機内誌を読むのが楽しい

小さい頃から毎年何かしら飛行機に乗る機会があり、年を経る毎にその回数が増えている気がしないでもない。そんなわけで機内誌を目にする機会も少なくない。毒にも薬にもならないさらっと読めるエッセイがたくさん載っているあれだ。旅エッセイが多いのが特徴と言えば特徴かもしれない。

あれを読むのが昔からけっこう好きだったりする。写真を見ているだけでも楽しいし、文章も前菜のように胃にもたれない。遠い国のこぼれ話を読むと好奇心がくすぐられたりした。未知なる世界へのあこがれのようなものがそこにある。でもきっとあの感覚は自分が飛行機に乗って移動しているからこそ味わうことができるもので、あのような雑誌を購読して家で読んだところでまったく別の印象を抱くことだろう(ためしたことはないが)。

JAL - SKYWARD

ANA Media Station-ANAのCM・機内上映番組はこちらから- 翼の王国 3月号 No.537│ANA SKY WEB

こういう紙の雑誌を読むのは、電子機器の使用が禁止されている離着陸時が多い。手持ちの本の読書はiPad miniだから。でも最近規制が緩和されて、離着陸時も電子機器の使用が許可されるようである。

秋本俊二の“飛行機と空と旅”の話:【緊急寄稿】「離着陸時もスマホ使用を許可」の背景は? (1/3) - 誠 Style

機内でのWi-Fiサービスと聞くと、ジャガイモを使って試験をしていたという記事を思い出す。

In-flight internet: Coach potatoes | The Economist

個人的にはけっこう好きな機内誌だが、他の乗客が読んでいるのを見る機会はそれほど多くない。離着陸時に電子機器の使用が許可されると、ますます需要が減りそうな気がする。機内販売カタログと機内エンターテイメントプログラムが別冊子になった今、緩い旅エッセイが書かれた機内誌にどれだけ需要があるかわからない。数年後はなくなっているかもしれない。なくなったらちょっと寂しいなと思う。まだなくなったわけではないけれど。