オープンビジネスモデル

特許をお金に換える手段って、結局のところライセンス契約をして、
定期的にライセンス収入を得ることくらいじゃないかな、と思ってる。
クロスライセンスで差額をもらうとか、標準化でみんなでもらうとか、
排他的にやって市場を独占して、事業部に儲かってもらうとか
まあそういうことも考えられるけど、そんなところかな。
そんなとき、オープンイノベーションって話を何度か聞いて、
それって何?美味しいの?って思ったので、関連本を読んでみた。

オープンビジネスモデル 知財競争時代のイノベーション (Harvard Business School Press)
オープンビジネスモデル 知財競争時代のイノベーション (Harvard Business School Press)ヘンリー・チェスブロウ Henry Chesbrough 諏訪 暁彦

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これはすごい。まだ結論までは行ってないけど、方向性としてすごく面白い。
メインは、第6章のイノベーション仲介モデルだと思う。そこまでの流れを簡単に書くと、
要するに、社外で出てきた研究の成果を社内で活用したり、社内の研究の成果を
社外で活用してもらったりしようよ、せっかくの研究が埋もれててもったいないよって話。
研究開発部門と事業部門の利害関係が対立してるのが興味深かった。

  • 研究開発部門:コストセンターとして予算設定される。マネージャーは、予算枠内でできるだけ多くのプロジェクトを実行しようとする。
  • 事業部門:損益を基準に管理される。マネージャーは、コストをできるだけ抑え、売上をできるだけ大きくしたいため、社内の「サプライヤー」である研究開発プロジェクトの成果ができるだけ完成に近い状態であることを要求する。
  • 研究開発組織のマネージャーは論文や特許のプロセスが完成した後は、できるだけ早くプロジェクトを終了したいと考える。予算内でさらにプロジェクトを継続しても他のプロジェクトが犠牲になるだけだし、新しいプロジェクトを始めた方が特許取得や論文執筆の点では有利だからだ。
  • このため研究開発部門のマネージャーには、プロジェクトをできるだけ早く事業部門に移管しようとするインセンティブが働くことになる。
  • 一方、事業部門のマネージャーには、研究開発プロジェクトに対して自部門の予算枠から追加投資しなくて済むようにできるだけプロジェクトの移管を後回しにするインセンティブが働く。

研究開発部門にも事業部門にも属してないからよくわかんないけど、納得した。
で、どうするかって感じ。今日は疲れたのでここまで。明日書く。たぶん。