情報の集め方活かし方

古い雑誌に興味深い記事があったのでピックアップする。
一つは史上最強のクイズ王、西村顕治氏の書いた記事である。
西村氏についてはここを読めばなんとなくわかる。
http://blog.syu-ta.jp/archive/000211.shtml

シミュレーションで気付いて欲しいのは、新たな発見や出会いの前に当人の頭の中にかすかな情報の断片があることだ。逆に言えば、記憶は完全である必要はない。あとでデータベースや書籍で肉付けできる程度の、キーワードでかまわない。そうした記憶の断片が発想の趣旨となり、新たな発見や出会いと反応して着想につながる。

とっかかりがあるのとないのとでは全然違うのは非常に感じる。何でも覚えられるわけないし
覚える必要もないんだけど、キーワードを頭に残しておくと非常に便利だ。

情報に接したときに、できるだけ強いイメージを与えるのだ。記事を読むときにペンでマークするのも印象付けのための作業といえる。興味を持った記事にペンでマークをつけながら読めば、記憶の定着度がぐっと上がる。

近頃はポストイットを使いながら本を読むことが多い。本を汚すのはあまり好きじゃないので。
でもぺたぺた貼るだけで本の中身がかなり頭に入りやすくなった気がする。非常によい傾向だ。

読みながら考えると、さらに効果的だ。最初に見出しが目に入った瞬間、驚きや好奇心が湧き、続けて記事を読む。すると、内容によって、納得、反感、三位など様々な気持ちが読み手の頭の中に生じるはずだ。その印象が強ければ強いほど、記憶はしっかりと着床し、次なる刺激によって呼び出されやすくなる。

はてなブックマークのおかげでこれが実行できている気がする。
考えないとコメントを書けないから、ちょっとは頭に残っているはず。

この記憶法の特徴は、覚えることよりも、思い出しやすくすることに重点を置いている点だ。人間の記憶力は本人が考えているよりはるかに大きい。放っておいても見聞きしたものは覚えてしまう。思い出す道筋さえ用意してあげれば、自らの頭をコンピュータよりもはるかに容量が大きくて有機的なデータベースとして活用できる。

クイズ王だからこそという気がしないでもない。そのレベルまで行くのは大変だ。

今は関係が薄いように見えても、いずれは自分の仕事に結びつくかもしれない。その見えないつながりをイマジネーションで補えれば、そこからビジネスチャンスが生まれる。先の読める人とそうでない人の差はそうしたところにあるものだ。先が読みにくい時代、情報も深読みが求められる。

先を読むことと情報とは深く関わっているんだろうな。
もう一つは気象予報士の森田正光氏の記事。

ネタというのは、自分の知りたいことと人の知りたいことがリンクしないと成立しないんですね。独りよがりのネタを聞いてもつまらないでしょう。だから、いくら面白いと思った話でも、マニアックな方向に流れてはダメなんです。それにデータだけではわからないこともあります。

これは非常に重要だと思う。独りよがりにならないように常に気をつけないといけない。
聞き手がマニアックなところまで大丈夫ならいいけど、そうじゃなければ注意が必要。

ネタを仕入れるのは意外と簡単なのですが、いざネタとして披露するときは。視聴者と波長があっているかどうかを考慮する必要があります。

披露の仕方という視点は興味深い。ある種のプレゼンテーションなのかもしれない。

天気予報という限られた仕事ではありますが、ちょっと先のことがわかるという意味でとても面白い仕事です。やはり、天気のことが好きだから、何でも面白がっていられるんでしょうね。

世の中の仕事のほとんどは限られた仕事だと思う。一人でなんでもできるわけないから。
好きで面白がっていられれば楽しく働けて良いと改めて思った。