アディダスVSプーマ もうひとつの代理戦争

アディダスVSプーマ もうひとつの代理戦争
アディダスVSプーマ もうひとつの代理戦争バーバラ・スミット 宮本 俊夫

おすすめ平均
starsスポーツを見る目が変わる本
starsビジネスケースとして秀逸
starsオビに惹かれて購入すると後悔・・・するかも
starsもしも仲違いしていなかったら
stars世界をまたにかけた壮大な兄弟げんかは引き分けに終わったんだろうな…たぶん

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これはかなり面白かった。途中でも何人かに勧めてしまったくらい。
たしかネタフルで見つけて、気になって買った本。
ストーリーとして面白いし、スポーツブランドの歴史がわかる。


バイエルンの製靴工場、ダスラー兄弟商会の
アドルフ・ダスラーとルドルフ・ダスラー。
スパイクシューズを考案したらしい。
側面にレザーのストライプが二本走る黒のダスラー・スパイク。
ナチスとか戦争とかで仲違いしたこの兄弟は川を挟んで
会社を設立したそうだ。
ルドルフダスラー→ルディ→ルーダ→プーマ
アドルフダスラー→アディダスラー→アディダス
アドルフは靴職人で技術に定評があり
ルドルフは営業、販売に定評があったそうだ。


アドルフの息子のホルスト・ダスラーが
スパイクを無料で配付したり、スポーツマーケティングの会社を
立ち上げたりして、アディダスを世界一のスポーツメーカーに
するプロセスがかなりすさまじい。
アメリカのバスケットシューズの変遷も興味深い。
もともとコンバースが大半を占めていたが
アディダスが入ってきて、シェアを拡大。
マイケル・ジョーダンもアディダスの大ファンだったそうだ。
ナイキが巨額のスポンサー料と、名前を冠した靴をつくるとか
そういう話で契約して、またシェア争いが大きく変わった。


ルコックスポルティフとかデサントとかアシックスとか
リーボック、ミズノなどいろいろなメーカーが
買収や販売提携で絡み合ってて非常に興味深い。
IOCとかFIFAとかスポーツ選手とかもどんどん出てきて
こういうことだったのか、と思う瞬間が何度もあった。
非常に楽しめる一冊である。