何年か前に関出身の大学時代の友人が刀鍛冶の写真を公開していて、一度は関の刀鍛冶を訪れたいと思っていた。
今回残念ながらタイミングが合わず古式日本刀鍛錬は見られなかったが、他の施設を見学することができた。長良川鉄道の刃物会館前駅で降りると便利である。
当たり前であるがぐいぐいと刃物を推してくる
包丁やはさみやナイフなど様々な会社の様々な形の刃物が集結している。ちょっと古びた雰囲気だけど展示してあるものは楽しめた。
次にやってきたのは関鍛冶伝承館。刃物会館からそれほど離れていない。
700年前に九州からやってきた人が関での刀鍛冶を始めたそうだ。
原材料を見てもつながりが全然ピンとこない。安来の和鋼博物館のたたら製鉄のところで見ているかもしれない。
鉄は熱いうちに打てみたいな感じで絵面的にはとても馴染みあるものだが、実際にここで非常に高い温度で叩きながら何をやっているのかはここで解説文を読むまで知らなかった。成型だけしているのかと思ったら、薄く伸ばして何度も折りたたんでいるのか。
造り込みの種類もいくつか書いてあって非常にわかりやすい。
最終的にあの切れ味を出すのは研師の仕事なんだろうと思う。全然知らないと全部おなじに見えるけど、一つ一つけっこう違うと今回見学して思った。
神棚があって、工業ではなく神事なのだと感じた
やっぱりかっこいいなと、修学旅行で木刀を買ってしまう中学生のような感想を抱いてしまう。
刀匠にも当然いろいろあって、これはいくらでも沼になる分野だなと正直思った。
刀の重さは約1000gなのでそんなに重くなかったが、振り回すには重い。
建物のすぐ外にこんな宣言があった。50Hzと60Hzの分岐は富士川だし、フォッサマグナにしてももっと東であるが、不破関や関が原はもっと西であり、細かいことはどうでもいいかという気分になる。ちなみに現在の日本の人口重心地は関市内にあるらしい。
関が関東と関西の境目かどうかは別として、関が刀の町であることは間違いなさそうだ。