またけっこうあいてしまった。もうちょっとブログを書こう。
ブログに書きたいことはけっこうあるし、外に出さないと始まらないから。
イリアス〈下〉 (岩波文庫) | |
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古典シリーズということで、イリアスの下巻を読んだ。上巻の第1歌だけ非常に
読みにくかったけど、それより後は登場人物も大体わかってスルスル読める。
下巻は、一言で言えば、アキレウス大暴れといったところかな。
「大神ゼウス、ドドネまたはペラスギコンと、遙かなる地に住まいまし、冬寒きドドネをしろしめす君よ。君のいますあたりには、神慮を説き明かす祭司セロイたちが、足も洗わずに地に臥して眠ります。かつてわたくしの祈願を聞し召して、我が名を立てしめ、いたくアカイア勢を苦しめ給うたのであれば、今もまたわが願いを叶えさせ給え。」
こうやって、神様へのお祈りを欠かさないというのも、この物語に欠かせない要素。
けっこう神様が単純なので、祈るとだいたい命を守ってくれるのである。
ずるいといえばずるいけど、この物語ではそういうルールなんだろう。
神は謀らみを設けてペレウスの子を、トロイエ勢に近づかせぬようにする。すなわち遠矢を放つ神は、アゲノルそのままの姿となってアキレウスの進む前に立ち、アキレウスはそれを追おうと突進する。しばらくは深く渦を巻くスカマンドロス河の方角に向けて、小麦を稔らす野を追って行ったが、相手は僅かの差をつけて先を走る—これはいつなりと追いつけるものと相手に思わせるように、アポロンが策を用いて誑かしたのであったが、そうしている間に他の敗走するトロイエ勢は群がりながら嬉々として町に帰り着き、町は逃げ込んだ者で満ち溢れた。
アキレウスとアポロンの追いかけっこ。この本を読んだあとで、アキレウス=アキレスと知った。
「僅かな差をつけて先を走る」あたりは、「アキレスは亀に追いつけない」を思わせる。
ゼノンのパラドクスというらしいが、その元ネタなのかなと思った。
ヘクトルが踏み留まってこのような思いをめぐらしている間にアキレウスは、飾り毛の揺れる兜を戴く戦士、軍神エニュアリオス(アレス)にさも似た姿で、右肩の上に見るも怖ろしいペリオン山のとねりこの槍を振り廻しながら近づいて来た。青銅の武具は、燃える火か昇る日輪の光の如く、辺りに照りわたる。それを見るやヘクトルは震えにとりつかれ、もはやその場に留まる勇気も消え失せ、背後にある門を離れて逃げにかかれば、ペレウスの子は俊足を恃んで襲いかかったがそのさまは、山中、鳥の中でも最も敏捷な鷹が、気弱な鳩を身も軽々と追うかのよう、鳩はその前を逃れてゆくが、こちらは鋭い啼き声をあげて幾度も近くから襲いかかり、なんとしても捕らえんと逸り立つ。
アキレウス強すぎ。ヘクトルの変化が面白い。なんかよくわからないけど、
情景がけっこうリアルにイメージできるあたりは、さすがだと思う。
冗長だけど、けっこうリズムよく読めたし、なかなか楽しい。
夏休みですから、いろいろ読書の宿題も課されているかなと、、、いうところで、わたくしめが「これはほんとーに面白い!!」と思った物をご案内。
中学生からかな?2008年 夏休み用の割と古典文学名作案内です〜 1 of 2 - はてなに於けるsergejO
新潮の100冊、岩波の100冊と似たようなものですが、数はもっと少ないです。
古典をあんまり読んでなさそーな大人の方にもどぞどぞ。
夏休みはとっくに終わってしまったけど、これまで古典文学とは全然縁がなかったので
せるげー先生のアドバイスを参考にしてちびちびと読んでいこう。
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ついにほんたったを買った。抜き書きがらくちん。すばらしい。