仕事のボトルネック

なるべく自分がボトルネックにならないようにしている、と昨日書いた。それは今の仕事だからこそかもしれない。ヨーロッパやアメリカ、日本のお客さんを東南アジア各国とつなぐ仕事だからだ。
大前提として、自分の属する会社の目的はお金を稼ぐことだ。別に社会をよくしようとかそんなことは全然なくて、短期間にローリスクで効率よくお金を稼ぐことを目的としていると自分は理解している。そんなわけで、お客さんに満足してもらいながら仕事を早く回して、お金を回収する方法を模索する。仕事を早く回すにはボトルネックを潰せばいい。
まだ2社でしか働いたことがないけれども、経験上責任の範囲が不明確だとまず間違いなく仕事が遅くなる。2人以上並列で担当者がいるのはよろしくない。誰がメインか決めないと。きちんと線を引いてここまで私がやるけれども、ここから先はあなたがやると明確にしないと、勝手に相手がやると期待して誰もやらなくなる。そして言わないことは聞こえないわけで、仕事上以心伝心などあり得ない。
今の自分の仕事は5つに分類できると考えている。

  • お客さんがする仕事
  • 各国の代理人がする仕事
  • ボスがする仕事
  • アシスタントがする仕事
  • 自分がする仕事

自分がする仕事を自分のところで留めておくのは問題ない。でも他の人がする仕事を伝えずに自分のところで留めておくのは最悪だ。ぎりぎりまで抱え込んでるやつは死ねばいい。自分が留めている時間が長ければ長いほど、自分がボトルネックになっている時間が長ければ長いほど、本来仕事をする人を圧迫することになる。だからすぐ終えられることはさっさとやって、投げ返したり、他のところに投げたりしないと、全体のプロセスが遅くなってしまう。いろんな国が関わっていると、祝日もバラバラだし、時差もけっこうあるので早く指示を出すかどうかで大きく違ってくる。12時間ずれているアメリカ東海岸とやりとりするときは、ビジネスアワーがかぶらないので1日1往復しかやりとりできない。そうすると聞きたいことはまとめて聞くし、いろいろ先回りして備えたりするわけで、トランザクションコストを意識するようになった。
また、迷っていて決められないというのも大きなボトルネックの一つだ。今のボスはいろいろとアレだけど、金儲けがうまいことと、意思決定が異様に早いことは尊敬している。世の中どっちでもいいことはたくさんあるけれども、どっちかに決めないと物事が進まないため、決めることは重要である。今の仕事を始めた頃、アシスタントに"decide!"とせかされたことを覚えている。決められない上司に価値はない。
自分がする仕事に時間をかけて価値を出すのは大切なことだけど、仕事全部が全部自分でやるわけじゃなくて、自分を通過するだけの仕事も少なくない。だから自分のサインが必要ならすぐにやるし、ボスのチェックが必要なら資料を揃えて端的に説明して意見を聞く。今はそんな感じで仕事をしている。