日本語のトレーニング

engadgetの記事

昨日、engadgetのIttousai氏に関する記事を読んだ。
ITmedia +D LifeStyle:「Engadget」って何だ? (1/3)
http://plusd.itmedia.co.jp/lifestyle/articles/0611/13/news009.html
1人でやっているとか、リーク情報に警戒しているとか、非常に面白い記事である。
個人的に非常に考えさせられたのは、この部分である。

 「Engadget本家は、ちょっと紹介というかナゲット化というか、元ネタサイトの内容を一口サイズにするというのが芸なんですね。紹介だけして後はリンクを読んでくれというのができるんですけど、日本だとそもそも元ネタサイトが日本語じゃないとか、日本で出てない製品だとかになってしまう。したがって本家の記事を翻訳するだけではダメなので、ソースの元ネタサイトを読んで、それも記事の中に盛り込んでいます。ですから記事は単純な翻訳ではなく、本家よりも増えてる場合も結構あります」(Ittousai氏)

さらっと書いているけど、読み手のことを非常に良く考えているのがよくわかる。
それに比べて自分は、最近どんどん傲慢になってきている。文章が特に。
「リンク貼らなくてもググればわかるだろ」「英語だって別に普通に読めるだろ」
「わかんない言葉があったら、自分でググれよ」「しょせん自己満足だからいいや」
などという気持ちが見え隠れしている。かなりまずい。

技術文書

今日、会社で追い打ちをかけられた。
too expensiveを「高すぎる」と訳したら、「この訳し方は困る」と言われた。
読み手の立場に立っていないとのこと。原文を読んでるから自分ではわかっているのかも
しれないけど、原文を読まない人にとってはわからない内容になっているそうだ。
高いというだけでは、標高が高いのか、気温が高いのか、値段が高いのかわからない。
一般の文章ならそれでもいいけど、技術文書に紛らわしい点があってはならない、とのこと。


そういえば、depositionを「蒸着」と訳した時には、「これは、かなり危険」って言われた。
大学院で薄膜関連のことをやってたんで、depositionといえば、PLD(Pulse Laser Deposition)
しか思い浮かばなくて、パルスレーザ蒸着だろって思ったけど、それは違うらしい。
蒸着は、蒸発させてくっつけるって意味だけど、depositionは単にくっつけるという意味らしい。
被着とか堆積とかそういう広い意味にしておくべきで、蒸発なんて限定する言葉をつけてはいけない。
どうでも良さそうだけど、場合によっては億単位のお金が動くわけだから重要。
蒸着以外の方法でくっつけてますよってところからライセンス料が取れないんだから。
今は誤訳訂正とかあるから、そこまで深刻じゃないみたいだけど、公文書として残る。


反論の余地がないのが非常にくやしい。まともにやっても勝てる気がしない。
忙しそうな上司を見ていると、別に出世なんかしなくてもいいやとは思う。
でもいつも教わるばっかりなのは非常に不満。会社で言われたことだけやってても、
この業界のキャリアの差は縮まらないからずっと下っ端だ。
別路線できっちり実績を挙げて、差をつけるしかなさそうだな。

スラド風に

なんか話がそれてしまった。学生の頃はあまり意識してなかったけど
日本語ってのはものすごく厳格だということ。単なる文系の人じゃなくて
「ちゃんと日本語を使いこなしている文系の人」ってすごいと思う。
それでトレーニングをしようということで、タイトルにつながる。
Ittousai氏のようにスラドに投稿してみようか。
タレコミガイド - Slashdot Japan Wiki
http://slashdotjp.sourceforge.jp/?%A5%BF%A5%EC%A5%B3%A5%DF%A5%AC%A5%A4%A5%C9
タレコミニスト養成講座 - yourCat の日記
http://slashdot.jp/journal.pl?op=display&uid=4820&id=50648
かなりレベルは高いけど、やる価値はありそうだ。
タレコミのネタなら、いつもはてなブックマーク
はてなブックマーク - Lazy Suits
http://b.hatena.ne.jp/pho/
にタレコんでるようなものだから、今の勢いでニュースを見てれば
全然問題なさそうである。あとは端的にまとめるスキル。
とはいうものの、スラドは殺伐としてて怖いので
ここで何度かスラド風の文章を書いて練習しようと思う。