東北旅行 仙台編
東京駅から東海道新幹線には何度も乗ったけど、東北新幹線に乗るのは初めてである。駅にかなり早く着いてしまったので駅ナカの本屋でガイドブックをチェック。シンガポールで買っても良かったのだが、高くつくし、東京駅の本屋と比べて種類が少ない。仙台と平泉が載っているものという条件で探すと4冊あり、なかなか激戦な模様。るるぶ系の大きなやつは東北全般を対象にしていて必要な部分のページ数は少なかったので、JTB系の小さい本にした。これだと仙台メインの本で少し平泉が出ていてちょうどいい。
東北新幹線は上越新幹線と同じエリア。たまに上越新幹線が走り、基本的に東北新幹線が出ているみたい。なかなか紛らわしかった。ホームに行くと清掃員がスタンバイしていた。列車が到着して人が下りると清掃が始まったが、手際が良く掃除機までかけていて驚いた。グリーン車だからかも。清掃が終わった後、深々と御辞儀をされて、なんかリアクションに困る。完全に外人だな。久々にグリーン車に乗ったが、かなり快適だった。非常に速いのに全然揺れないし、座席もゆったり。たまたま買ったペットボトルの蓋が、プルタブみたいにくっついていて面白いと思った。工夫する余地というのは尽きないものである。昼頃に仙台に着いた。
お腹がすいたので牛タン屋を目指す。ホテルのすぐそばにあるそうなので、そこに行こうとしたら外寒いのに行列ができていた。そこでとりあえずホテルに荷物を預けてからもう一度牛タンやに行くことにした。少し時間をおくと列が少し短くなっていた。入ってみると店はなかなか大きかったので、けっこう人気なんだろうと思う。非常に美味しかったので、お土産用にお得セットを買ってしまった。
駅に戻りバスに乗って伊達政宗の墓である瑞鳳殿に行った。市バスと観光用のバスがあったが、観光用のバスのほうが断然分りやすい。年末年始で開いている場所が限られていたので、瑞鳳殿に行くバスは非常に混雑していた。ちゃんと観光したかったら12月29日から1月3日は避けたほうがいい。
伊達政宗は160cmくらいしか背丈がなくて、案外小さかったんだと知る。胴長短足で実に日本人体型だった。そういえば静岡で徳川家康の手形を見たときに案外小さいと思ったのだった。イメージというのはいい加減でなかなか面白いものである。けっこう本格的に発掘調査をしていたらしく、出土品がいろいろと展示されていて興味深い。
次は仙台城跡に行く。バスは東北大学のいろんなキャンパスのそばを通って進むので、車窓からの景色もなかなか楽しめた。高台から仙台市街を見下ろし、馬上の伊達政宗の銅像を見上げる。ギリシャのテッサロニキで馬上のアレキサンダー大王の銅像を見たのを思い出した。
仙台城跡では石垣の解説が非常に詳しくて面白かった。年を経るにしたがって石垣の隙間が目立つようになってきたので改修工事をしているらしい。石工が石を削って形を整えている映像などから地道な作業がよくわかった。
城跡から市街地までそれほど距離はなさそうなので、歩いて向かうことにした。支倉常長の銅像の横を通り、橋を渡って、市街地に向かう途中、パンケーキを食べた。寒い外から暖かいカフェに入って、ほっと一安心するというのは南国に一生いてもできない貴重な体験である。カフェが漏れなく美味しいというのは、なんというかずるい。
並木通りを歩くと、ライトアップ待ちの人がたくさんいて驚いた。寒い中並ぶのが好きなんだろうか。それともよほどイベントに飢えているのだろうか。
晩御飯にスープカレーを食べた。野菜が美味しいというのは素晴らしい。店はお洒落アジアを演出している感じだったけど、東南アジアもスリランカももっと汚いぞと言ってやりたくなる。ぼんやりといいねえと思いながら、現実を見ないというのも一つの賢い選択なのかも知れないなあと最近感じるようになった。
この日泊まったのはJALシティホテル。有線LANしかなかったので、無線ルーターを持ってくればよかったと思ったが、不満はその程度で備品が一式揃っていて快適だった。駅からも近いし言うことなし。