下流喰い―消費者金融の実態 | |
須田 慎一郎 おすすめ平均 多くの問題提起がなされている もはや必須本 孫引きの孫引き 消費者金融にノーベル平和賞が貰えるのに、日本は遅れている 大衆迎合作品 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
たつをさんの書評を読んで買った本。
[を] 下流喰い―消費者金融の実態
http://nais.to/~yto/clog/2006-10-05-5.html
なかなか面白かった。けっこう知らないことが出てたので。
人が多重債務者になっていくプロセスというのがよくわかった。
- クレジットカードでキャッシングを使う
- リボ払いとか利率の高いやつで払う(利息の感覚が麻痺する)
- 返済できなくなって、サラ金(無人のとこ)で借りる。
- サラ金を返済したら、もっと借りられますよって営業の電話が来る。
- 満額借りて使い切って、返済できなくて、2件目へ行く
- このあたりから返済のための借金になってくる。
- 無人では貸してくれなくて、対面式のとこでお金を借りる
- サラ金でもっとも審査のゆるいアイフルに行く
- サラ金は、3社借りるとブラックリストに載るらしい
- 携帯の番号だけで営業してる090金融で借りる
- ヤミ金で借りる(借りるときに利息の説明とかないらしい)
- ヤミ金業者で債務者のキャッチボールが始まる
- キャッチボールはババ抜きの要素もあるらしい
- 加速度的に借金が膨らむ
- 債務整理といって、だまされてさらに借金が膨らむ
- 自己破産(でもまだ終わらない)
- 自己破産した人の名簿が流れ、ダイレクトメールや融資の電話がくる
- 勝手に振り込んでくる(カラ貸し)。で、使ってしまう。
- 嫌がらせが続き、どんどんむしりとられる
- 自殺とか売られるとか
怖いな。おさいふケータイとか言って、さらに多重債務者予備軍を増やそうと
いうのだから、ビジネスをやる人たちはさすがである。真似できない。
まあ、借りたものを返すのは、当たり前だと思うよ。
でも、ここまでシステマチックに罠を張らなくてもいいんじゃないか?
他人からよく冷ややかとか冷たいって言われる俺でも
自己破産した人の名簿で営業するのはひどいと思うぞ。
そんなわけで自分はクレジットカードをもたないのである。
ナニワ金融道を全巻読めば、この気持ちはわかるはず。
そもそも収入より支出が多いってのがわからない。
家を買うとかなら、まあ控除とかあるからわかるけど。
見栄とか張らずに他人のことを気にしないで
自分のペースでやれば、支出なんてどんどん減るはず。
大学のときに、支出をどこまで減らせるかって試験的に
やったことがあるし、旅行中はいつもやってる。
自分の最低ラインを知れば計算が成り立つと思うけど
そういうことをやる人ってあまりいないんだろうか。