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印象に残ったyomoyomoさんの記事

面識はないが、2005年頃からyomoyomoさんの書く文章や翻訳にはとても影響されてきた。yomoyomoさんの文章がなければ、自分のインターネット体験はもっとつまらないものになっていたと言っても過言ではない。残念ではあるが良い機会なので、印象に残った記事を紹介することにする。

この技術者は、スキルがあり、情熱のあるギークである。おじいさんが彼に鉱石ラジオチューナーの作り方を教えることで、彼はエンジニアの道に進んだ。でも、彼は自分の孫娘の傍らに座り、彼女にデジタルテレビのチューナーをハックする方法を教えることはできないのだ。

『我々はテクノロジーを消費するだけの存在ではなく、テクノロジーを想像する人間、「Maker」にもなれる』から始まるMake日本語版vol.1が出たときのワクワクした気持ちはなんとも言い表すことができない。それがやがて世界的なmaker movementとなり、自分が深圳や成都のメイカーフェアにわざわざ行ったり、シンガポールのメイカーフェアに自ら出展することになるとは当時全く想像できなかった。そのきっかけになったのがこの日本語版なのは間違いない。

実は高浪氏は自身のブログで、長崎で音楽の匂いのする店としてこの店を真っ先に紹介しているのだが(あえてリンクしない)、それはともかく高浪氏の長崎の音楽探究から、今年『龍馬のハナ唄』というアルバムが生まれた。退屈なローカル性や臭い伝統主義を押し出すものではなく、「幕末のラウンジミュージック」という副題がぴったりな和洋混合はさすが元ピチカートというべきか。

Pizzicato Fiveの中でもとりわけBossa Nova 2001が好きだった私にとって、この記事の存在はとてもありがたかった。Me, Japanese Boyがこんな形で再び世に出ることが衝撃だったし、とても嬉しくもあった。当然のことながらその後出たインタビュー記事も楽しませてもらったし、playtime rockのアルバムも一時帰国の際にまとめ買いした。そんなわけで、この界隈のアップデートはとても貴重だった。

そして、彼にはこれからできる仕事がまだまだいっぱいあったはずなのだ。彼のコードで世界が変わるはずだったのだ。そうした力のある人がどれだけいるだろう。彼はそうした紛れもなくハッカーでありながら、テクノリバタリアンと一線を画す人間性への信頼を持ち合わせた人だった。

情報共有の未来でも度々取り上げられていたが、この網羅的な記事によってAaron Swartzという人物をより深く理解し、惜しい人を亡くしたと再認識するに至った。

今年がモンティ・パイソン結成40周年なのは以前お伝えしたが、それを記念した楽しそうなイベントが来月開催される。

「空飛ぶBBC帝国」とのことで、パイソンズの仕事を中心に、『リトル・ブリテン』や『マイティ・ブーシュ』といった近年の傑作コメディも紹介されるようだ。

進行役がモンティ・パイソンの著書、訳書で知られる須田康成、ゲストが松尾貴史宮沢章夫とのことで文句なしの方々である。

私がモンティ・パイソンにはまるきっかけとなったのは間違い無くこの結成40周年イベントである。この記事だけでなく、yomoyomoさんは度々モンティ・パイソン愛に溢れた記事を書いていたので、いつも楽しみに読んでいた。

これを読んで思い出したのだが、Wired Vision で何か一つのテーマで書く場合、(自分のブログの文章や翻訳も含め)そのトピックに関して一通りの情報を網羅できるようリンクを入れることを心がけたものである。ウェブ連載でそれを力を込めてやっている人って未だ少ないと思うのですよ。

 私の感想文に対するコメントなのだが、リンクによりトピックに関する理解を深めながら本を読むという体験は素晴らしかった。昔から参考文献とはそうやって使うものなのはわかるが、リンクで手軽にそれができてしまうのが今更ながらインターネット的で良い。とてもwikiっぽくてそういえばyomoyomoさんはWiki Wayの訳者だったと思った次第である。

今こうして10年近く前の記事を含めてざっくり見返すことができたのは、私が10年以上はてなブックマークを使っているからというのもあるが、文章として残っているからなのが大きい。色々な情報伝達手段はあれども、文章というのはアーカイブという観点からみて依然として強力なツールに違いない。今こうしてまとめているのも、書いて残すことの大事さを強く意識しているからかもしれない。

多くの引き出しからの情報を参照し、バランスの良さを維持しながら引き込まれるような語り口で何かを紹介するyomoyomoさんのような存在はとても貴重なので、全然役割を終えていないし、今後も細々とでも続けて欲しいと思ったが、そんなことを言うまでもなくtwitterでこれまで通りのyomoyomo節が見られてなんか安心した。