最後の記憶

家の本棚に館シリーズとか囁きシリーズとか置いてあったので
高校生の頃から綾辻行人氏の本を読んでいるような気がする。
あの頃はあんまり本を読んでなかったけど。
折り紙の「悪魔」を知ったのは、この人の本。
http://www1.accsnet.ne.jp/~kentaro/origami/akuma.html
京都府立図書館でオリガミアン前川淳氏の「ビバ!おりがみ」を
借りてきたな。そういえば。あの本はすごかった。
まあ関係ないか。「最後の記憶」が文庫になったので買ってきた。

最後の記憶
最後の記憶綾辻 行人

おすすめ平均
starsノワール・ファンタジー
starsそう来たか。やられた。
starsミステリではないのか・・・
stars読まなくていいかも。
starsホラーというよりも

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賛否両論あるけど、個人的にはけっこう面白かったと思う。
途中で続きが気になって、後半は一気に読んだし。
この人の人形館の殺人を読んでるので、まあそのくらいのことを
想定して読んでたから、これといって不快感とかはないな。
また咲谷由伊かよって思ったが、終わり方もなかなか好ましい。
ネタバレしないために中身の紹介を省けるというのは楽で良い。

「不安や心配ごとがある時には、とにかくまず動くべし。ってね、これはわたしの持論、と云うか、今までのささやかな経験に基づいて決めた方針なんだけど。」
「じっとしてても、何の解決にもならないでしょ。動きを止めてあれこれ悩んでないで、とにかく何かできることをする。気懸かりな問題があるんだったら、ちょっとでもそれが解決に向かうような動きを始めてみる。」
「何がどうだか分からない状態、っていうのが一番良くないんだよね。"不安"は"不明"から来るもの。少しでも分かっちゃえば楽になることも多いし、たとえ何か悪い結果が出てきたとしても、それだったらそれで具体的な対処法を考えればいいわけ。でしょ?」

なかなか良いこと言うなあと思った。

叶うものならばそれは、幼い日の、季節はもう少し秋が深まった頃だったろうか、宵の空に瞬く赤い光に重ねていまだ見たことのない「翼」を夢見た、あのときの記憶であってほしい。

ちょっとぐっときた。以上。