けっこう前からエコノミストで盛んに取り上げられていて気にはなっていたがあまりちゃんと見てこなかった3Dプリンタ。もう少しちゃんと追いかけてみようとふと思い立ち、この1ヶ月重点的に見てみた。まあやったことは、このサイトの新着をRSSリーダーに突っ込んだだけだけど、1日1つくらいのペースでブックマークしてた。
http://b.hatena.ne.jp/pho/3D%20printer/
そもそも3Dプリンタって何だろうと思って英語のwikipediaを見てみると"Additive manufacturing or 3D printing"と書いてある。部品から削り出して何かを作るのではなく、部品をくっつけて何かを作る、ただそれだけのことなのだ。削り出すのと比べて無駄になる材料が少なくて済み、より自由な形にすることができるという利点がある。値段はピンからキリまであって、応用分野もいろいろという感じ。樹脂素材のやつがわりとお手軽な値段になってきたという段階な気がする。出来上がった作品の情報をいろいろ見ているとざっくりいくつかのカテゴリに分類できそうな気がした。
- アート系
なんかよーわからん形のものをいろいろ作っている人多数。表現できる幅が広がったんだと実感した。
- これまでできなかった系
メビウスの輪とかエッシャーの絵とか従来の方法では作れなかったものを作りたがる人も多い。
- 壊れた部品の修理系
データを公開しておくから自分で印刷して作ってねというのはなかなか未来的。
- 楽器系
これは予想していなかったがぞろぞろいる。自由に演奏したいから、楽器からこだわってみる的な感じなのか知らないけど、けっこう相性がいいのかもしれない。
- 食べ物系
チョコレートを印刷してみたみたいなのがあるけど、なんかそれって普通じゃねって思った。
- 再生医療系
材料を変えればこんなこともできるのかと実感。心臓とか鼻とか骨とか関節とかできててすごい。
- 製造業系
車のボディとかNASAのロケットのパーツとか。もうそこまで普及しているんだと実感。
- カスタマイズ系
携帯電話のケースを作るとか、自分の耳にあった補聴器を作るとか究極のパーソナライズがここにはある。
こんな感じでいまざっと見ただけでもいろいろある。まあ実際に自分で作るとなるといろいろ大変なんだろう。材料だとか設計図だとか障害になるものがたくさん出てくるのは想像に難くない。だからこそ自分でやってみることに価値があるのかもしれない。単純に考えて今後もっと高性能なものがもっと安く出てくるのも想像に難くないわけで、それは新しいものを買う人の宿命みたいなものだからしょうがない。何かのきっかけがあったら買うかもしれないけど、今自分が買ってもゴミの山しかできなさそうと自信を持って言えるので買わない。
軍事利用が可能だとか手錠の鍵が作れてしまうとか拳銃が作れてしまうとかいう話があって、DRMでコントロールしようって話もあって、DRMをかける方法の特許を取った奴がいたりしてなかなか面白い事になっている。DRMとなるとFSFの御大も出てきて自由な3Dの利用なんて話も出てきて、こういう派生的な話も興味深いのである。3Dプリンタが未来の当たり前になっているかどうか、それは今にかかっているのかもしれない。