京都三日目 指導教官の最終講義

エクセルシオールで朝食を食べた後、京都国際マンガミュージアムに行った。

京都国際マンガミュージアム
http://www.kyotomm.com
これだけたくさんの漫画が惜しげもなく陳列されていて驚いた。古い学校の校舎を利用した建物なので、建物自体も見ていて面白い。懐かしいもの、新しいものなどいろいろあるので、一日中楽しめる施設である。
企画展でやっていたスケッチトラベルの原画が非常に良かった。
SKETCHTRAVEL
http://www.sketchtravel.com/?lang=ja
その後に行ったパン屋兼カフェも非常に良かった。やはりパンが美味しいというのはいいことだ。ここもまた行きたい。

カフェ コチ
http://tabelog.com/kyoto/A2602/A260202/26000167/
それから今回の旅行の主目的である最終講義に出席した。自分が三年過ごした桂キャンパスは、相変わらず坂の上に無機質に鎮座していた。自転車で坂を駆け上がっていた頃のことをすぐにでも思い出せる。
指導教官の最終講義ということで行ったのだが、正直言ってこの話をM1くらいのときに聞きたかった。主に教授の昔話なわけだが、自分が学生の頃に受けた説明にはそんな背景があったのかと今更ながら衝撃を受けたからだ。
例えばSrTiO(STO)の基板。LaSrMnO(LSMO)やLaSrCuO(LSCO)の薄膜を作成する際に、結晶格子のサイズが近いSTO基板はエピタキシャル成長させるために必要なだったのでわりと普通に使っていた。小さい基板で数万円するから大事に使うようにという話は聞いていたけれども、それ以外は特に聞いていない。今でこそ市販されているが、そもそも市販されておらず、この先生が宝石屋から買ってきて面出しして自作し、それがLSMOやLSCOのエピタキシャル薄膜の先駆けになったなんて全然知らなかった。そんな話を学生の頃に聞いていれば、もう少し研究に力が入ったかもしれない(そうじゃないかもしれない)。
あと論文のこと。学会発表や論文発表には比較的慎重な研究室だったのだが、それにも背景があったようだ。部下が先走っていろいろ発表した尻拭いとして責任を取り、謹慎していた過去があったなんて全然知らなかった。それだって小咄として学生の頃に聞いておきたかった。
最終講義だから多少話を盛っているかもしれないけど、それにしても3年居たのにこの先生のことを正直よく知らなかったし、意外な一面が見られて良かった。今だから一歩離れて聞くことができるのかもしれない。ともかく、まだ学生の人は先生の昔話を聞いてみたらいいと思う。
講義に続いて懇親会。同期や先輩、後輩と久々に会えてよかった。韓国、モロッコから来ていたり、会社を辞めて大学に戻っていたりと思ったよりバリエーションが豊かで面白い。互いに近況報告したり、昔話をしたりするだけで、みんないろんなところで元気にやっているんだなというのがわかり、こちらとしても非常に嬉しくなる。あの研究室で過ごした三年間が今の自分の土台となり、分野は違えども自分にしっかりと根付いている。ブログを読み返せばいろいろあったのはわかるが、過去は美化され、ネガティブなことはあまり覚えてなくて、今はただ掛け替えのない三年間を過ごせてよかったと単純に思っている。そんなわけで、今回訪れることができて本当に良かった。

まんざら亭 先斗町
http://tabelog.com/kyoto/A2603/A260301/26000957/