どう終わらせるのか

何か問題が発生したとき、解決する方法はわりとシンプルだ。問題を切り分けて、一つ一つ淡々と対処するだけである。敵を分断して、各個撃破せよ、というやつである。そしてこれはきっと感染症対策にも当てはまるのだろう。

インドでは全国的にロックダウンしたというのもあるが、飛行機も鉄道もバスも止まり、州の境界が封鎖された。これはまさに敵を分断したと呼んでいいと思う。ちなみにインドの国土面積は日本の89倍あり、28の州と9の連邦直轄領に別れており、これらが現在分断され、各州の感染者数を回復者数などが日々公開されている。

あとは州ごとに包囲殲滅・各個撃破すればいい。早々に鎖国?をした州もいくつかあって、感染者がゼロのところが10くらいある。そもそもインドの感染者のうちの3分の1はムンバイのあるマハラシュトラ州なので、インドがどうのこうのと全部ひとくくりにするのは何もわかってないと自分で言っているようなものである。本気で止めるには、分断して包囲網を徐々に狭めて、殲滅するしかないだろう。

ここで問題となるのは包囲網が突破されることである。敵は失業した出稼ぎ労働者となって紡錘陣形を取り、守りが薄いところから包囲網を突破しようとしてくる。包囲網を突破されて背後に回られたら、これまでの努力が水の泡だ。包囲網が突破されたと見せかけて、スクリーニングにかけていくのか、そのあたりはミラクル・ヤンならぬ、ミラクル・モディの手腕に期待するしかなさそうだ。

そんなしょーもないことを考えているうちに、インドの全国的なロックダウンが解除される53日が近づいてきた。これだけ州ごとにばらつきが出てくると全国的にロックダウンする必要もないだろうから、州間の移動は制限しながら、あとは州ごとの状況の応じて対処していくのだろうと思う。そして運良く包囲殲滅戦に対処できたら、国境の方をどうするかという話になるのだろう。せっかく国内で制圧できても海外から持ち込まれたら元も子もないので、2週間隔離は当然として、感染者が依然として出ている国から人を受け入れたくないだろう。そんな状況が何年続くのかなとおもったとき、どう終わらせるのかが気になった。きっと終わらないけれども、どうにか終わったことにしないと経済的に終わってしまうのだから。

2018年3月20日ELECROW, JENESIS, 汕頭

この日は汕頭に泊まるのでチェックアウトし、部屋を確保しているメンバーの方のところで荷物を預かっていただいた。そして西の果てのElecrowに向かった。空港の少し手前なのでわりと延々と地下鉄に乗っていくことになる。工業団地の中の出荷に使われそうなエレベーターで上まで行くとそのオフィスがあった。

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日本からの見学は大歓迎といった感じでとても熱心に会社を案内してくれた。前の日の工場と比べるとこじんまりとしているが、手際よく製品が出来上がっていく。どちらかというと更に小ロットのプロトタイピングといったところだろうか。ワンフロアにまとまっているので、会社内の各部門間の連携が取りやすそうである。在庫がある人にはオンラインで購入したものがその場で手渡されていた。Tシャツをいただき、記念撮影をして次の目的地へ向かった。

いつもお世話になっているジェネシス。この裏ツアー(n回茂ツアー)の参加者の多くはリピーターであり、自分も3度目の訪問であるが、いつも何か新しい面白い話が聞けるので、深圳のエコシステムを活用しながら深圳とともに進化を続ける会社であるなあと感じる。

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まず外に看板ができていた。とても残念なことにせっかくの看板が木に隠れていて、訪問難易度は相変わらずやや高め。今回はまず工員さんたちの食事を体験させていただいた。

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ハードウェアハッカーという本でバニーファンが自分のプロダクト(チャンビー)を量産する工場のラインに入ったり工員の食事を体験する場面が出てくるのだが、それを疑似体験できてその時点で既にワクワクする。さっぱりした味付けで健康のバランスに配慮した感じでしかも美味しい。単に食事ではあるが、会社が従業員にどう接しているかがなんとなく伝わってくるのが面白い。

食事の後でもまだラインが動いていたので、会社説明の前に工場を見学させていただいた。番頭さんのような人が工員さんの働き具合に応じてロードバランシングや割り当て仕事の最適化を行っているという知識を得てから見学するとこれまでよりも少し理解が深まったように思う。あと箱詰めが終わってここからエレベーターで下まで降りて出荷されていくのかとこれまでと少しずつ違った面を見られて良かった。

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そして藤岡さんの会社説明。やはりなんといっても日本から中国の工場に続々とインターンに行っているのが面白い。今年はわりと時間があるので自分もという気分になる。それから謎の部品の特性調査をして代替品を探す話で盛り上がった。このエコシステムに自分はどんな形で関わっていこうかという気分にさせられる。ともかくいつも歓迎していただき感謝しかない。

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その後汕頭組は深圳北駅から高速鉄道で潮汕駅へ。そして車二台に分かれて約1時間移動し、ホテルに向かった。didiを使えたけど、中国語がわからないと勧誘の白タクとdidiドライバーが区別困難だった。ホテルのまわりを少し歩いたが、深圳とは違って全然自転車が転がってないし、ディープなローカル感を出している店が多い。そして、宿も食事も深圳の半額くらいではないかと思う。牛肉鍋美味しかった。

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2018年3月19日東莞の工場へ

朝再び福田駅に行って追加の切符をピックアップし、電気街に戻って来たらちょうど第8回ニコ技深圳観察会の参加者が集合していた。

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自分含め数名の過去回参加者が謎の見送り組となってバスを見送った。この一年でずいぶんと知り合いが増えた。オンラインでゆるくつながって、こういうイベントで時々会うみたいなことができて、とても便利な時代になったものである。

それから再び電気街ツアー。360度カメラを内蔵したスマホの実物を見た。あとはピンポイントでリピートする感じ。ここで確認できたので、今回まわった店は自分一人でもいける。そして深圳駅に向かった。軽く昼ごはんを済ませて東莞の工場へ。雨だったが車で駅まで迎えに来ていただいた。

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おそらくフォックスコンみたいな超巨大なところと比べると小さいが、表面実装からパッケージまでを大量に捌けそうなこの工場はそれ自体決して小さくない。検査も一つ一つしっかりしていて、プロダクトに入っている部品に応じて適切に行なっている印象を受けた。

一緒に行ったメンバーが持ち込んだプロトタイプ/サンプルに対しても興味津々で非常に積極的だった。そんな場に同席させていただくことができて非常にありがたかった。

帰りは予約していた電車には乗れなかったが、なんの問題もなくその後の電車に乗れた。そういうシステムなのか現場の裁量なのかよくわからない。

夜の白石洲飲み会で荷物を渡すミッションがあったので一旦宿に戻り、DJIショップで追いTelloして、その後タクシーで白石洲に向かった。朝のバスに乗って行ったツアーの人たちも現地に住んでいる人たちも集まった大きな飲み会である。

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というわけで4日連続でこの店に行ったことになる。

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ホテルに戻ったら午前2時だったと記憶している。何話したかもう覚えてないけど楽しかった(典型的な酔っ払いだな)

2018年3月18日安室奈美恵巡回告別独唱会 in 深圳湾体育中心

この日は電気街ツアー組とは別行動。のんびり起きて高鉄の福田駅で事前にTripアプリで予約していた切符をピックアップ。このアプリが良くできていて、駅員に見せる用の端的にまとまった中国語ページを生成してくれる。全然混雑してなくてあっさり切符をゲット。

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電気街に戻って来て、何しようかな、急にSIMカード使えなくなったら困るから現地SIM契約しようかな、ということで契約した。2015年に初めて中国・深圳に来たときは、電気街のメイソウすぐ横で少年からクリアファイルに入った電話番号リストを見せられてプリペイドSIMを買い、その後成都行ったときは空港でプリペイドSIMを買ったが、今回は月額料金が設定されたSIMである。

国見電機のChina unicomに行ったら、別の小さい店でSIMカードを買って来たらアクティベートしてやると言われた。そして、何を間違ったかChina mobileに入ってしまい、月額8元で維持できるならここでいいかとそのまま契約した。使わないときはその8元のみ、使うときは6元足して14元だとか。たくさん使うともっとかかるかも。ちなみにこれは広東省限定なので、湖南省に行くと別の通信料が発生した。とりあえず100元入れてもらった。あとはWeChat から入金できるそうだ。

昼になり、シンガポール組と合流して、たまたま知った金皇廷というレストランへ。結婚式などに使われそうなほど想像以上に豪華だったし美味しかったがお手頃なお値段。

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電気街や工場とは違った深圳ということで、おしゃれスポットOCT Loftを案内した。恋物百貨商店の場所を完全に忘れていたが、現地を歩いているうちに思い出したので案内できた。蚤の市も楽しめた。

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その後小米ショップに行き、それからコンサート会場である深圳湾体育中心に向かった。時間的にギリギリだったのでタクシーにしたが、会場が思ったより巨大だったのでそれで良かった。

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さてこのコンサート、中国語だと巡回告別独唱会となっていて日本語感覚だと意味はわかるけど不思議な感じである。ポンキッキーズの頃から存在を知っていたのであれが25年前かと思うと時の流れを感じた。CDとか買ってなくても当時いくらでも曲を耳にする機会があったので、古い曲はとても懐かしく感じる。そして新しい曲は全然聞いたことがない。ワンピースって漫画で読んだことあるけど映像見たことなかったのでこんな声なのかと思ったり、なんか大量にダンサーいるなと思ったり。入り口でキングブレードもどきを渡されて、入ってすぐ没収されてあれはなんだったんだろう。ともかく3時間全然退屈せずとても楽しめた。

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終了後タクシーで白石洲へ。3日連続であるが、今回のシンガポール勢は無類のビール好きなので連れて行って反応を見るのが楽しみだった。

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黙々と飲んでいたので良い店を紹介できたと満足した。時間が遅かったので食べ物屋がわりと閉まっていたが、ビール屋の向かいが開いていたのでいろいろ注文。

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串焼きも牡蠣も美味しかった。牡蠣にはスタウト。

2018年3月17日電気街

朝から電気街。LEDをリールで3000個買う人やarduino uno互換機を40個買う人と一緒に回る電気街ツアーはとても楽しい。電源(ファンクションジェネレータ?)を買ってる人もいた。自分は550℃まで測れる温度測定器を買った。

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MJの店、Jayの店、LED帽子、LEDコントローラ、CO2センサなどなどこの分野の解像度が高い人には楽しめる場所がたくさんある。やはり深圳はハードウェアの街だとこのディープな空間にいて感じた。この後も何度か行って確認したので、次は一通り案内できるくらい電気街を理解できたように思う。場所が変わっていなければ。

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西安麺の店で怪しげな酒っぽいものを注文したが、あれだけ飲んでも全然酔わなかったのできっとあれは酒じゃないのだろう。

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その後、DJIの旗艦店にみんなで行った。Telloの展示品があって買えるのかなと思って周りを見渡すと既に爆買いしていたので自分も乗っかった。結局全部で10台くらい売れたんじゃないかと思う。

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ここで離脱してシンガポール組に合流。ローミングSIMの不具合のようで香港空港以来連絡が途切れていたが、チェックインしたホテルからWeChat宛にメッセージが来ていたので合流できた。壁を超えられないときのために事前にWeChatという連絡手段が確保されていたのが役に立った。ちなみにこのローミングSIMの問題は何度か物理的に抜き差しして翌日使えるようになったそうだ。接触不良なんだろうな。

ともかく白石洲でビールを飲むことにした。途中の屋台で餃子と焼きそばを買い込んでいつものビール屋へ。

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Pecoオートミールスタウト美味しい。

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didiで帰っても良かったが終電に間に合ったので終電前の電車でホテルに戻った。

2018年3月16日いつもの深圳

次はいつ深圳に行けるかわからないけど、次に行ったときに白石洲はないのだなと思うと少しさびしい気持ちになった。

(以下2018325日のFacebookより転載。写真を追加)

深圳には何度も行っているし、電気街も行っているけれども、もっと詳しい人がマニアックな案内をしてくれるということで香港往復航空券を買った。結論から言えばその主催者は来れなかったが、詳細な情報を大量にWeChatで共有していただいたので非常に楽しめた。仕事があるから早く帰らなきゃなんてことは今は特にないので、10日くらい滞在することにした。

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早朝シンガポールを出発し、香港に入国後念願のe道を取得。12ヶ月間で4回目の香港入国で達成。

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いつものようにskylimoで深圳へ。去年100ドルだったのに140ドルかかった。いつものように華強路のホテルにチェックイン。某コンサートのチケットを買っておいて欲しいと頼まれたので、老街と国貿の間のdamaiチケットオフィスに行く。英語全然通じなかったので、translatorアプリを駆使して4枚購入。

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小米ショップで自撮り棒とケーブルを買い白石洲へ。一駅だからmobikeで行けるんじゃねって思ったのだが、全然道がなくて大きく遠回りすることになった。このルートは全然お勧めできない。bionic brewでビールクラスが19時からありなんとか間に合った。

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輸入して古くなったビールを飲むくらいなら自分で作ってしまえと会社を作った話や様々なビールのテイスティングなど非常に楽しめた。

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怪しげな白酒の店でペットボトルの酒を買えて満足。なんとか終電に間に合った。

2018年2月新潟

日本に来て東京にいるだけではつまらないので、どっか行きたいなと思っていて、近場でスキーができて日本酒が飲めるところとして福島と新潟が候補に挙がって、自分の中で僅差で新潟に軍配が上がった。結局スキーはしなかったのだが。

新潟県で見ていくうちに、村上市という山形県との県境にほど近い場所が目に留まった。妙に観光地としての情報発信に力が入っているのである。〆張鶴や村上牛の他、鮭にもやたらと力が入っている。これはちょっと見てみたいと思ってここに行くことにした。

あとコインを入れて日本酒を試飲できるぽんしゅ館なるものがあると知り、新潟駅越後湯沢駅のどちらかにも行くことにした。

それから新潟観光について検索しているうちに瓢湖なる白鳥が集まる湖が気になった。ちょっと不便なのでどうしようかなと思っていたが、あのスワンレイクビールがこの湖にちなんだものと知ったので行く気が出てきた。

自分が旅に出るには、この程度の理由で十分なのである。

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というのが旅のきっかけなのだろう。20182月28日のFacebookにこのような記載があった。無論、今はインドにいて新潟にいるわけではない。

Maxとき2階建てで新潟へ行き、新潟駅前の酒蔵である今代司を見学した。

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酒蔵によって見学に対するスタンスはぜんぜん違うのだが、ここはとてもウェルカムだったのを覚えている。日本に行くたびに酒蔵訪問していた自分にとってはとてもありがたい存在だ。

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やはり何かを作っているところを見るのが好きなのだろう。その後雪景色の中を電車で北上して村上へ。大量の鮭がある様子は実に圧巻だった。

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そのあたりの酒蔵ということで大洋酒造も見学した。日本は酒文化が豊かだなといつも思う。

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その後、村上駅前の石田屋という宿で食事だけしたのだが、とても素晴らしかったと今書きながら自分でダメージを受けている。インドに来てから思うのだが、自分は牛肉への執着よりも、魚への執着の方が強そうである。

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そして、スワンレイクビールの由来となった瓢湖へ。本当はスワンレイクビールの醸造所とかそれに併設しているレストランにも行きたかったのだが、タイミングが合わなかったように思う。

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その後、新潟駅のぽんしゅ館へ。酒は美味しかったけど、なんか楽しめなかったのを覚えている。

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自分が好きなのはお酒だけじゃなくて、酒蔵まで足を運ぶストーリーだったり、酒蔵を取り巻く環境だったり、酒蔵の地域の郷土料理だったりするわけで、酒だけ持ってきてもらっても全然おもしろくないのだな。我ながらとても面倒くさいやつだと感じた。コイン入れていろんな酒が飲めて、それがどうしたと感じてしまった。

新潟駅といえば、むしろクラフトビール屋の方がディープで良かった。スワンレイクのポーターとかアンバーとか頼んだような気がする。ビールより日本酒が好きだが、その土地のものを飲みたいという気持ちがいつも勝る。

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というわけでいつものごとく呑んだくれたのだなと今更ながら思い出している。海外に住んでから日本の地方都市を旅行するのが、日本に住んでいた頃の少なくとも10倍くらい楽しくなっている。またこんな感じで、日本の地方都市を気軽に旅行できる日がくればいい。