昨年はエレバン放送で知られるアルメニアに行き、今年はハンガリー人宇宙人説で知られるハンガリーに行ってきた。なんでハンガリーに行くのかとよく聞かれるが、ハンガリーというよりは夏のヨーロッパに行きたいと思っていて、今熱いのは西欧ではなく東欧っていう勝手なブームが自分の中にあって、そのなかならハンガリーかなと思ったわけである。
今の自分にとって旅行とは身近にないものを体験しにいくためのもので、いまシンガポールに住んでいる自分が飢えているのは
- 歴史
- 自然
- 新鮮な食べ物・飲み物
の3つ。気持ちのよいヨーロッパの夏を過ごしながら、上の3つが満たされるなら言うことはない。西欧よりも東欧のほうが歴史的に見て面白いし、自然も豊富で、食べ物・飲み物も言うことなし。その上観光客が少なく、物価が安いので、何のためらいもなく東欧を選んだ。東欧ではこれまでにポーランド、チェコ、スロバキアに行っているので、もう少し南下してハンガリーということで特に迷いはなかった。
ピーター・フランクルやフォン・ノイマンが育ったハンガリー。モンゴルやオスマントルコやソ連の支配下におかれたこともあるこの国に非常に興味を持った。温泉もあり、ワインもいろいろな場所で作っているとのことで、調べれば調べるほど興味深いというのが行く前の印象。行けばその印象は更に深まった。
シンガポールからブダペストへの直行便はなさそうなので、ドバイ乗り換えということでエミレーツのチケットを取った。前日にウェブチェックインしているときに、シンガポールからドバイまで9時間かかると書いてあって、スリランカのコロンボも経由することに気づいて愕然とした。そういえばチェコのプラハに行ったときもそうだった。比較的安いチケットだからしかたない。
JASS (Japanese Association of Scientists in Singapore)というちょくちょく参加している会合の飲み会があったので、金曜日に仕事を終えてからこの飲み会に参加し、そこから家に帰って荷造りを仕上げて空港に行き、深夜便でハンガリーへ向かった。8泊10日の旅のはじまりはじまり。
シンガポールからドバイまでは比較的大きな飛行機で設備もなかなか充実していたが、ドバイからブダペストまではやや小さめで選べる映画の数はぐっと少なくなった。最初の飛行機でEx Machinaを見て、Grand Budapest Hotelを見ていたが途中で終わってしまって、乗継便ではGrand Budapest Hotelを見られなかった。そんなわけで帰りの飛行機までGrand Budapest Hotelの結末はおあずけとなってしまった。
ちなみにエミレーツの機内食はけっこう美味しいと個人的に思う。デルタやユナイテッドはもうちょっとエミレーツを見習ってくれたまえと言いたくなるくらい。
そんな感じで昼の12時45分にブダペスト国際空港であるフランツリスト空港に着いた。