IBM Centennial Lecture

IBM社が今年で創業100周年を迎えるというのは昨年末のエコノミストのイベントで知った。100年の歴史を振り返ってなかなか力の入った動画も制作している。

この動画を見るとIBMの歴史が技術の歴史であるといっても過言ではないなと思った。そんな100周年記念イベントの一環としてCEOのSamuel J. Palmisano氏がシンガポールのlee kuan yew公共政策大学院に来て講演をするというので、聞きにいってきた。(なんとなくシンガポールにはそういうイベントが多い気がする。その理由は相対的に見て魅力的な場所だからではないかと思っている。相対的というのは、ジャカルタバンコク、クアラルンプールにいくならシンガポールだろ、という意味。香港とか上海とか東京とかの方が講演者にとって魅力的かもしれないけど、東南アジアに立ち寄って一カ所で講演するとなるとまあシンガポールになるのかなと思った。)ブログを書いていたら既にこの講演のニュース記事が上がってた。
http://www.informationweek.com/news/global-cio/interviews/showArticle.jhtml?articleID=229216829&subSection=News
かつてはチーズスライサーも作っていたこの会社は、パンチカード、タイプライター、メモリーチップ、パーソナルコンピュータと様々なものを扱う。ビジネスモデルはすべて変わるけれども、会社としての信念、アイデンティティは常に一緒とのこと。Technology companyで問題となるcommodity hellに落ちないように他社との違いを出すことが大事。Thomas Watson Srのようなカリスマ創業者がいなくなってから既に長い年月が経っている。AppleAppleたらしめているものは何か(What makes Apple Apple?)。IBMIBMたらしめているものはなにか。
その後、Technologyに関して述べていることが興味深かった。

All of this is creating vast amounts of data. And through advanced analytics and ever more powerful supercomputers, we can turn that data into insight.
All over the world, we see forward-thinking leaders who are mastering these new capabilities. They’re applying all that intelligence to make systems, processes and infrastructures more efficient, more productive and responsive.
・・・
You miss this if you see technology merely as a succession of gadgets, websites and “next big things.” It’s much more. It’s the way our world works.

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テクノロジーというのは、次から次へと出てくるガジェットだけじゃなくて、世界の流れそのものだという意見には非常に共感した。まさしくBig Dataの時代だ。

It puts together diverse teams of high-potential IBMers from around the world… and sends them for a month to communities and cities in emerging markets such as Ghana, the Philippines, Turkey and Vietnam. They work in communities with NGOs and local leaders to jump-start their economies… and to make their cities smarter.

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こうやって社員を世界中に送り出すというのもけっこう強調していたな。そんなこんなで100年続く会社では、長期的に物事を考えることが大事。お金と時間と忍耐力。IBMは2061年も2111年もFortune500に入るトップ企業であり続けるだろうとのこと。
質疑応答でリーダーにとって大切なことを聞かれて、そんなに深刻に考えるなと答えていた。おもしろおかしく話していたけれども、プレッシャーは相当なものなのだろう。サービスにおけるプライバシーについて聞かれると、個々の責任感が依然として重要と答えていた。CSRについては、ニューヨークの学校に大量の社員を派遣しますよとのこと。
「もう政府がどうのこうのとか文句を言ってる場合じゃない。早くゲームに参加しよう。全てはあなた次第だ。人もお金もますます動く時代だ。エキサイティングだからもっと世界に出よう。(かなり超訳)」どんどん世界が動いていると実感できたイベントだった。
動画と全文はこちら(ほぼ同じ内容だった)。
http://www.ibm.com/ibm100/us/en/lectures/a_business_and_its_ideas.html