下流喰い

下流喰い―消費者金融の実態
下流喰い―消費者金融の実態須田 慎一郎

おすすめ平均
stars多くの問題提起がなされている
starsもはや必須本
stars孫引きの孫引き
stars消費者金融にノーベル平和賞が貰えるのに、日本は遅れている
stars大衆迎合作品

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たつをさんの書評を読んで買った本。
[を] 下流喰い―消費者金融の実態
http://nais.to/~yto/clog/2006-10-05-5.html
なかなか面白かった。けっこう知らないことが出てたので。
人が多重債務者になっていくプロセスというのがよくわかった。

  1. クレジットカードでキャッシングを使う
  2. リボ払いとか利率の高いやつで払う(利息の感覚が麻痺する)
  3. 返済できなくなって、サラ金(無人のとこ)で借りる。
  4. サラ金を返済したら、もっと借りられますよって営業の電話が来る。
  5. 満額借りて使い切って、返済できなくて、2件目へ行く
  6. このあたりから返済のための借金になってくる。
  7. 無人では貸してくれなくて、対面式のとこでお金を借りる
  8. サラ金でもっとも審査のゆるいアイフルに行く
  9. サラ金は、3社借りるとブラックリストに載るらしい
  10. 携帯の番号だけで営業してる090金融で借りる
  11. ヤミ金で借りる(借りるときに利息の説明とかないらしい)
  12. ヤミ金業者で債務者のキャッチボールが始まる
  13. キャッチボールはババ抜きの要素もあるらしい
  14. 加速度的に借金が膨らむ
  15. 債務整理といって、だまされてさらに借金が膨らむ
  16. 自己破産(でもまだ終わらない)
  17. 自己破産した人の名簿が流れ、ダイレクトメールや融資の電話がくる
  18. 勝手に振り込んでくる(カラ貸し)。で、使ってしまう。
  19. 嫌がらせが続き、どんどんむしりとられる
  20. 自殺とか売られるとか

怖いな。おさいふケータイとか言って、さらに多重債務者予備軍を増やそうと
いうのだから、ビジネスをやる人たちはさすがである。真似できない。
まあ、借りたものを返すのは、当たり前だと思うよ。
でも、ここまでシステマチックに罠を張らなくてもいいんじゃないか?
他人からよく冷ややかとか冷たいって言われる俺でも
自己破産した人の名簿で営業するのはひどいと思うぞ。


そんなわけで自分はクレジットカードをもたないのである。
ナニワ金融道を全巻読めば、この気持ちはわかるはず。
そもそも収入より支出が多いってのがわからない。
家を買うとかなら、まあ控除とかあるからわかるけど。
見栄とか張らずに他人のことを気にしないで
自分のペースでやれば、支出なんてどんどん減るはず。
大学のときに、支出をどこまで減らせるかって試験的に
やったことがあるし、旅行中はいつもやってる。
自分の最低ラインを知れば計算が成り立つと思うけど
そういうことをやる人ってあまりいないんだろうか。