で熱力学を学ぶ前に
この章を読んでおきたかった。そうすればもっと理解できたのに。
五章「原子」専門に近い方向なので問題なし。六章「対象性」
ここから非常に理解が怪しくなる。というか理解するの無理。
素粒子が入ってきて、ひも理論が出てきて頭が機能しなくなった。
七章「量子」これも専門なので大丈夫。この程度なら。
八章「宇宙」インフレーションなど。こういう意味だったのかと納得。
九章「時空」相対性理論のたとえ話みたいなのはわかるんだけど、
四次元をイメージするとか言われると頭がパンク気味。きつい。
十章「算術」途中までわかりやすかったんだけどゲーデル数とか出てきたら
もう意味不明。こんなの理解できるかと感じた。これ全部理解できるのか?


ともかくこの本はポピュラーサイエンスとかいいながら全然一般向き
じゃないので注意が必要。高校の物理くらいはわかってないと
厳しいんじゃないだろうか。でも読めば楽しい。