当たり前のことができていないのが新興国(2021年5月5日の記録)

インドに住んでいるけれども家から出ていないので情報源はネットのニュースサイトになる。そういうわけで見えている世界は他の国から見ている世界と何ら変わりがない。違うとすれば、自分の生活、いざというときの自分の命に直結しそう、という緊張感だけである。元々自分の住んでいる地域以外のことはインドのことでもネットのニュース以上のことはわからなかったので、何も違いはないのかもしれない。 そのなかで自分が興味深いと思ったニュースは、私の住むHaryana州で液体酸素を運んでいたタンカーが消えたというニュースである。

病院で酸素が足りないと言い始めていた頃に流れてきたニュースである。ブラックマーケットで高値で取引されるなんて話もあるので、そういう方面に消えていったのかも知れない。そこで終わればいつものインドなのだが、GPSトラッカーで位置情報をトラッキングしようという話が出てきた。

当たり前といえば当たり前の話だけど、管理しようという姿勢があるんだなというのが興味深かった。 それに似た話としてコロナ治療薬Remdesivirのニュースも最近良く見かける。私の住むグルガオンの病院職員がブラックマーケットに横流ししていたそうだ。それを受けて在庫をきちんと管理しようという話が出ている。

これも当たり前といえば当たり前なのだが、当たり前ができていないのが新興国である。それにどこの国の人であれ人間とは悪意の有無に関わらず信用できないものだから、システムで管理して全部記録が残る方向に向かうのは大きな進歩だろう。いろいろな問題に実際に直面してそこから改善していく気があるのであれば、それは喜ばしいことだと思う。