第9回 ソーシャルブックマークを活用しよう

ウェブ人間論という本の中で、梅田さんがこのようなことを言っている。

「はてな」の中に「ブックマーク」という機能があって、情報にハングリーな人たちが、面白いと思った記事に印をつけてネット上で公開していく仕組みがあるんですよ。

ここだけ切り取って突っ込むのもどうかと思うので、その前後も簡単に説明した方がいいかも。

  • アクセスランキングでは、いまいち面白いのが上がってこない。
  • 例えば本を読む習慣がある人が選んだ本屋大賞的なものになるのでは。
  • エッジが立った人のボーティングというのは、母集団が大きくなっても維持できそう

という流れで、はてなブックマークが先ほどのように紹介されている。個人的な意見だが、はてなブックマークは、情報にハングリーな人だけのものじゃないと思う。現状はたしかにそれに近い状態だし、そういう説明の方がわかりやすいけれども、そう言い切ってしまうのは非常に限定的でちょっともったいない。


世間一般なんて言い方はしたくないが、なんとなく「とりあえずブログ」みたいな感じで、いろいろ使ってみてから、「ソーシャルブックマークも使ってみようか」という流れのような気がする。
でも両方やってる自分の意見としては、ブログの方がずっと敷居が高い(というか面倒くさい)。ブックマークはすぐできる(というか勝手に手がブックマークしてる)。情報の新鮮さという点でも、ブログより断然ブックマークがお勧めだ。面白いと思ったものをどんどん投げ入れてるけど、その大半はブログに反映されない。だって、ブログ書くのって時間かかるんだから。感想とか要約とか100字以内で書いてしまうほうがずっと楽。情報をシェアするだけなら、このシンプルなインタフェースで十分。
http://b.hatena.ne.jp/pho/


ブログじゃなくてブックマークがいい。言いたいのはただそれだけ。普通そんなにたくさん記事を読んでないかもしれないけど、別に何をブックマークしたって良い。記事を読んで何らかの感想を持ったら、コメント書いて投稿すればいい。多くの人に読んでもらいたいとか非常に面白かったとかいう記事をどんどんコメント書いて投稿すればいい。自分のコメントが貧弱なブログは、非常に貧相なイメージを与えるかもしれないけど、ブックマークではそんなことはない。コメントがなくたって良いんだから。
自分が面白いと思ったものをシェアする。友達がセレクトした記事を読んでみる。世の中の面白いニュースをセレクトしてくれる人を見つけて、あとを追っかける。わずかな労力で、非常に得られるものが大きいと思う。このセレクションというのはものすごく性格が出るものなので、一ヶ月ぐらい友達とブックマークを見せ合ってたら、かなり相手の価値観が理解できると思う。こいつはこういうとこに反応するのか。いまあいつは、その分野でブームが来てるのか。というのがリアルタイムでわかる。話も早い。
具体的な使い方は、スクリーンショット入りでこのサイトが詳しい。
My Bookshelf - ソーシャルブックマークが便利(Mac編)
http://d.hatena.ne.jp/kany1120/20061115/1163601468
Mac編といっても、Windowsだってたいした変わんない。ウェブアプリなんだから。


大切なのは何ユーザーブックマークしたかじゃない。誰がブックマークしたかだ。いつもブックマークをチェックしている人だったら信頼できるとか、自分の知り合いだったら信頼できるとか、そういうこと。自分は、どちらかといえば情報に少しばかりハングリーの部類なのかもしれないけど、このサイトが面白いとか、この記事すごいとか言う感想は、ネットを使ったひとなら誰もが抱くものだろうと思う。衆愚化が進むって意見もあるかもしれないけど、そんなことはどうでもいい。たくさんの人にブックマークされた記事を見るんじゃなくて、自分の知り合いとか、自分が情報源として信用している人の記事を読めばいい。