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深圳で工場見学してきた Jenesis編

工場見学第3弾はEMSで知られるJenesis社。藤岡社長が中国で起業して、現地で人を雇い、現地のサプライヤーと関係を構築し、Made in Japanと遜色のない水準の製品をMade in Chinaの値段で提供している稀有な例である。

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藤岡社長の解説付きで工場内を案内していただいた。

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慣れた手つきではんだ付けをする人々。そして、ゆっくりと流れるベルトコンベアー。他の工場でもけっこう人間の手によるものが多いが、それはこの地域が技術的に遅れているからではなく、ロボットよりも人間の方が今のところこのような作業に適しているからという合理的な理由によるものらしい。ロボットに何ができて何ができないかを理解した上で、うまく使い分けている。

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さぞかし離職率が高いんだろうなあと思っていたが、想像以上だった。旧正月後に働き始めて、次の旧正月で帰って行って、その後戻ってくるかどうかはわからないんだとか。つまり基本的に一年ということ。出稼ぎ労働者とはまさにこういうことか。

あと働いているのはほとんど女性だった。男性はすぐに手を抜くけど日本企業相手の製品にそんなことは許されないから、きちんと働いてくれる女性を雇い、長く働いてくれる人にはそれなりの報酬を与えて、その会社に残る意義を与えるようにするという。お互い人間なんだからそういうことが大事なんだろう。

どこの会社でも女性が多くて男性がほとんどいないのは、やはり男性が真面目さという点で欠けているからなんだろう。10年前に見たベトナムの光景をなんとなく思い出した。

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そしてこの会社では一台一台きちんと検品する。いくつかピックアップして検査してOKを出すのではなく、きちんと一台一台やる。そして製品は1年保証だし、九州に修理工場があって、なにか問題があったらその修理工場でどうにかしている。

安かろう悪かろうという昔の中国製のイメージからかけ離れた製品がここにある。1000個〜2000個くらいの小ロットならここで対応できるし、もう一桁くらい増えると、Foxconnのラインを借りたりしてなんとか対応するんだとか。お客さんは技術系の会社じゃないことが多いらしい。飲食店用のタブレットだったり、タクシー用のドライブレコーダーだったり。

外国人経営者だからということで露骨に嫌がらせを受けたりした経験もあるそうで、非常にたくましいと率直に思った。その辺りのざっくばらんな話を聞くことができて楽しかった。

この日の夜の飛行機でシンガポールに帰るということでバックパックをバスに積み込んでいたのだが、話を聞いていなかったためにJENESIS見学後にバス移動がないことに気が付かず、バス内にバックパックを置いたままにしてしまった。運転手が家にバスを持って帰ってしまった感じである。

そこで高須さんにお願いして問い合わせていただいた。申し込みのときにメールでやりとりしていたIvyさんが運転手に連絡して、そこまで持ってきてもらえる事になった。WechatをインストールしてIvyさんに運転手がいつ頃到着できそうか確認してもらって21時過ぎに無事運転手から荷物を受け取ることができた。運転手さんは中国語しか話せないので何を言っているのかわからなかったけど、お前何やってるんだよ、もう忘れ物なんてするなよと言われている気分がした。

中国では忘れ物なんてまず出てこないと言われていたけれども、高須さんとIvyさんと運転手さんのお陰で問題なく荷物を受け取り、23時50分の飛行機に無事乗ることができた。