以前より2ちゃんねる管理人ひろゆき氏の飄々とした態度には
非常に驚かされつつも、素晴らしいなあと尊敬している。
ITmedia Biz.ID:「明日できることは今日やるな」2ちゃんねる管理人・西村博之さん
http://www.itmedia.co.jp/bizid/articles/0607/07/news115.html
【2ch】ニュース速報アワーズ:【話題】ひろゆきキター!!2ちゃんねる管理人・西村博之氏が早大で講演会「裁判にはひまだったら行く」
http://blog.livedoor.jp/news2chplus/archives/50241470.html
自然体でマイペースだけど、地に足着いてる現実主義者。
「悲観的」で「身も蓋もない」ひろゆき氏の本がかなり面白かった。
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開始してすぐ、「まずは結論」って書いてて笑える。
2ちゃんねるなんてどうでもいい方も多いかと思いますが、この本を読み終えたとき、結果的に、インターネットの本質を知ることになるかもしれません
大げさじゃなくて、本当にそう思う。ネットに興味あるけどいまいちわかんない人が
とりあえず読んだ方が良い本。他の入門書とかは知らないけど、たぶんこれの方がいい。
グーグルは、イメージ戦略がうまいという点では、かなり優秀な企業です。言い過ぎかもしれないですが、グーグルはホワイトバンドみたいなものかもしれませんね。
知らないものに名前をつけて、価値のあるものにしてしまおうとするのは、企業側がそれで儲かるから。わからない人が騙されてお金を取られるというのは、象牙の印鑑から羽毛の布団まで、昔からあることです。
インターネットに未来的な何かがあるということ自体が、既に誤解なのです。インターネットの未来は明るいと言っているのは、おそらくバブル世代だけではないかと感じてしまうのは、僕だけなのでしょうか?
淡々とこんな感じで書いていて、非常に好感が持てる。
よくわかんないけどネットで起業とか言ってる人に言っても聞かないとは思うが。
セカンドライフでは一つの空間(1SIM)にユーザーが約50人しか入れないという制限がある。これだけマスメディアがセカンドライフを報じているのにもかかわらず、なぜか、この事実にあまり触れません。
以前、セカンドライフ内で、U2がライブを行ったのですが、やはり50人ずつの入れ替え制。新車の広告を出したとしても、頑張っても約50人しか見られない状態なのです。
これは知らなかった。なんかむなしいなあ。
佐々木俊尚という人は、ジャーナリストだからか知らないけど、
ありきたりのことしか言わないという印象があって個人的に
あまり好きではない。だから対談を全然期待していなかったが、意外と面白かった。
- (佐々木)そういったファシズムにも似たものが出現した状況の中で、それを止める能力があるのかどうかということになる。
- (ひろゆき)それは新聞があったときでも止められなかったことを考えると、たとえ公共性があったとしても無駄なんじゃないですか?
- (佐々木)これまた、身も蓋もない。西村さんのおっしゃることは、確かに間違ってないんですけど、戦後60年間も頑張ってきたんだから、そこですべてを無にして、公共性がなくてもいいと言い切ってしまうのは、寂しい気がしませんか?
- (ひろゆき)公共性というのは、結局みんなが正しいと思うものじゃないですか。法律で規定されていないけれど、みんなが正しいと思うものが公共だとすると、みんなが間違ってるときというのは、やっぱり誰も止められないわけじゃないですか。
対談って違うタイプの人が話すから面白いんだな。
処理できない量の訴訟を起こしてしまえば、自動的に賠償金が認められてしまうというルールなのです。変なルールだとは思うのですが、そういったルールがある以上、従うしかないわけです。
そして変なルールだと思うものの中に、「賠償金に関しては支払わなくても刑事罰が発生することはない」というものがあります。
変なルールだとは思うものの、僕はルールの上で決まった結果に対して、ルールの上で認められた行為をしているわけです。
ひろゆきロジック。合理的だし、別に間違ってるわけじゃない。
テレビやポータルサイトは、大勢が一つの物語を共有するという共有幻想のためには都合がいい道具なのですが、インターネットの基本は、大勢が一つの物語を共有するという世界ではないような気がするのです。
この2つがかかわり合うと、事件への影響力を過大にしてしまう現象が起こる、そのことをもっと認識すべきだと思うのですが・・・。
最初は、裁判にも行っていたのですが、あるとき寝過ごして行かなくても、何も変わらないってことに気づいてしまいました。
やっぱり本質的なところをきっちりとらえている人だと思う。
雑音に惑わされず、自分の価値観にしたがっている。
それでいて力が抜けている。肩に力が入ってる限り二流とでも言いたげな雰囲気。
いや言わないか。一流とか二流とかそんなのどうでもいいって感じ。自然だ。
結局、完璧なヒエラルキー構造が作れない以上は、ヒエラルキー構造が崩れたとき、人は新たなヒエラルキーを探してしまう。その新たなヒエラルキーをつくり出すための場所が必要になってきてしまう。
2ちゃんねるは、全員が匿名言論でものを言い、ヒエラルキー構造が作られない完全フラットな場所なのです。
この匿名のフラットさが大事。なんでも実名がいいっていう人は
もうちょっと実名のバイアスとかヒエラルキーを考えた方がいい。
そういえば2ちゃんねるについて2回ほどブログに書いたな。
Lazy Suits - 第4回 2ちゃんねるってすごい
http://d.hatena.ne.jp/pho/20061204/1165247442
Lazy Suits - 2chとWeb2.0
http://d.hatena.ne.jp/pho/20061205/1165329328
少しくらいは参考になるかもしれない。
あと小飼弾氏との対談。もう面白くて、
どこを紹介したらいいんだよって思って今探してる。
まずしょっぱなの偉そうな写真が笑える。態度でかいな。
- (ひろゆき)「俺はここにいる」という欲を出さない人って、自分の周りに価値観を持たないで、どうでもよいと考えている人のことですよね。爆弾を持っていたら、爆発させてもさせなくても、どちらでもいい人。
- (小飼)そう。そういう人は、コントロール不能です。
- (小)僕は、世界は平和であってほしいと考える人ですけど、逆にどうすれば平和が壊れるのかということも考えています。いっぱい思いつきますよ。
- (ひ)平和も考えれば、今の平和を崩す方法も考える。その選択肢を見ているのが楽しいと感じる人だ。
- (小)楽しいというか、考えるのを止められないんです。
- (ひ)それ、わかります。僕も、昔友達とどうやったら完全犯罪をできるかと考えたんですけど、意外とできてしまいそうだという結論になり、考えるのを止めたんです。あまり考えない方がいいんじゃないかって。
- (小)最終的に怖い考えになってしまいますよ。
- (ひ)僕の場合、モラル抜きに、まずどういう選択肢があって、その選択肢にどんな未来があるのかを考えてから、行動に移すんです。普通の人はモラルとかがあるから、僕のような考えをおかしいと言うじゃないですか。僕たちは、モラルを持った普通の人の考えにならないという意味では似ているのかもしれませんね。
この辺りがキーになってくるのかなと思った。
物事を自由に考えられるかどうか。雑音による偏見もなく、
頭の中で勝手に作り上げたモラルなんてものも置いといて
制約のない中で可能な限り選択肢をみていくということ。
世の中が変化して、固定された価値観も過去のものになると
過去にとらわれず、自由に物事を考える人が、もっとも気楽に
好きなことを楽しみながら生活していけそうな気がする。
それに必要なものは特になくて、そもそも何かが必要と感じるのが
間違っていて、義務感ではなく自然にやりたいことをやって、
無理をしないで力を抜くということなんだろう。
自分はちゃんと力を抜いているかなあと考えてしまう。
以前よりはよい傾向だけど、まだまだかな。