テクノロジストの条件
テクノロジストの条件 P.F.ドラッカー 上田 惇生 ダイヤモンド社 2005-07-29 by G-Tools |
この本はブルーオーシャン戦略と並んで、今年自分に極めて影響を与えた本に
ランクインしそうな気がする。まず方向性が自分の関心と一致している。
技術者にとってのマネジメント。文系の人の技術入門。
テイラーによる生産性向上が絶賛されながら、テクノロジーの歴史が語られる。
一番面白かったのはなぜマルクス主義が停滞したのかというところ。
資本家に労働者が虐げられているから労働者は抵抗すべきだとかまあそんな
感じの主張だけれども、実際には資本家はひっくり返されておらず、現在
資本主義が主流である。この原因を作ったのはテイラーだとか。
徹底的に工場における無駄を省き、生産性の向上に努めたという。
その結果短い労働時間でもこれまでと同じだけ成果が出るようになり
労働者がある程度豊かになって資本家に抵抗する必要がなくなったみたい。
生産性というパラメータを持ち込んでwin-winの関係に持ち込むのが興味深い
この著者は90すぎても現役ってのはすごいと思った。
読み終わったのがけっこう前なので他の部分は忘れてしまったから
もう一度読み返してみたいと思う。なかなか深い作品だ。