文庫版 陰摩羅鬼の瑕 | |
京極 夏彦 おすすめ平均 何か、物足りない。。。。 学徒・京極夏彦 文庫版を買ってしまいました。 意欲作 加筆に期待です Amazonで詳しく見る by G-Tools |
借りて読んだ。1200ページ。先日の出張の新幹線往復でずっと読んでたけど
読み終わらなかった。期待が大きすぎたのか他の作品と比べるといまいち。
面白いんだけど要求が高すぎたのかもしれない。
前半で犯人と動機の半分(この作品ではあまり適切じゃない表現かも)を
ばらしているような感じなので、そのあたりの驚きがあまりなかった。
でも林羅山の話は非常に面白かったし、榎木津ワールドは相変わらずいい。
「仰ることがいちいち一味違います。矢張り、お育ちが違うということなのですかなあ」
僕が偉いだけですと榎木津は応えた。
「何でも買えて嬉しいというのは、要するに物が手に入れられるから嬉しいということでしょうに。お金だけあっても嬉しくない!つまりお金はなくなった時にこそ喜びが生まれるものなのです。それに仮令なくなってしまってもお金は働くか盗むか貰うかすれば元通りになる。しかし物はそうは行かない。同じ物は天下に二つと無いッ!」
つまり物の方が偉いのですと榎木津は勝ち誇ったように云った。
「願いが叶うか叶わないかは祈った者の努力次第なのです!神様は願いを叶えてくれるのではなく、願いを聞いてくれるのです。何と有り難い!」
こういうの大好き。榎木津語録って誰かつくってそうだな。
ちょっと調べてみるか。