ビジネス的視点とエンジニア的視点

海辺のカフカを読む。下巻が残り100ページくらい。
関係ないけど巷説百物語は家の本棚にあった。


さて本題。
今日とあるメーカーの研究所にいってきた。
都心から電車で30分程度。わりと便利な立地である。
駅から歩いてすぐ森があり、間をぬけると研究所だった。
いかにも『研究所』という感じ。(大体どこかわかると思う)
うちの大学の電気電子系でこの研究所メインの見学をするのは
聞くところによると私ともうひとりだけらしい。


今日けっこう失礼な質問をしたのかもしれない。
フラッシュメモリをつくっている人に対して
「1Gbit,4G,8G,16G・・・ってきりがなくないですか?」と聞くと
(私の意図と違うが)「大体32Gbitくらいまである程度できそうだけど
そこから先は大変そう」みたいな答えが帰ってきた。
ちょっと聞き方が悪かったみたいなので変えてみた。
「容量を大きくしていくのはわかりますが、
その使い道を考えるのは別の事業部ということですか?」
ときいてみると、ちょっと考えて
「でも、できたら使うんじゃないですか?」
といわれてしまった。それも一理あると思う。


メーカーというか研究に対して自分が抱いていた
違和感みたいなのが、この返答をきっかけにわかった気がする。
人間は大きく二つに分けられると思う。
何でも二つに分けたがる人間とそうではない人間
じゃなくて基本的に
ビジネスベースの人間とエンジニアベースの人間
ビジネスベースの人は何か面白いことがあったらいろいろ考えて
技術的なところにぶつかると「いつか誰かがつくるんじゃないの」
エンジニアベースの人は何か自分が興味を持ったことをいろいろ
つくりはじめてニーズがあるか聞かれると「誰かつかうんじゃないの」
単純に考えてビジネス側で「これつくってよ」といって
エンジニア側が「つくったよ」という時代は過去にあったかも
しれないけど、今はスピードが速すぎてそれでは間に合わないようだ。


用途がわからなくても性能向上というだけでがんばれる人は
すごいと思うが、私にはできそうもない。
メモリの容量が大きくなって動画を持ち歩けるようになった
といっても、だから何なの?そんなにうれしい?
という疑問が発生してしまう自分はきっとエンジニアではないと思う。
装置が小さくなりました。で、何?どうでもよくない?
なんか新しいビジネスモデルみたいなのを提示してくれないと困る。
世の中をドラスティックに変えそうな楽しそうなものがないと
全然やる気がでてこない。困ったものである。
それっぽいテーマはこの会社に1つあった。
あさってもその関連で見学する予定。