「ウェブ時代をゆく」講演会&サイン会

オアゾの丸善でこの本を買ったら、

ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書 687)
ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書 687)梅田 望夫

おすすめ平均
stars次なる提示
stars坂本竜馬
stars言霊ってあるんだと実感
starsThe only way to do great work is to love what you do.
stars「個」の可能性と「個」への信頼

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

まだ整理券をもらえたので、行ってきた。非常に楽しかった。
梅田さんの話を聞くのは、去年の三月のシリコンバレーツアー以来。
細かい内容については、既にレポートが上がってる模様。
B3 Annex: 「ウェブ時代をゆく」発刊記念 梅田望夫氏講演会&サイン会
http://toshio.typepad.com/b3_annex/2007/11/post.html
リアルの世界に生きる人は、ウェブ時代をどう生きたらいいのか--梅田望夫氏講演:前編:コラム - CNET Japan
http://japan.cnet.com/column/pers/story/0,2000055923,20361203,00.htm
では、自分が感じたことベースで書いていくことにする。

日本の出版をめぐる文化がすごく好きなんですよね。編集者や書店で本を売る人など、きわめて良質な人が、本に対する敬意をもちながら日々生活している。そういう文化がとても好き。

良いとか悪いじゃなくて、「好き」と表現してくれたのがなんかうれしかった。
自分が丁寧に本のレビューするのも、本が好きだからかな。

だから、2008年3月までは一所懸命に本に関わることを一番優先しようと思ってた。

期限付きで優先順位付けするのは興味深い。参考にする。

ウェブ進化論」は頭で読む人にもOKなんだけど、「ウェブ時代をゆく」は物足りないと思う。ただ、心で読む人には届くものがあるんじゃないかと思っています。

心で読むといえば、ウェブ進化論ではなく「シリコンバレーは私をどう変えたか」
の続編という方が適切かもしれない。売れにくいかもしれないけど。
4年くらい前に読んで、10回くらい読んでやる気を充電させてもらった本だから。
当時から今に至るまで、梅田さんをロールモデルの1人としている。

  • とりあえず積極的に動けばいろいろと楽しいことが起きる

というのが、自分にとって最大の収穫かもしれない。

http://d.hatena.ne.jp/pho/20060710/1152542334

最近この感覚が失われているみたい。取り戻そう。

実は、この本にもロールモデルがあります。僕は本を書くときにはロールモデルを作ります。

これには驚いた。人生だけじゃないんだな。柔軟に物事を考えて行く必要がありそう。

1個の尺度で何やったか、たとえば羽生さんやイチローのようなすごい人と比べてどうか、って判断されちゃうと、頭抱えて逃げ出すしかない。だけど、逃げ出すほどくだらない人生かっていうとそうでもない。

漠然と、もっと自信を持っていいんだなあと感じた。
26年生きてきて、別にこれと言って自信を持ってできることなんてないし
すごい実績を積んできたわけでもないから、逃げ出すしかないけど、
それなりに頑張ったり、工夫したりして、自分なりにできることは
やってきたつもりだから、そんなにくだらない人生ではないと思う。
もっと自信を持っていこうと思った。

友人の寿司屋の大将がこのブログの読者なのだが、彼が僕にあるときこう言った。
「梅田さんってさあ、何かこう、決めるのが好きだよね。なんだかすぐ何かを決めようとするよねえ」
どきっとしたが、寿司屋の大将の観察は本質をついている。

http://d.hatena.ne.jp/umedamochio/20070621/p1

梅田さんは行動ありきというか、極端に言えば、行動しないと意味がない
というスタンスの人で、行動するには決めないといけないから
そういうふうに割り切るというか決めるようになったんじゃないのかな
と何となく思った。今の自分がなんとなくそんな感じなので。

僕はあるとき解脱したんですよ(笑)。それで本が売れた。読者にはニオイが分かるんですよね。この人はよこしまな心がないというのが届くんです。

これは面白かった。金のにおいがぷんぷんってこと。
解脱して小銭を求めなくなったかもしれないけど、
人の心、人の気持ちというもっと貴重なものを集め始めてるから
もっとどん欲でしたたかだな、とは思う。
この点については、本の紹介のときに書くつもり。

でも、皆さんが何かをやめないとこの本を読んだことにはなりません。大事なことを捨てないと、新しいことはできない。

最近いろいろ捨て過ぎて、何もなくなってしまいそうなので、勘弁してください。
シンプルにしすぎると殺風景になると学んだ今日この頃。
それから質疑応答が非常に興味深かった。

  • 直感を信じないということは誰かのリコメンドを得るということで、それはみんな同じになっちゃうということ。コモディティ化する。
  • ミスならいいけど、本当にロジックが完全に狂うような間違いの指摘があると一番つらい。
  • つまり丁寧に生きるということなんです。
  • 能力を磨くことは大事です。でも、個性とか強みと呼ばれるものに関しては、自分が思っている以上に世間に優秀な人は多いんです。

正直言って、一番耳が痛かったのはこの話。反省中。
強み、専門性を意識して、丁寧さが欠けていた気がするから。
人間として信用されるかどうかという、根本的なところである。

  • 僕はそういう設問はあまり好きじゃありません。
  • やりたいんならいくらでもやれる方法はあります。
  • 前提が間違っている。
  • 心から知りたいなら僕に聞くのは間違いで、Googleに訊いてください。
  • いくつか優先順位が高いと決めたもの以外には語る資格がないんです。

今年の三月に行った渡辺千賀さんの講演会を思い出した。
質問をばっさり切り捨てるところがそっくり。
Time is moneyというより、Time is preciousという気がした。
読者と著書について語り合う貴重な時間を、
関係のない質問で奪わないで欲しい、ということか。
非常に良いと思う。かくありたいものである。
あと、自分のブログも、語る資格について考えた方が良さそうだ。


質疑応答の後は、サイン会。握手してもらった。
自分のことを覚えていてもらえてて、けっこううれしかった。
でもずっとロールモデルにしている人を目の前にすると
どうしても緊張してしまう。去年の三月もそうだったな。
自信を持って何かを報告しに行ける日が来ればいいと思う。
自分が好きなことに没頭して、積極的に行動しよう。


今回最大の収穫は、このテクニック。

  • 困ったときは本棚に向かう

早速使わせていただきます。